三十六歌仙の一人、柿本人麻呂を祭神とする神社。
創立は明らかでないが、新庄町の柿本神社から分祀(ぶんし)されたと伝えられ、江戸時代以降には、人丸大明神社、柿本人麻呂大明神社と称したことが知られている。
本殿は、一間社隅木入春日造・檜皮(ひわだ)ぶきで、かえる股や木鼻など細部の意匠も優れており、重要文化財に指定されている。
棟木銘から康永4年(1345)の建立とみられるが、当初は厚板ぶきで、後世の修理によって現在の形になったという。
毎年5月4日には、五穀豊穣(ごこくほうじょう)、無病息災を願って、「すすつけ祭り(県指定無形民俗文化財)」が行われていた。
パンツ1枚の子どもたちが境内を駆け回って墨を付け合い、真っ黒になるほど豊作になるといわれている。昔は墨ではなく、かまどのすすを使用した。
所在地:奈良県橿原市地黄町445
拝観時間:境内拝観自由