桜井市高田の山中にある寺院跡。「続日本紀」天平宝宇7年(763)10月丁酉(28日)の条や、保延6年(1140)に大江親通が著した「七大寺巡礼私記」にみえる高田寺の遺構であろうと推定されている。 寺跡には、塔跡と考えられている土壇がわずかに残る。付近には破壊された礎石のほか、古瓦片が散布している。 出土瓦の多くは、奈良時代前・後期の軒丸瓦、軒平瓦である。また、周辺には「寺谷」「大門」など寺跡がしのばれる地名も残る。
所在地:奈良県桜井市高田
高田廃寺 2010年12月5日撮影 桜井市