『若者の取扱説明書 : 「ゆとり世代」は、実は伸びる』

作成者
斎藤孝著
出版者
PHP研究所発行
刊年
2013.6

何千年前のエジプトのパピルスにも、「最近の若いものは…」などと若者批判が書かれてあったと言われています。いつの時代も年長者の若者をみる目は厳しいようです。
平成の世の「ゆとり世代」と言われる年代も、真面目だが消極的、何を考えているかわからない、当事者意識が欠如しているなど、芳しくない評判が多くあります。
本書では「ゆとり世代」を教えている大学教授の斎藤孝氏が、彼らとの有効な接し方を提案しています。「ゆとり世代」は積極性に乏しく消極的だけど真面目で素直、言われたことはきっちりとこなす特質があり、「消極的」「真面目」という気質を利用した指導方法を導入したところ、彼らの実力は驚くほど伸びたということです。落ちこぼれや足を引っ張るものがなく、お互いに切磋琢磨するためチームプレーでは精度が高いと著者は評価しています。彼らを伸ばすために環境を整え、接し方を工夫することは上の世代の役目かもしれません。
職場の部下や後輩に接するときの大きな助けになる一冊です。