葛城山の東南のふもとにある一言主神社は、「延喜式」の神名帳に記された神社で、願い事を一言だけ聞いてくれる「いちごんさん」として親しまれている。祭神は一言主大神(ひとことぬしのおおかみ)。
「古事記」には、雄略天皇が葛城山で狩をしているとき、天皇と同じ格好で現れたため、天皇が驚いて名前を問いかけたところ、その人物は「私は善事も悪事も一言で言い放つ神である」と答えたとあり、「続日本書紀」には、雄略天皇と狩のことでいさかいを起こし、土佐に流されたとある。
また、秋には樹齢1200年の大イチョウが黄金色に輝く。幹に乳房のようなこぶがあることから「乳銀杏(ちちいちょう)」と呼ばれ、子授かりや乳の出がよくなるご利益があると全国から信仰を集める。
所在地:奈良県御所市森脇432
拝観時間:境内拝観自由