室町時代に始まった祭典。
南北朝の合一後の永享7年(1435)、南朝の遺臣が多武峰(とうのみね)を根拠地として兵を起こしたため、永享10年(1438)8月、足利幕府の大軍がこれを攻め、兵火によって堂舎が焼失した。
このとき、兵火を避けてご神体を一時、飛鳥の橘寺に遷座。3年後の嘉吉元年(1441)9月に、もとの多武峰に帰座した。
ご神体の帰座を喜び、祭が営まれることになり、名称も嘉吉祭となった。現在では、毎年10月の第2日曜日に執り行われ、多武峰の秋の収穫物を調えた「百味の御食」(ひゃくみのおんじき)が供えられる。
奈良県の無形民俗文化財に指定されている。
所在地:奈良県桜井市多武峰319
開催日:毎年10月の第2日曜日