※下記は、2010年に確認した内容でありますが、その後外観や記載内容が変更されている場合があります。

五條代官所跡(ごじょうだいかんしょあと)

概要

現在、五條市役所の庁舎が立っている場所は、江戸時代に五條代官所があった場所である。五條代官所は、寛政7年(1795)に設置され、宇智郡(現在の五條市)を中心に、五郡、七万千石余りの天領を支配する幕府の出先機関だった。
文久3年(1863)8月17日、公卿(くぎょう)中山忠光を大将とする尊王攘夷(そんのうじょうい)派の志士たち「天誅組」は、孝明天皇の攘夷祈願を目的にした大和行幸に先立って挙兵し、ここ五條代官所を襲撃。代官・鈴木源内らを殺害して代官所を焼き払い、孝明天皇の行幸を待ったが、8月18日、京都から尊皇攘夷派が一掃される政変によって大和行幸は中止され、天誅組は反乱軍にされてしまった。その後、天誅組は幕府軍と東吉野村で激闘を繰り広げ、ほとんど全滅した。
明治維新のさきがけとなった天誅組ゆかりの五條市は、明治維新発祥の地といわれ、庁舎前には、五條代官所跡を示す石碑が建てられているほか、五條市立民俗資料館(旧五條代官所長屋門)の史跡公園には、「明治維新発祥の地」を示す石碑が設置されている。

参考

所在地:奈良県五條市本町1-1-1 五條市役所庁舎前

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