※下記は、2010年に確認した内容でありますが、その後外観や記載内容が変更されている場合があります。

鹿の角きり(しかのつのきり)

概要

江戸時代初期の寛文11年(1671)に、危険防止と樹木の保護のために始まった伝統行事。発情期を迎えた雄鹿の角によって町民が危害を受けたり、鹿同士が突き合って死傷したりすることを防ぐため、当時、鹿の管理者であった興福寺が、奈良奉行の要請を受けて始めたと伝えられる。
雄鹿の角は毎年生え変わる。春ごろから新しく生え出した角は10月ごろに完成するため、この時期に角きりが実施される。
安全祈願祭が行われた後、鉢巻きに法被姿の勢子(せこ)と呼ばれる人たちが、角きり場に追い込んだ雄鹿を次々と捕まえ、烏帽子(えぼし)に直垂(ひたたれ)姿の神官役がのこぎりで角を切る。切った角は神前に供えられ、鹿は奈良公園に戻される。

参考

所在地:奈良県奈良市春日野町
春日大社境内鹿苑角きり場(ろくえん つのきりじょう)
開催日時:毎年10月第2週目の土日曜・祝日ごろ12時00分~15時00分
(※日程が近付くと、財団法人「奈良の鹿愛護会」から発表される)

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