出征中に書き残した400余の詩を認めたもので、昭和15年(1940)8月の臨時召集以降の軍隊生活から終戦、復員までの光景を詩に託したもの。「電話機に来たぞ赤紙父の声」「その日から千人針の神だのみ」「村人と別れを惜む村はづれ」「ラッパの音 非常呼集で飛び起きる」「大空襲日本租界は火の海に」「川の水血に染りしか赤くなり」「落伍兵あはれなるかや放置され」「無条件降伏知って座りこみ」「富士山が見えて内地が本物に」などじつに生々しい光景が詩われている。
作成者
大森定男



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