『着物の大研究:伝統的な日本の衣装:和の文化に触れてみよう!』

作成者
馬場まみ監修
出版者
PHP研究所
刊年
2006.9

  お正月になると、着物を着たくなります。普段はあまり着ることのない着物ですが、袖を通すと背筋がシャンとする気がします。
  着物を着て神社に初詣でし、神社の玉砂利を踏みしめながら木の生い茂った参道を歩くだけで、厳かな雰囲気に身も心も引き締まります。
  とは言え、実のところ着物を着るのは結構大変。しかし、着物をお持ちで無い方も、今ではレンタルできる時代ですから、ちょっとお正月くらいは、 着物を着てみるのもいいかもしれません。
  思い起こせば、私たち日本人は小さいころから人生の節目には着物を着ていました。生後間もないお宮参りには「掛(か)け着(ぎ)」という祝い着 をかけてもらい、七五三では女の子は可愛らしい着物を、男の子は紋付の羽織・袴を着せてもらいました。成人式や卒業式、結婚式、お葬式まで、着物 を着ます。
  着物は日本の民族衣装で、世界でも「KIMONO」として知られています。外国の方に質問された時、着物についての知識を身につけ、着物の素晴 らしさを紹介できるようになりたいものです。そんな時、本書はとても役に立ちます。親しみ易いイラストに、専門用語には振り仮名がつけられ、調べ 学習用ということもあり、とてもわかり易く作られています。
  当館でも時々、着物をお召しになった男性をお見かけすることがあります。粋な姿に、日本の心が息づいており、素敵だなと感じます。
  着物だけでなく、今後は折に触れ、日本の伝統や文化を思い起こしながら、後世に継承していけたら良いなと思います。