法隆寺の背後にある通称「寺山」と呼ばれている丘陵より、さらに北に延びた小丘陵の先端部に位置する。
昭和51年(1976)の発掘調査の結果、一辺約23メートルの方墳と推定される。
埋葬施設は南方向に開口する両袖式横穴式石室で、出土遺物などから6世紀末ごろに造られたと考えられている。
縄文時代から室町時代ごろの遺物のほか、須恵器などの土器類やイヤリング、馬具などの副葬品が出土している。
また、鎌倉時代後期~室町時代にかけての金銅仏や塑像仏片、花瓶、六器といった仏教に関するものも多数出土しており、中世に石室が仏堂として利用されていたことがわかる。
所在地:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺