春日山原始林を背景に、御蓋山(みかさやま)のふもとにある神社。
平城京の守護と国民の繁栄を祈願するために、神護景雲2年(768)に称徳天皇の勅命で、左大臣藤原永手により創建された。
式内社(明神大社)22社の1社で、全国にある春日神社の総本社である。
本殿は4棟並んでいて、向かって右から順に、常陸国鹿島神宮から迎えた武甕槌命(たけみかづちのみこと)、下総国の香取神宮から迎えた経津主命(ふつぬしのみこと)、河内国の枚岡神社から迎えた天児屋根命(あめのこやねのみこと)と比売神(ひめがみ)を祭っている。藤原氏の氏神としても知られる。
春日大社周辺には多くの鹿が生息するが、春日大社の由緒には、武甕槌命は白鹿に乗って奈良の地に来たとあり、鹿は神の使いとして古来大切にされてきた。
また平成10年(1998)、世界遺産「古都奈良の文化財」の一つとして春日大社と春日山原始林が登録された。
所在地:奈良県奈良市春日野町160
拝観時間:夏期(4~10月)6時30分~17時30分、冬期(11~3月)7時00分~16時30分(宝物殿・萬葉植物園は、9時00分~16時00分)