仁王門の先の小高い場所に建つ金峯山寺の本堂で、国宝に指定されている。
重層入り母屋造り檜皮葺(ひわだぶき)の巨大な建造物で、木造古建築としては東大寺大仏殿に次ぐ大きさを誇る。
現在の建物は、天正20年(1592)ごろに再建されたもの。内陣の巨大な厨子(ずし)に安置された本尊は、悪魔を振り払う怒りの形相と慈悲の心を表す青黒色の身体を持ち、過去・現在・未来を表すという三尊の金剛蔵王権現像(重要文化財)である。
像高は7メートルを超え、3体とも見事な彩色が残っている。秘仏とされ、通常は拝観することができない。
所在地:奈良県吉野郡吉野町吉野山
拝観時間:8時30分~16時30分