『海の訓練ワークブック : 海の仕組み/手旗信号/カッター・カヌー/水泳/航海知識/ロープワーク/船図鑑 』

作成者
日本海洋少年団連盟監修
出版者
東京 : 成山堂書店
刊年
2015.3

もうすぐ海の日。奈良県には海がないので、実は海のことをよく知らないという方も多いかもしれません。海のことが様々な分野から解説されていて、海で遊ぶにも海を学ぶにも役立つ1冊を見つけましたので、ご紹介します。
この本は「海ってなんだ?」の問いかけから始まります。いまから46億年前に、小さな惑星が衝突を繰り返して地球が生まれ、高温だった地球の周りにあった水蒸気が、やがて地球が冷えた時に水となり海ができたことや、波が常に起こるのは、地球と月の引力や、地球の周りにいつも吹いている風などが関係していることを、詳しい図とともに解説しています。
海での泳ぎ方のページも、とっても参考になります。つねに顔を上げた状態のクロール=ヘッドアップクロールという泳ぎ方や、あまり体力を使わずに泳げる横泳ぎ、立ち泳ぎなどの紹介があり、おぼれてしまったときは、両手を上げると沈むため、手は体につけて顔を水面から出すという方法も丁寧に書かれています。海の生き物の観察道具の作り方や、危険な生き物の紹介もあります。
そしてタイトルにあるように「訓練」のための本ですから、船の通信のために考えられた手旗信号、カヌーの乗り方、ロープワークといった内容もありますし、海ではよく見かける船について、その構造や、漁船・コンテナ船・巡視船といった船の種類と役割を学ぶこともできます。
いままでよりも安全に海で遊ぶことができたり、知識がふえることで海に行くことがより楽しくなったり、こどもからおとなまで、これから海に行くひとにもまだ行かないひとにもおすすめの1冊です。