『パンケーキの歴史物語 お菓子の図書館』

作成者
ケン・アルバーラ著 関根光宏訳
出版者
原書房
刊年
2013.9

  女性誌で特集が組まれることも多い「パンケーキ」。ここ何年かでカフェメニューの定番になりつつあります。ホットケーキとはどう違うのでしょう か?
  今回紹介する本は、パンケーキを極めたい方にお勧めの一冊です。本書は「お菓子の図書館」シリーズの一冊で、料理とワインについての良書を選定 するアンドレ・シモン賞特別賞を2010年に受賞した人気シリーズになっています。
  甘くてしょっぱくて、素朴でゴージャス。パンケーキは見た目も味も変幻自在。様々な材料と作り方をはじめ、社会や文化・芸術との関わりなどのエ ピソードが満載です。
  第1章の「パンケーキの歴史」は、パンケーキとはなにかに始まり、パンケーキでは「ない」ものや、理想のパンケーキまで紹介されています。古代 ギリシャのパンケーキやオランダやイギリス・アメリカなど各国のパンケーキ事情など、興味深い内容となっています。第2章の「なつかしの味」では、 日本のお好み焼きやどら焼きも紹介されています。第3章「祝祭のパンケーキ」では世界各国の例を、第4章「ストリートフード」では、屋台など外で 食べられているパンケーキを紹介。第5章「労働者のパンケーキ」では、労働者階級とパンケーキの関わりと歴史について紹介されています。第6章「 豪華なパンケーキ」では、特別の日に食べる、ロシアのキャビアをのせたブリヌイなど高級食材を使用したものも紹介されています。
  本書の巻末にはレシピ集も収録されているので、ぜひ挑戦してみてください。(お好み焼きのレシピには突っ込みどころが満載ですが・・・)
  読み始めたら、きっとパンケーキが食べたくなる一冊です。