『ケーキの歴史物語(お菓子の図書館)』

作成者
ニコラ・ハンブル著 堤理華訳
出版者
原書房
刊年
2012.3

  もうすぐクリスマス。クリスマスといえば、やはりケーキを欠かすことはできないですよね。この時期、百貨店からコンビニまでいたるところでクリ スマスケーキが販売されますが、見ているだけでも幸せな気分になってきます。
  クリスマス以外にも誕生日・結婚式といったイベント、勿論日常でも自分へのご褒美、家族・友人とのティータイムのお供などなど、ケーキはなくて はならない存在です。
  わたしたちの生活を豊かに彩るそんな「ケーキ」の歴史と文化を伝えてくれるのが、本書です。ケーキの定義とは?いつ頃どこで生まれたの?国別の 違いはあるの?そういった疑問をわかりやすく解き明かしてくれます。
  「文学とケーキ」の章では、『失われた時を求めて』のマドレーヌ、『大いなる遺産』や『エマ』のウエディングケーキ、『不思議の国のアリス』の 「わたしを食べて」ケーキ、『赤毛のアン』の痛み止めの塗り薬で香りづけした手作りケーキなどが登場し、その背景が分析されています。読んでいな い本は勿論、既読の本も再度読み返したくなります。
  また多くの図版の中には、ヒトラーの誕生日ケーキや、エリザベス女王のウエディングケーキなど大変興味深いものもあります。巻末にはおすすめの レシピ集も収録されているので、ぜひ挑戦してみてください。