毎年のように発生する台風や大きな地震を経験し、日本に住む私たちの防災意識は年々高まっています。しかし、「何から始めればよいのかわからない」「専用の防災用品を買って物を増やしたくない」と、実際に防災に取り組もうとするとハードルを高く感じてしまう人も多いのではないでしょうか。今回熊本県で発生した大地震は、日頃から無理なく備えることの大切さを改めて考える出来事となりました。
著者の辻さんは、わざわざ専門の防災用品をそろえなくとも、本当に必要な知識やテクニックを押さえていれば100円ショップの商品や家庭にある身近なもので十分代用でき、緊急時を乗り越えることができるとおっしゃっています。阪神・淡路大震災で実家が全壊したことをきっかけに災害救助の道に目覚め、レスキューナースとして、国内16件、海外2件の被災地で活動してきた経験から、実際に使える防災テクニックをまとめたのが本書です。
たとえば、ペットボトルのキャップは小さくても立派な防災グッズとして何通りもの使い道があります。本書には、キャップ1杯の水でのどの渇きを潤す方法や、停電時に役立つ簡易ウォシュレットの作り方など、いざという時に役に立つ実践的なライフハックがたくさん紹介されています。
刊行から数年経った今でも、特別な道具に頼らず、日常の延長で無理なく備えるという考え方は色あせていません。普段の暮らしの中で、防災力を無理なく高めることができる手引きとなる一冊です。
『レスキューナースが教えるプチプラ防災』
作成者
辻 直美 著
出版者
扶桑社
刊年
2019.12