現在、西ノ京にある薬師寺の前身にあたる寺の跡。天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気回復を祈願して、天武9年(680)に建立に着手。
しかし天武天皇が崩御したため、持統天皇がその遺志を継いで完成させた。
その後、平城遷都に伴い西ノ京に薬師寺が創建され、本薬師寺(もとやくしじ)と呼ばれるようになった。
現在は、金堂と東西両塔の基壇や礎石が田んぼに囲まれて残るだけだが、規模や伽藍(がらん)配置は薬師寺とほぼ同じであった。
本薬師寺跡周辺では、米の生産調整の一環として、休耕水田を利用してホテイアオイが栽培されており、8月中旬から10月中旬にかけて見ごろを迎える。
所在地:奈良県橿原市城殿町