※下記は、2010年に確認した内容でありますが、その後外観や記載内容が変更されている場合があります。

油掛地蔵(あぶらかけじぞう)

概要

聖徳太子の通学路として知られる太子道(筋違道)添いに、ぽつんと建つ小さなお堂が油掛地蔵である。
大永3年(1523)に造られた舟型光背を持つ高さ約61センチの石造地蔵菩薩立像で、泥田の中にうずもれていたのを引き上げて、この地に祭った。
クサ(できもの)ができている子の母親が、この地蔵に祈って油を掛けているとクサが治ったという伝承があるほか、当時、この付近が水害の多い地域であったため、油を掛けて水をはじくようにとの願いから、油掛地蔵と呼ばれるようになったとも言われる。
できものを直してくれる地蔵として信仰を集め、願をかける際に油を掛ける習わしがあったことから、地蔵の顔は油で黒光りしている。
今でも、地元の人々によって7月の地蔵盆に油掛け供養が行われている。

参考

所在地:奈良県磯城郡川西町吐田

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