学徒勤労動員(学徒動員)

農村や工場の労働力不足を補うために強制的にすすめられた学生生徒(学徒)の動員をいう。すでに昭和13年(1938)6月の文部省通牒で中等学校以上の学徒の勤労奉仕(年間3~5日)が義務づけられていたが、戦争の拡大にともない、同18年6月「学徒戦時動員体制確立要綱」が閣議決定され、これによって学徒が生産・輸送の各方面に組織的に動員されるようになった。ついで同19年1月の「緊急学徒勤労動員方策要綱」は年間4か月を継続して動員することとし、3月には学徒勤労動員の通年実施が決められ、中等学校以上の学徒全員を工場に動員した。さらに7月からは国民学校初等科以外の生徒も動員体制のなかに組み込まれることになり、全国の学徒は続々と軍需工場へ動員されることになった。ちなみに、終戦時までに動員された生徒数は340万人を越えたという。

出版日付: 昭和19年12月

出版日付: 昭和19年12月

出版日付: 昭和19年12月

作成者: 新川国民学校(愛知県豊橋市)