※下記は、2010年に確認した内容でありますが、その後外観や記載内容が変更されている場合があります。

奈良漬(ならづけ)

概要

奈良漬は、1300年以上前から「かす漬け」の名で存在しており、現在判明している最古の記録は、長屋王の邸宅跡から出土した木簡に「加須津毛」と記されたものである。
「津」は、ひたひたの状態を表し、どぶろくの上澄みを酒として飲み、下にたまった汁に塩漬けした野菜を漬けたものが起源とされる。
室町時代に奈良で清酒造りが始まると、酒かすを用いるようになり、現在の奈良漬の基本的な形となった。かつては清酒もかす漬けも上流階級のものだったが、現代の奈良漬は、香の物として、また奈良土産として、広く愛されている。
商品として最初に奈良漬を作ったのは、奈良の医師・糸屋宗仙で、慶長年間(1596~1614年)にシロウリを酒かすに漬けて製造したといわれている。
今日では、シロウリ以外に、ナス、キュウリ、スイカ、スモモ、ショウガ、ヒョウタン、ハヤトウリ、セロリ、ダイコン、ニンジンなど、さまざまな野菜が奈良漬にされ、販売されている。

参考

※写真は、「森奈良漬店」(奈良県奈良市春日野町23)で撮影

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