『わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて-児童労働者とよばれる2億1800万人の子どもたち-』

作成者
岩附由香、白木朋子、水寄僚子著
出版者
合同出版
刊年
2007

 ポップな黄色い表紙に衝撃的なタイトル、思わず手にしたこの本は、ACE(エース)(Actionagainst Child Exploitation)といって「子どもが笑顔でいられる社会」 の実現をめざして活動しているNGOが出版した本でした。
  日本に生まれ育ち、何不自由なく生活させてもらっていた子どもの頃には、海の向こうでこんな現実があることなど知る由もありませんでした。 病気の両親のために働かねばならず5歳からサッカーボールを縫っていたという少女や、貧しさのために10歳から家事使用人となった少年など、子どもが働かずにはおれない国や地域 があります。大人になり子どもを持つ身になった今、この本を読み進めて行くほど、心が痛みました。きっと、この子達はこの現実が常だと思っているでしょう。 大人になって違う世界を知った時どう思うでしょうか。一人の力は確かに小さい、けれど一つが二つ、二つが三つになれば、何かできるかも知れません。 多くの人にこの現実を知ってもらい、次代を担う子どもたちの未来のために、もっと世界に目を向けることを、気づかせてくれる1冊です。