奈良盆地の東南部にあたる桜井市の安部山丘陵の東斜面、奈良県立奈良情報商業高校の北西約100メートルにある方墳で、別名「カラト古墳」とも呼ばれている。
墳丘の長辺は約28メートル、短辺は約22メートル。横穴式石室は巨大な花こう岩を用いて構築され、両袖式で東南に開口。玄室の中央に巨大な竜山石製の刳抜(くりぬき)式家形石棺が置かれている。
石室の大きさに比べて石棺がかなり大きく、どのようにして石棺を石室内に収めたかで、古くから注目されている古墳である。
副葬品不明のため、築造時期ははっきりしないが、7世紀中ごろと考えられている。
所在地:奈良県桜井市谷657