『さくら百科』

作成者
永田洋 [ほか] 編
出版者
丸善
刊年
2010.1

  やっと、佐保川の桜が咲いてくれました。昨年は開花が早かったため、今年はとても待ち遠しく感じられました。 やはり昔の日本人も桜の開花を待ち遠しく思っていたのか、『徒然草』に「立春より75日」と書かれるなど、江戸時代の様々な文献に、いつ頃咲くかを書かれたものが散見されるようです。ちなみに徒然草に書かれているものはその日数から、八重桜と推測できるそうです。
  『さくら百科』にはこのほかにも、開花の仕組み、桜の種類など科学的なことから、桜の古木(一本桜)を探求したもの、桜と地域おこしの事例、桜が詠ま れた詩歌、桜の文様、盆栽の仕立て方など、まさに「百科」のタイトル通り、桜に関することが多岐にわたって収められています。 「桜の楽しみ方」として、桜餅の作り方を関東風と関西風の2種類紹介するほか、桜の塩漬けを使った春らしい料理、生け花のデザイン例などの紹介までが載っ ているこの本を読むことで、今まで以上に桜を楽しめるようになるかもしれません。