※下記は、2010年に確認した内容でありますが、その後外観や記載内容が変更されている場合があります。

頭塔(ずとう)

概要

奈良時代の僧・玄昉(げんぼう)の頭を埋めた墓との伝説があるが、本来の土塔(どとう)が訛って頭塔と呼ばれるようになったと考えられている。
土塔は五重塔などと同様、仏舎利を納める仏塔の一つ。
東大寺の僧・実忠が、神護景雲元年(767)に土塔を築いたとする古文書の記録があり、これが頭塔に当たるとされている。
頭塔は、発掘調査が始まる昭和61年(1986)までは土の山で、一面木に覆われていた。
この調査により、一辺32メートルの方形の基壇の上に、階段状に7段、石を積み上げた構造で、全体の高さは約10メートルであることが判明した。
瓦屋根を備えた仏龕(ぶつがん)が四方に計44カ所、整然と配置され、中に浮き彫りや線彫りの石仏が安置されていたとみられる。
奈良県教育委員会は、この調査結果を踏まえて、全体の半分ほどを当時の姿に復元した。
頭塔は国の史跡に、確認されている石仏のうち22基は重要文化財に指定されている。

参考

所在地:奈良県奈良市高畑町921
見学時間:9時00分~17時00分(見学の際は現地管理人に申し出る)

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