※下記は、2010年に確認した内容でありますが、その後外観や記載内容が変更されている場合があります。

伝香寺(でんこうじ)

概要

鑑真の弟子・思託(したく)が、宝亀2年(771)に創建した実円寺が前身とされる。それを戦国大名・筒井順慶の母・芳秀(ほうしゅん)尼が、天正13年(1585)、順慶の菩提を弔うため伝香寺の名で再興した。以後、筒井氏の菩提寺となった。律宗の寺である。
再興時に建てられた本堂(重要文化財)と表門(奈良県指定文化財)が現存している。本堂は寄せ棟造り、三間四方の小堂で、本尊は本堂とともに制作されたとみられる釈迦如来坐像(奈良市指定文化財)。
西隣の地蔵堂には、「はだか地蔵尊」と呼ばれる重要文化財の地蔵菩薩立像(鎌倉中期)が安置されている。裸形像に実際の衣と袈裟(けさ)を着用させている。
また、境内には、筒井氏関係の墓石がある。
大和三名椿の一つ、「散り椿(ツバキ)」の寺としても知られる。芳秀尼が堂前に供えた椿の三代目という。花びらを一枚一枚散らすことからこの名がある。

参考

所在地:奈良県奈良市小川町24
拝観時間:9時00分~17時00分

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