『英雄たちの食卓』

作成者
遠藤雅司著
出版者
宝島社
刊年
2018.3

 歴史に名を残した英雄たちは何を食べていたのでしょうか。彼らは何を食べて偉大なる業績を成し遂げたのでしょうか。
 1492年大西洋を横断し、アメリカ大陸に到達したコロンブス。彼はアメリカ大陸に到達し、カカオやトウガラシ等の新たな食材をヨーロッパにもたらしました。これらのことによりヨーロッパの食文化は大きく変化しました。では彼は一体どのようなものを食していたのでしょうか。彼が船上で食していたと考えられるのが「オリャ・ポドリータ」です。
 「オリャ」は深鍋や煮込み料理を表すスペイン語で日本の「おじや」もこの語に由来するといわれています。「ポドリータ」は「原型を留めない」「豊かな内容」などを意味します。船上には保存がきく豆や塩づけ肉等が食材として持ち込まれていました。「オリャ・ポドリータ」とはそれらを煮込んだ具沢山スープといったところだったのでしょうか。
 本書には英雄たちの活躍とともに歴史史料を基にした再現レシピが掲載されています。読書の秋・食欲の秋、英雄たちの活躍を支えた食事をひも解いてみてはいかがでしょうか。