※下記は、2010年に確認した内容でありますが、その後外観や記載内容が変更されている場合があります。

氷室神社(天理市)(ひむろじんじゃ/てんりし)

概要

天理市の東部山中に鎮座する国史見在社で、旧郷社。
闘鶏稲置大山主命(つげのいなぎおおやまぬしのみこと)、大鷦鷯命(おおささぎのみこと)、額田大中彦命(ぬかたのおおなかつひこのみこと)を祭神とする。
創祀(そうし)は明らかでないが、允恭(いんぎょう)天皇の時代(430年ごろ)に氷の神を祭ったのが始まりと伝わる。
日本書紀の仁徳天皇62年の条には、額田大中彦皇子が闘鶏で狩りをしたとき、闘鶏稲置大山主命と出会い、「氷室と称する掘った土中に茅萩を敷き、氷を置いて草で覆っておくと夏期も解けることなく、炎暑のころ酒に浸して飲用する」と聞いた。そこで、皇子が氷を持ち帰って天皇に献上したところ、天皇は喜び、それ以降、冬には必ず氷を貯蔵するようになったとある。
この氷室の守護神として祭ったのが当社で、後方の室山には、朝廷への献氷をとった茅萩池の跡や、氷を貯蔵した氷室跡と伝わる場所が六カ所現存している。

参考

所在地:奈良県天理市福住町1841
拝観時間:境内拝観自由

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