『バスク語基礎学習20週』

作成者
石塚 秀雄 著
出版者
彩流社
刊年
2019.4

 大流行したバスチーことバスク風チーズケーキ。皆さんは食べたこと、ありますか?私はつい先日ようやく食べました。食べた際にふと思いました、「バスクって?」。バスクとはフランス南西部からスペイン北部にまたがる地域で、フランスともスペインとも異なる、独自の文化を築いています。本書はそんなバスク地方で話されている言語「バスク語」の基礎学習書です。バスク語文献資料や詩小説を読めるようになることを目標に、全20週分の講義が収められています。
 外国語学習の楽しみのひとつに、普段当たり前のように使っている言語は絶対的なものではないと実感できることがあるのではないでしょうか。
 たとえば、使用する文字。バスク語はアルファベットで表現されますが、外来語として使用される場合を除いてC,Q,V,W,Yは使われません。アルファベットの読み方も異なります。英語に慣れた人にとって、Jは「ジェー」「ジェイ」ですが、バスク語では「イオタ」と発音されます(ちなみにドイツ語では「ヨット」と読みます。違う読み方をする言語は他にもありますので、興味のある方は調べてみてください)。
 たとえば、単語。「hari」という単語は「糸」という意味、「ito」という単語は「擁護する」……など。巻末に簡易辞書があり、一般的な語であればすぐに調べることが出来ます。もちろん文法もしっかり学べます。
 なお、本書のゴールは「読めるようになること」なので、会話を習得したい方はニューエクスプレスプラスシリーズの『バスク語』をどうぞ。