『古文書講師になれました : わたしの独学体験』

作成者
宇野藍子著
出版者
柏書房
刊年
2017

 いつだったか書店でたまたま見つけたことがあった。気になって手に取った覚えがある。仕事上、古文書を読んでほしい人、勉強したいと言う人、もう勉強しはじめた人。そういった人たちに遭遇することがある。図書情報館は公文書館機能を兼ね備えているせいか、古文書を読んでほしい、古文書講座はあるかとたずねてくる方もいる。
 もし、教えてもらう機会がないなら独学しかない。しかし独学は何もかも手探りで大変だろう。先人の勉強法を知りたいと思うだろう。もしかしたら講座や教室に通うだけでは物足りないと思っている方もいらっしゃるかもしれない。そんな時に使えるのがこの本であろう。まったくの異分野から独学で古文書を勉強し現在では講師として活動している著者が、自身の体験を語りながら勉強法を教えてくれていて読んでいるだけでも面白い。著者の悪戦苦闘のさまがひしひしと伝わってくる。
 そういうことで興味のある方は是非古文書にチャレンジしてみてはいかがだろうか。欲をいえば図書情報館にある古文書をテキストにして勉強して頂ければこれ以上のことはない。