≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 H18.12.15  No.036 *今月の休館日は、毎週月曜日です。 なお、28日(木)〜1月4日(木)は休館です。 ■==■目 次■==■ 図書情報館トピックス 情報BOX これも図書情報館 図書情報館−職員独り言 連載「図書情報の文化史」 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■図書情報館トピックス■ #イベント  □館長公開講座 図書館劇場第5幕「東大寺炎上」を開催します。ただいま 申し込み受付中です。詳しくは、   http://www.library.pref.nara.jp/event/librarytheater.html   をご覧ください。  □第12回簡単PC教室を開催します。開講日は、12月16(土)日・17 日(日)です。それぞれ13:30〜15:30の2時間講座を各1回実施し ます。内容は挨拶状をつくりながら文書作成を学ぶというものです。申し込み 受付は、2階貸出返却カウンターで。また、電話での申し込みも可能です。詳 しくは、   http://www.library.pref.nara.jp/event/easypc.html   をご覧ください。  □『創業・経営革新無料相談会』を下記のとおり開催します。   この相談会は、これから起業をしようと考えておられる方や、事業者の方 で経営の向上に取り組むビジネスプラン(経営革新計画)を作成される方を対 象に、専門家(奈良商工会議所シニアアドバイザー)がアドバイスを行います 。   日 時 毎月第1・第4土曜日(平成18年12月〜平成19年3月)           12月23日、1月6日・27日、2月3日・24日 、3月3日24日 13:30−16:00 会 場 3階グループ研修室 問い合わせ先・申込先 奈良商工会議所シニアアドバイザーセンター(担当:清水) 〒630-8586  奈良市登大路町36-2 (奈良商工会議所内) TEL 0742−26−6222(代表) FAX 0742−22−1180 #企画展示(会場は、2階メインエントランスホール)  □12日(火)より27日(水)まで、「奈良大和路仏像ポスター展」(県 観光課、奈良県観光連盟と共催)を開催しています。昭和30年代からのポス ターを約40点、一堂に展示します。また、期間中、2007年仏像カレンダ ーの展示販売も行います。   http://www.library.pref.nara.jp/event/exhibition_k.html#BUDDHISM #図書情報館ITサポーターズによる「パソコン水曜倶楽部」  ITサポーターズが運営する利用者交流の場です。毎月第1・第3水曜日の 13:30〜16:30、2階セミナールームで開催しています。今月2回目 を20日に開催します。事前申込みは不要です。詳細は、   http://www.library.pref.nara.jp/newlib/supporter/wedclub.html  をご覧ください。 #図書展示 □図書展示「年越し、春迎え」(会場:3階ブリッジ)   来年1月14日(日)まで開催しています。   http://www.library.pref.nara.jp/event/exhibition_b.html#NEWYEAR □「軍隊と地域 1 -戦地・占領地での軍隊 ビラと軍票-」(戦争体験文庫) を 開催しています。来年1月30日(火)まで。  http://www.library.pref.nara.jp/event/exhibition_b.html#W_2006_05 ■情報BOX■ ○新着図書情報  月に1度更新します。下記ページをご覧ください。  http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ○ホームページのビジネス支援のページ「B−SIDE」、皆さんのビジネス や調査にお役立てください。また、ご意見、ご感想をお寄せください。   http://www.library.pref.nara.jp/reference/biz/b-side.html ○館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧ください。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html セミナルーム及び交流ホールについては、県・市町村共同運営による施設予約 システムからインターネットにより予約することもできます。インターネット で予約を行うには事前の利用者登録が必要です。詳しくは施設予約システムの 利用案内をご覧下さい。 https://e-kotonara.jp/portal/jsp/index.jsp ■これも図書情報館(18)■ 新しい国土地理院の2万五千分の1地形図が平成15年12月より発売されていま す。図書情報館では平成17年度に5万分の1(全国区)と2万五千分の1(近畿 地区とその周辺地区)を一括受入れました。北方四島など作成されていない地 図が何面かありますが、平成17年8月現在で入手できる最新の地形図が閲覧で きるようになりました。3階の木製地図ケースにありますのでご利用ください 。 ご承知のとおり国土地理院では「地図閲覧システム(試験運用)ウオッチ ちず 」や「電子国土ポータル」などのサイトを公開しています。「ウオッチ ちず 」は平成13年度以前の測量成果による2万五千分の1地形図が閲覧できます。ま た「電子国土ポータル」は『誰もが自由に活用できる場所・位置に関する情報 を登録・検索できる機能』を提供し、情報を相互に利用する場として2003年に web上に開設されました。コンピュータが日常生活のあらゆる場面に浸透する ようになった今、「地図」もその例外ではありません。グラフィック技術の向 上で紙地図の限界を超える表現がなされています。住所で検索してその周辺の 地図を表示させる、目的地までの最短のルートを瞬時に表示させる、といった データベースとしての地図の活用も当たり前になりました。「ウオッチ ちず 」がそうですが、インターネット地図とでもいうのでしょうか、インターネッ トに接続しながら地図を楽しんだり、情報やソフトを入手するためにホームペ ージにアクセスしたりとパソコンで地図検索を楽しむ時代になりました。 地形図は、本を読むように地図を読み込むことができます。読書に対して読図 といいますが、等高線などで地形を精細に表しています。地球を測る物差しと いうべき測量法の基準も改正されました。新しい地形図は日本測地系から世界 測地系を採用し世界基準になり、座標も少しズレがあるようです。また地形の ほか道路、鉄道、集落、建物、施設、土地利用といった様々な状況が判るよう に記号化されています。新しい2万五千分の1地形図では図書館と博物館の記 号が新たに加わりました。全部で百数十の記号があるそうです。等高線の判読 と記号と文字の組み合わせをパズルのように読み解く楽しさがありますし、書 き換え書き足されてきた地形図を読むことは、その地域の過去、現在、未来へ と繋がる空間の変化を地理的に読みとることといえましょう。地図の作成機関 である国土交通省国土地理院、当初は内務省で、参謀本部陸地測量部(1888年 )、地理調査所(1945年)、国土地理院(1960年)と名前が変わりました。明治 〜昭和前半の地形図は軍事用が作図の第一目的で、作成機関も軍の一部であっ たことから特殊な用語や記号が用いられているので読図には注意が必要です。 奈良県内対象地域の図歴地形図(※1)もラミネート加工したものを受入れま した。簡単に言えば、地球上の位置は経緯度という座標により決まっているの でそれを平面に写すことが出来れば地図です。この平面に写す様々な試みがな され、現在では空中写真や人工衛星も利用されているようです。地形図は100年 以上の歴史があり、官製地図といっても当初は経緯度のない地図でした。奈良 県内対象地図は、陸地測量部明治22(1889)年発行の仮製地形図2万分の1が近 代測量による平面式地図であることから図書情報館では、明治22年頃を目安に 地図資料、古地図(絵図)の区別をしています。ただし大正〜昭和はじめの地図 でも絵図として別置しているものもあります。地図資料は書名などで検索がし にくいためOPACで検索結果が出ない場合もありますのでカウンターの職員に尋 ねてみてください。また、地図の作成は昭和40年頃まではすべて現地測量だっ たそうです。三角点設置のための測量登山が行われ、三角点は未踏峰の山頂に 設置することも多く、それを題材にした新田次郎氏の小説(※2)を読まれた 方もあるかと思います。実際に三角点を歩かれた「大和の三角點を尋ねて」( ※3)といった本も所蔵しています。 参考:「2万5千分の1地形図の読み方・使い方」 http://watchizu.gsi.go.jp/riyou/gaiyou/h00gaiyou.htm    「ウオッチ ちず」      http://watchizu.gsi.go.jp/    「電子国土ポータル」 http://cyberjapan.jp/ 「Google Maps Hacks:地図検索サービス徹底活用テクニック」Rich Gib son共著;武舎広幸ほか訳(オライリー・ジャパン2006) 448.9−キフ ソ    「知って楽しい地図の話」田代博著(新日本出版社2005) 448.9 −タシロ    「地図を学ぶ(めぐろシティカレッジ叢書5)」菊地俊男,岩田修二編著 (二宮書店2005)448.9−キクチ (※1)5万、2.5万分1地形図の図歴リストは国土地理院のサイトで調べられ ます。 http://www.gsi.go.jp/MAP/HISTORY/5-25/index5-25.html (※2)「劔岳:点の記」新田次郎著(文芸春秋1977)913.6−ニ(書庫 資料) (※3)「大和の三角點を尋ねて」上田倖弘著(大阪:ぶよお堂2000) 291.65−ウエタ−2000(ふるさと資料) (きくい なおこ) ■図書情報館−職員独り言(18)■ 図書情報館のネットワークサービスというとまず WWWOPAC が思い浮びますが 、他のサービスも提供しています。今回はWWWOPACと比較してあまり日の当た ることの少ないこれらのネットワークサービスをご紹介したいと思います。 最新の情報機器をうたっている割にはサービスの内容が薄いとのおしかりも受 けましたが、小粒でもピリリと辛い?携帯版Webサービス、出先でも「今日は 開館日だったかな?」程度のお役にはたちますしWWWOPACの検索も可能です。 羊頭狗肉の感もしますが司書が厳選した奈良の歴史・文化を中心としたネット ワーク情報がうたい文句の検索エンジンであるリサーチ・エンジン on 奈良 http://tiikisvr.library.pref.nara.jp/ 調査研究型図書館としての機能の中核とも言うべき調査・相談(レファレンス )サービスをウェブフォームからご利用いただけるメールレファレンス https://www2.library.pref.nara.jp/reference/index.html 等々。 しかしこれらのサービスはあまり利用されていないようです。特にメールレフ ァレスンはもっと利用があっても良いと思うのですが何故か旧館時代と比較し て微増程度のようです。利用件数が増えると回答する司書は大変と思いますが 、システムを管理する側としては折角動かしているのだからもっと利用があれ ばと思っていますので、お気軽にご利用いたければと思います。 (ひたち あきら) ■連載「図書情報の文化史」素描編■ 第36回 『万葉集』の周辺(その11)       館長 千 田  稔 『万葉集』という歌集は日本古代の図書情報の宝庫であるが、中でも見落とせ ないのは、歌人が引用している中国の典籍である。山上憶良は、遣唐使として 唐に渡った体験もあるので、中国の書物と文化に精通していた人物の一人であ った。  『万葉集』に収められている憶良の「沈痾自哀(ちんあじあい)の文」とい う長文には、中国道教の古典『抱朴子(ほうぼくし)』が引用されている。「 沈痾」とは、久しく患っている重い病気のことで、憶良は筑前守から帰京して 、間もないころの作である。その長い文章をここに掲載し、解説する余裕はな いが、『抱朴子』の思想が、病気の憶良の気持ちと交錯し、憶良の悲しみを綴 っている。同文には『遊仙窟』という小説の他、多くの道教系の文献も引用さ れていることからも、憶良の読書が、旺盛であったことが知られる。道教とい う中国土着の宗教は、不老不死の仙人に理想を求めるので、「長生」を願う心 が人々の信仰を集め、やがてその思想は日本にも伝わる。われわれになじみ深 い浦島太郎も、浦島子として、『万葉集』に歌われているが、このモチーフも 長生の物語に他ならない。 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 読者登録はこちらから! http://www.pref.nara.jp/c_etc/mailmag.html  ★「大仏さんのつぶより情報」 (広報広聴課) ★「まほろば*地域づくり情報」(交流政策課)  ★「ボランティア情報誌Vio」(県民生活課)  ★「健康21ファンクラブ通信」(健康増進課)  ★「情報発見メルマガ編」   (中小企業支援センター)  ★「E−夢 はっしん!」  (教育委員会)  ★「代官山で愛ましょう!」  (奈良県代官山iスタジオ)  ★「ならの農業と園芸」  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