※下記は、2010年に確認した内容でありますが、その後外観や記載内容が変更されている場合があります。

秦楽寺(じんらくじ)

概要

真言律宗の寺院で、山号は高日山。 大化3年(647)、聖徳太子の家臣だった秦河勝(はたのかわかつ)の創建と伝わる(寺によると推古天皇元年~36年〈593~628〉創建の説もある)。
秦楽寺には、秦の楽人という意味があり、古来、付近は秦氏の居住地で、雅楽の楽人や猿楽に関係する人たちも住んでいたという。
本尊の千手観音像は、百済王から聖徳太子へ贈られ、秦河勝に下賜されたものとされるが、現在のものは平安時代の作である(寺の説明では、当初の仏像がのちに修復されたものという)。 脇侍に聖徳太子像と秦河勝像を安置する。
表門は珍しい中国風の土蔵門で、本堂は形状が護摩堂そのものであり、転用されたものと考えられる。
境内には梵字(ぼんじ)の「阿」をかたどった池がある。 空海が「三教指帰(さんごうしいき)」という経を執筆中、カエルが騒がしく鳴くので叱ったところ、それ以来、この池ではカエルの鳴き声がしなくなったとの伝説を持つが、今日ではヒキガエルがにぎやかに鳴いているという。

参考

所在地:奈良県磯城郡田原本町秦庄267
拝観時間:境内拝観自由

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