奈良市出身の河瀨直美監督が、平成9年(1997)、カンヌ国際映画祭で日本人初のカメラ・ドール(新人監督賞)を最年少で受賞した作品。
林業の低迷で過疎化が進む山村(旧・吉野郡西吉野村)に、鉄道を通す計画が持ち上がって15年。
トンネル工事に携わっていた田原孝三(國村隼)は、計画の中止を知らされ、すっかり気力を失っていた。
そんなある日、突然、孝三が姿を消し、警察から家族のもとへ遺品の8ミリカメラが届けられる。
そこに映っていたのは、自分たちが愛するこの村で暮らす人々の記録だった……。
緑深いの吉野の里で静かに暮らす家族が、幻と終わった五新鉄道をきっかけに、離散を余儀なくされる物語が淡々と描かれている。
西吉野村(現・五條市)のほか、天川村、洞川温泉でもロケが行われた。
ゆかりの場所またはロケ地:吉野郡西吉野村(現・五條市)、天川村、洞川温泉
製作年または公開年:平成9年(1997)製作・公開
製作会社:WOWOW、バンダイビジュアル、制作協力(ビターズ・エンド)、企画協力(組画)
配給会社:ビターズ・エンド
監督:河瀨直美
出演:國村隼、尾野真千子、柴田浩太郎、ほか
※写真はイメージです。実際の撮影地、季節とは異なる場合があります。