『ときめく鉱物図鑑』

作成者
山と渓谷社編
出版者
山と渓谷社
刊年
2012.2

  今回は、少しマニアックですが、鉱物図鑑を紹介したいと思います。
  鉱物は、およそ46億年前、地球の誕生とともにその歴史を刻み続けてきました。話題のドラマで採掘シーンが出ていた琥珀は、樹木の樹脂(主に松 ヤニ)が地質作用で変化(化石化)したものです。その中には、昆虫や植物の葉などが閉じ込められており、悠久の時がなせる奇跡とも言えます。
  本書は、下記の5つのストーリーで構成されています。

  • Story1:鉱物の記憶(鉱物の伝説・神話;偉人が愛した鉱物 ほか)
  • Story2:鉱物標本室(透明;極彩 ほか)
  • Story3:鉱物を訪ねて(TOKYO鉱物さんぽ;ミネラルフェアの歩き方 ほか)
  • Story4:鉱物と暮らす(鉱物NGアクション!;保管にこだわる ほか)
  • Story5:鉱物を科学する (鉱物って、いったい何者?;記号からのぞく、鉱物の世界 ほか)

  Story1:鉱物の記憶では、絶世の美女クレオパトラが孔雀石(くじゃくいし)を砕いて、アイシャドーとして使っていたという話などが紹介されて います。Story2:鉱物標本室では、鉱物を学術的なものではなく、色や形、性質から9つのカテゴリーに分類し、美しい写真と名前、鉱物の科学的な情 報やエピソード、豆知識などを1ページで紹介しています。その中で驚いたのは、オーケン石です。ウサギのしっぽのような見た目と手触りを持つ石で 「ラビットテール」とも呼ばれているそうです。是非とも、実物を触ってみたいものです。そして、実際に鉱物などを売っている標本店の紹介やミネラ ルフェアと言われる鉱物即売会、ミネラルフェアの楽しみ方をStory3で紹介しています。章末にミネラルフェアの開催地マップおよび全国ミュージア ム案内があります。ミネラルフェアなどで購入したが、保管の仕方はどうしようと困ってしまいます。そんなときのためにStory4では、初心者でよく ある間違った保管方法についての注意喚起や標本ラベルの作成の仕方、容器、鉱物雑貨の紹介をしています。Story5では、鉱物の用語解説などがあります。   鉱物の魅力をまるごと楽しめる1冊です。是非とも、ご一読下さい。