若草山にある全長103メートルほどの前方後円墳。後円部は山頂に位置し、奈良盆地と京都南部を望む眺望の良い立地にある。
山の頂に作られた古墳は全国的にも珍しく、位の高い人物の墓であると考えられるが、被葬者は分かっていない。
清少納言の「枕草子」に出てくる「鶯陵(うぐいすのみささぎ)」であろうとの伝承が広まり、享保18年(1733)、後円部の頂上に「鶯陵」の碑が建てられているが、鶯陵ではないとされる。
前方部では円筒埴輪列が確認されており、ほかに家形、船形、蓋型などの形象埴輪が出土し、墳丘のほぼ全面に葺石(ふきいし)が認められる。
所在地:奈良県奈良市
若草山開山期間:
・3月中旬~6月中旬
・9月中旬~11月中旬(毎年異なる。2010年秋は、12月12日まで)