※下記は、2010年に確認した内容でありますが、その後外観や記載内容が変更されている場合があります。

當麻寺 練供養会式(たいまでら ねりくようえしき)

概要

當麻寺の本尊、當麻曼荼羅(たいままんだら)をハスの茎からとった糸で織ったという伝説上の人物、中将姫の命日とされる日に行われている。
當麻曼荼羅は、浄土信仰の西方極楽浄土を描いたもので、中将姫は人々に曼荼羅の絵相を説いたとされる。練供養は、その中将姫を二十五菩薩が西方浄土から迎えに来る様子を表している。
行事では、境内の娑婆堂を人間世界、本堂(曼荼羅堂)を西方浄土に見立て、二つのお堂の間に来迎橋が設けられる。
中将姫坐像を乗せた輿(こし)が娑婆堂に入ると来迎が始まる。人々が扮(ふん)した二十五菩薩が娑婆堂に向かい、観音菩薩が蓮台に中将姫を移し、再び極楽浄土に向かう。
二十五菩薩が独特の所作を交えながら少しずつ進んでいくさまが厳か。練供養は16時から行われ、夕日を受けると、西方浄土を思わせる様相となる。
天台宗の僧・源信が平安時代に始めたと伝えられるが、文献記録に最初に現れるのは鎌倉時代である。
大衆を浄土信仰に導くために始められたとされ、現在、全国で行われている練供養は當麻寺から広まったとされる。

参考

所在地:奈良県葛城市当麻1263
開催日時:5月14日16時00分~

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