※下記は、2010年に確認した内容でありますが、その後外観や記載内容が変更されている場合があります。

氷室神社(奈良市)(ひむろじんじゃ/ならし)

概要

平城遷都に伴い、吉城川の上流、春日山のふもとに、製氷用の氷池や氷室(氷の貯蔵庫)を設けて、その守り神を祭ったのが始まりとされる。のちに現在地に移築された。今は、しだれ桜の名所としても知られる。
毎年5月1日には、全国の製氷販売業者らが参列し、献氷祭が催される。当日は、海の幸の代表であるタイと里の幸の代表であるコイを封じ込めた大型氷柱や、花氷が神前に供えられるほか、舞楽奉納などの行事がある。また、5月の最終金曜日には、蓄熱祭というヒートポンプ冷熱システムの安全運転と普及の祈願祭が行われる。
氷室神社は、江戸時代に朝廷や幕府の行事に奉仕した三方楽所の一つ「南都方」の楽人が拠点とした神社で、神主も楽人が務めていた。
現在の拝殿は江戸時代の造営といわれ、舞楽を上演するための舞台でもあった。古来、雅楽の中心地の一つであった奈良に残る舞楽の舞台として貴重なもので、平成13年(2001)に奈良市の文化財に指定されている。10月1日の例祭では、南都楽所の伝統を受け継ぐ夕座の舞楽が午後6時ごろから奉納される。
また、本殿東側には、南都楽所の楽祖とされる狛光高宿禰(こまのみつたかのすくね)を祭る舞光社がある。

参考

所在地:奈良県奈良市春日野町1-4
拝観時間:
4~10月 6時00分~18時00分
11~3月 7時00分~17時00分

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