御所の円照寺について、特に「御坊」との関係について知りたい。

『御所市史』には、「円照寺(御所市御堂前町)ははじめ常徳寺と号していた。慶長5年2月本山の准如上人から懸所坊舎を命ぜられ、蝕頭として五十余力寺を統括。のち円照寺と改称した。現在も大和五ヶ所御坊の一つ」と記述されています。
 
◆出典・参考資料
御所市史』 御所市史編纂委員会 御所市役所 (216.5-224)

大仏鉄道にかかる奈良~木津間の地番について。新たに区画整理をするため過去の地番を調べられる資料は無いか。

奈良の方は、明治22年の『奈良町実測全図』で地番がわかります。
京都側の方も明治10年代の大字単位の地籍図がありますので、加茂町・木津町の教育委員会に問い合わせていただくと分かるかもしれません。
 
◆出典・参考資料
奈良町実測全図』(T-2-111)
奈良市史 通史4』奈良市史編集審議会編 奈良市 (216.5-240-10.4)

昭和天皇が奈良県知事公舎で批准書の認証を行った年月日はいつか。その日付とどの資料に記載されているか知りたい。

昭和26年11月19日に行われました。
資料には「天皇陛下ご来県、知事公舎で講和、安保の両条約批准書認証が行われた。」と記載されています。
 
◆出典・参考資料
奈良県年鑑』 大和タイムス社 (216.5-10) 「県史年表」の部分

八嶋郷(大和国添上郡)に関して、過去に他の地域に移ったことがあるのかどうかがわかるような資料があれば紹介してほしい。 『奈良市史 地理編』(p456)にある『大和国郷帳』は参考になるか。また活字にした資料はあるか。

八島郷は『三代実録』仁和元年(885)9月21日条に「大和国添上郡八嶋郷」が見えます。治承2年(1178)の僧玄愉畠地売券(『東大寺文書』)に「添上郡八島郷南壱条七里」とあるので、現奈良市八島町付近に比定されています(『奈良県の地名』)。
この地名が、他地域に移ったという記録は見つかりませんでした。
「大和国郷帳」のうち、「元禄郷帳」「天保郷帳」は、『内閣文庫所蔵史籍叢刊』55、56(影印本)に所収されています。
「寛文元年大和国郷帳」は、『明治大学刑事博物館資料第3集』に翻刻されています。
いずれも、江戸時代の村名と石高を記載したもので、参考にはならないと思われます。
 
◆出典・参考資料
三代実録』(六國史 巻9, 巻10) 名著普及会 (210.3-1272-6) 

多聞城の縄張図が載っている資料が知りたい。

多聞城に関する文献のうち、『奈良県史跡名勝天然記念物調査抄報第十輯』所収の「多聞城跡」には、多聞城縄張推定図を載せています。
また、『日本城郭大系10三重・奈良・和歌山』の多聞城の項には多聞城要図が収載されています。
 
◆出典・参考資料
奈良県史跡名勝天然記念物調査抄報 第十輯』 奈良県教育委員会 (291.65-228-10) 

中国から日本に伝わった梵鐘について知りたい。 全国に2つか3つあると聞いたが、そのうちの1つが奈良にあると言われた。どこにあるのだろうか。

中国から入ってきた鐘(支那鐘)は、過去の報告では2口(宗休寺と熊野神社のもの)とされていましたが、現在では現存するもので36口が確認されており、未報告のものもあると考えられています。
石田肇「日本現存支那鐘研究序説 : 附日本現存支那鐘一覧」によると、奈良県内では国立博物館が1口所蔵しています(重要文化財. 陳・太建7(575)年)。 
また、「支那鐘」とは異なるようですが、愛知県の実相寺の梵鐘も、中国の影響を受けた日中混交式で、日本に3つしかないと言われています。 
さらに山口県の正讃寺の梵鐘は、和韓折衷式という珍しい様式だということです。
それぞれホームページに載っていますのでご参照ください。
<実相寺の梵鐘について> 
http://www.city.nishio.aichi.jp/kankobunka/palepurple/cul_ass/index.html#JISSOJI

高市郡明日香村大原(現在は小原)に明治初期まであった藤原寺(とうげんじ)について知りたい。

明日香村大原は中臣鎌足の出生地と伝承されています。
その出生地の一角には、明治初期ごろまで藤原寺(古くは法光寺、あるいは中臣寺)が建っていました。
そして、この場所は、もともとは五摂家の一つの鷹司家の所有地でしたが、明治の初期に平田家に譲られたといわれています。
以上のこと以外は、『奈良県高市郡志料』・『奈良県の地名』・『大和志料』等に詳しく記載されています。
 
◆出典・参考資料
奈良県高市郡志料』 高市郡役所編 名著出版 (216.5-290) 

奈良漬について詳しく書かれている文献はないか(漬物の本に載っているようなものではなく)。

所蔵資料の中では以下の資料があります。
 
◆出典・参考資料
奈良市史 通史三』 奈良市史編集審議会編 奈良市 (216.5-240-10.3)
奈良点描 1』 長田光男編 清文堂出版 (216.5-436-1)