生駒市高山町は茶筌の産地として名高く、全国生産のほぼ100%を占める。
一般的には「茶筅」と書くが、高山では「竹のすべての性質を生かして作る」という意味から「筅」ではなく「筌」の字を使う。
室町時代中期、高山の城主・高山頼栄の次男、宗砌(そうぜい)は文人として名高く、茶の湯の開祖・村田珠光(むらた・じゅこう)と親交が深かった。
宗砌が珠光の求めに応じ、茶の湯の道具として作り上げたのが茶筌の始まりと伝えられる。
珠光は後土御門(ごつちみかど)天皇に茶筌を献上し、「高穂」の名を与えられたことから、元の「鷹山」の地名を「高山」に改めたという。
所在地:奈良県生駒市高山町