奈良時代、日本に律宗を伝えた唐の僧・鑑真の住坊跡に建立され、鎌倉時代には叡尊(えいそん)らがここで戒律を講じた。現在は、真言律宗の寺である。
本尊は、興福寺南円堂の本尊のひな形と伝えられる鎌倉時代の不空羂索観音坐像(ふくうけんじゃくかんのんざぞう/重要文化財)。付近はかつて福井町と呼ばれていたが、寺の名前が起源と考えられている。寺は今も「福井の大師」として親しまれている。
また、本堂の左脇に祭られて
いる法竜大善神、黒竜大神、市岐姫大神は、不幸な女性、弱い女性を救済する神とされ、縁切り寺、駆け込み寺としても信仰を集めてきた。
所在地:奈良県奈良市高畑町1365
※拝観には事前予約が必要