━━━━━━━━━━━━━━━━━   Lib Info NARA   −奈良県立図書情報館通信− ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2021.11.1  No.393 ■11月の休館日→1日、8日、15日、22日、29日、30日 □休館日  月曜日(祝日・振替休日にあたるときは、その次の平日)  毎月月末(土・日・月曜にあたるときは、その前の平日) ■ご利用いただけるサービスについて  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  令和3年10月30日から、ご利用いただけるサービスは以下のとおりです。 なお、状況の変化により、今後、閉館や利用サービスの休止等を行う場合が ありますので、ホームページでご確認いただきますようお願いします。  新型コロナウイルスの感染症感染拡大防止のため、ご協力よろしくお願い します。 〇閲覧席の利用 隣席との間隔を空ける席設定を行っています。 〇新聞、官報、雑誌最新号、マイクロフィルムの閲覧 〇パソコン席の利用 ・2F閲覧室  12台 1日1人あたり2時間まで利用できます。 〇Wi-Fi、持ち込みパソコンの利用 〇アトリエ、AVブース(9席)、点字・音声出力装置室、対面読書室、グ ループ研修室1・2・3(8人以下)、データベース等利用席の利用 〇有料施設の利用 利用者数の定員を以下のとおりとします。 ・交流ホールA:50人以下 ・交流ホールBC:100人以下 ・交流ホールABC:150人以下 ・セミナールーム:30人以下(利用できるパソコンは16台) ・オーサリングルーム 制限なし ・デジタルスタジオ  制限なし 利用についての詳細はお問い合わせください。 〇カフェレストラン(ブレーメン)も通常どおりご利用いただけます。 ○冷水器の利用休止 消毒・点検終了後冷水器の利用を再開します。 ★対面でのレファレンス(調査・相談)を再開いたします。対面でのレファ レンスは短時間(15分程度)でお願いいたします。 ※メール、FAX、郵送、電話によるレファレンスサービスは、引き続きご利 用いただけます。 ★貸出冊数は10冊、貸出期間は30日間です。 ★郵送貸出サービス(資料の着払いによる郵送貸出)も行っておりますので ご利用ください。 ━━━━━━━━━━━   M E N U   ━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃1┃トピックス◆11月前半のイベント ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃2┃館長連載「図書情報の文化史」 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃3┃図書情報館からのお知らせ ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃4┃図書館員の気になる一冊 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃5┃編集後記 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━ ◇1◇トピックス◆11月前半のイベント └◇┘━━━━━━━━━━━━━ ※新型コロナウイルス感染症の影響による情勢の変化を鑑み、内容の変更や 延期、中止になる場合もあります。 ■映像作家・保山耕一氏作品 常設上映          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 映像作家・保山耕一氏が綴る映像詩『奈良、時の雫(しずく)』からセレク トした作品を月替わりで常設上映します。 □11月の作品『南都の祈り/春日大社 中元万燈籠』 □上映期間:11月28日(日)まで □2階東側正面入口 ※映像は、開館時間中リピート再生(上映時間約10分) ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/gallery/3718 ■【満席】奈良県立図書情報館開館十六年記念 鼎談 持統天皇を語る  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 瀧浪貞子・京都女子大学名誉教授 、この7月に第165回直木賞を受賞した小 説家・澤田瞳子氏、千田稔 奈良県立図書情報館長が「持統天皇」をテーマ に鼎談を行います。 □11月3日(水・祝)15:00〜16:30(開場14:30) □会場 1階交流ホール □登壇者 瀧浪 貞子(京都女子大学名誉教授) 澤田 瞳子(直木賞作家) 千田 稔(奈良県立図書情報館長) □定員等:70名(先着順)・参加費1人500円・要申込 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3694 ■【満席】図書館寄席 花鹿乃芸亭 第59回  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 奈良市出身の落語家 桂文鹿(かつら ぶんろく)さんプロデュースによる 図書館寄席「花鹿乃芸亭」。近世以来の伝統的話芸であり、世相や風俗の宝 庫でもある落語。古典から新作まで、時代の姿を語りながら現代も映す「語 られる書籍」をお楽しみください。 □11月6日(土)13:30〜(開場12:30) □会場 1階交流ホール □プログラム 桂文鹿・林家菊丸・桂白鹿 □参加料1,000円(中学生以下500円) ※当日受付にてお支払いください。 □定員80人(先着順・要申込) ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3708 ■法務無料相談会&知識セミナー  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ※第1部知識セミナーのみの開催となります。 無料相談会は、新型コロナウイルスの感染症拡大防止のため当面の間休止し ています。 □11月7日(日)13:30〜15:00(質疑応答含む) □知識セミナー  「生前贈与の意義とその注意点とは?」 講師:三好 重孝 氏(行政書士・ファイナンシャルプランナー・宅地建物取 引士) 内容:生前贈与と相続税の関係や贈与制度の正しい理解と注意点について、 事例を通してお話しいただきます。 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/consultation/3711 ■中小企業診断士による体験学習会  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 奈良県立図書情報館では、11月、12月、1月の3回、中小企業診断士に よる体験学習会を開催します。体験学習会は、経営に関する分析や思考の手 法を知りたい方、問題分析や問題解決の手法を身につけたい方などを対象に 講義を行います。 □開催日・プログラム・講師 〇令和3年11月14日(日)「IE手法による作業改善でコロナ禍を吹っ飛ばせ !!」谷村幸治 氏(奈良県中小企業診断士会 会員) 〇令和3年12月12日(日)「『対話型組織開発による強い組織の作り方』〜 言葉が世界を創る〜」上村 拓也 氏(奈良県中小企業診断士会 会員) 〇令和4年1月16日(日)「創業超入門」香川 登志雄 氏(奈良県中小企業診 断士会 会員) □体験学習会の各回開催時間 13:00〜16:00(受付12:30〜) □定員 各回15人(要申込・先着順)参加料無料 □会場 1階 交流ホール □一般社団法人 奈良県中小企業診断士会 ※無料経営相談会は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、当面の間 休止します。 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3707 https://www.library.pref.nara.jp/event/3709 https://www.library.pref.nara.jp/event/3710 ■新着図書情報(月に1度更新!) ★詳細はこちら★ https://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━ ◇2◇ 館長連載 └◇┘「図書情報の文化史」素描編    ━━━━━━━━━━━━━━ 第393回 日本人の風景観―試論(その12)           館長 千田 稔  中宮時の天寿国繍帳と同じ意味をもったであろうと思われるのが。「当麻 曼荼羅」である。鎌倉時代以降多くの転写本がつくられ、当麻曼荼羅とよば れた。原本は8世紀の作で、縦横4メートルに近い、綴織の観無量寿経変相で ある。変相とは、経典の内容を絵画に変えて表現したものをいう。  このコーナーで、以前に取り上げた折口信夫の『死者の書』は中将姫伝説 を小説に仕立てたものであるが、蓮の葉の糸によって織られたと語られる。  観無量寿経は、無量寿経、阿弥陀経とともに、「浄土三部経」の一つで、 最も物語性がある。  いうまでもなく、主題は極楽浄土の図である。中央に三尊会、上方に宝楼 宮殿会、・虚空会を、三尊会の手前には、宝池会・舞楽会を、左右に樹下会 、その下方に父子相迎会を配している。  この曼荼羅の制作について、天平宝字と言われてきたが、近年では、中国 の唐代に中原で作られた可能性があると言われている。  曼荼羅図は、後の時代の宗教図と同じように、浄土の風景を説いたもので あるが、いわゆる絵解きでる。一般の庶民にとって仏教経典は難解に過ぎる 。絵でもって理解する方法は、おのずと、具体的な風景の像を結ぶことがで きた。中宮寺の天寿国繍帳も、おそらく太子を偲ぶ人々に、太子の死後の生 活を絵解きしたのであろう。 (つづく) ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━━ ◇3◇ 図書情報館からのお知らせ └◇┘━━━━━━━━━━━━━━━ ※新型コロナウイルス感染症の影響による情勢の変化を鑑み、内容の変更や 延期、中止になる場合もあります。 ★(^−^)★イベントのお知らせ★★★ ■講演会「国栖奏を語る」(企画展「国栖奏」関連)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 11月開催の企画展「国栖奏」関連で企画した講演会です。吉野・浄見原神社 で奉奏される「国栖奏」についておはなしします。 □11月20日(土)14:00〜15:30(開場13:30) □会場 1階交流ホール □登壇者 国栖奏保存会 辻内大祐 氏ほか、山本茂伸 氏、吉村寿代 氏 □参加料無料 □定員70人(先着順・要申込) ※10月26日(火)9:00から申込開始します。 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3667 ■キーワードから広がるブックトーク2021  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 一冊を読み解き理解するのではなく、テーマを設定し、ジャンルを超えた本 を複数読むことによってそのキーワードについて見えてくるものを共有する ためのブックトークです。同時に、どのようにして一つのテーマを掘り下げ 、サーチエンジンでは拾えない知識を身につけるのかという、読書法の実践 でもあります。事前にテーマ本を読む必要はありません、気になったテーマ の回にお気軽にご参加ください。 □開催日 第5回:11月26日(金)テーマ「親と子」(最終回) □コーディネーター 堀部 篤史 氏(誠光社店主) □開催時間 17:50〜19:50(17:20受付、20:00完全終了) □定員 各回20人(要申込・先着順)参加料無料 □会場 1階 交流ホール ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3714 ■声に出して読んで味わう読書会2021  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 声に出して本を読んで、言葉のもつ、響き、独特のリズム舌触りなどを楽し み、内容について感じたことを話し合ってみる読書会形式のイベントです。 参加者と一緒に一冊の本を出発点とし、音読することで物語が目の前に立ち 上がっていく快感や驚きを体感します。 □第10回:11月23日(火・祝)18:00〜19:50 □会場 1階交流ホール □ファシリテーター:小栗一紅氏(劇作家・俳優) □取り上げる本:『椿の海の記』(石牟礼道子/河出文庫) □定員等:15名(先着順)・無料・要申込 ※取り上げる本『椿の海の記』を購入のうえ、ご参加ください。 ※各回の終了翌日から、次回の参加申し込みを受け付けます。 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3715 ■ギャラリートーク(企画展「国栖奏」関連)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 11月開催の企画展「国栖奏」関連で企画したギャラリートークです。国栖奏 保存会会員が解説します。 □11月27日(土)11:00〜11:30、13:00〜13:30 □会場 2階エントランス □解説 国栖奏保存会会員 □参加料無料 □定員各10人(先着順・要申込) ※10月26日(火)9:00から申込開始します。 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3668 ■図書館劇場16第4幕  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 図書情報館では、千田稔館長の公開講座を「図書館劇場」と銘打ち、平成18 年度以来、連続講座を開催しております。なお、本公開講座は、奇数月の第 4日曜日の13:00〜16:00に開催します。 □11月28日(日)13:00〜(開場12:00) □会場 1階交流ホール □プログラム ・映像詩 保山 耕一(映像作家) ・講演1 「『上宮聖徳法王帝説』を読む」 千田 稔(当館館長) ・朗読  都築 由美 ・講演2 「もうひとつの聖徳太子 ?『山の民・川の民』」 浦西勉(元龍 谷大学教授) □資料代500円(当日受付にてお支払いください。) □定員70人(先着順・要申込) ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3698 ■イベント等の中止について  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 11月中の下記のイベント等は、中止とさせていただきます。 □ITサポートデイ ★(^−^)ノ★資料展示★★★★★★ ■第58回戦争体験文庫資料展示 昭和13年の第3機関銃中隊(3)〜部隊陣中 日誌から  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 戦争体験文庫には、歩兵第38連隊に属した第3機関銃中隊の公的記録ともい うべき、陣中日誌が昭和13年に3ヶ月分残っています。日中戦争開始間もな いころ、戦地における部隊を取り巻く情勢はどのようなものであったかを、 昭和13年10月の日誌から読み解きます。 □令和4年2月24日(木)まで □3階戦争体験文庫展示スペース ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/collection_sentai/exhibition ■アフリカを読みませんか。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ タンザニア出身のアブドゥルラザク・グルナ氏が、2021年のノーベル文学賞 に選ばれました。2021年現在、日本語訳されたグルナ氏の著作はありません が、アフリカ文学をはじめ、アフリカに関する本を集めました。 □11月2日(火)〜28日(日)まで □3階ブリッジ ★(^o^)ノ★企画展示★★★★★★★ ■”くらし”を感じる日々の道具―奈良の衣食住―  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 民俗博物館が所蔵する資料を中心に、実物資料とパネルを展示します。 □11月2日(火)〜14日(日) □2階エントランス □奈良県立民俗博物館 ■令和3年度 第10回奈良県「子どもの読書活動推進」啓発ポスター優秀作 品展  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 県内の小・中学校、高校生を対象に、読書活動の楽しさを伝えるポスターを 展示します。 □11月2日(火)〜14日(日) □2階セミナールーム前 □奈良県学校教育課 ■JICA海外協力隊が現地で食べた「どローカルごはん」展  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ JICA海外協力隊や隊員が現地で食べたごはんに関してパネル展示をします。 □11月2日(火)〜28日(日) □2階カフェ横 □JICA関西 ■企画展 国栖奏  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 吉野・浄見原神社で奉奏される「国栖奏」(県指定無形民俗文化財)を3年 がかりで撮影した冊子『国栖奏』から、古式ゆかしい祭礼の一部始終を中心 に紹介します。 □11月16日(火)〜28日(日) □2階エントランス ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/gallery/3686 ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━━ ◇4◇ 図書館員の気になる一冊(377) └◇┘━━━━━━━━━━━━━━━ 『宇宙の奇跡を科学する』 本間希樹著 東京 扶桑社 2021.3  2019年、元号が「令和」に変わり、メジャーリーグ「マリナーズ」に所属 していたイチロー選手が引退表明したこの年の4月10日、あるプロジェクト チームが世界6か所で同時に記者会見を行い、アインシュタインも存在を信 じていなかったあるものの撮影に成功したと発表した。それは、約200年前 からその存在を予言され、ここ50〜60年にその存在が真剣に考えられるよう になったブラックホールの影の撮影に成功したという報告だった。  本書は、まず宇宙全体や太陽系の謎や面白さを身近な例を出しつつわかり やすく紹介し、次にメインであるブラックホールが認知されるまでの歴史と 謎、そしてブラックホールの撮影の舞台裏へと話は進んでいく。  ブラックホールは、強力な重力で光りさえも出ることができない、宇宙の 中で最大級に奇妙な天体だ。そのため、18世紀にイギリスの天文学者ジョン ・ミッチェルによって初めて科学的に予言されたが、1960年代にブラックホ ールらしき天体が観測されるまでは、ブラックホールは宇宙に実在している と思われていなかった。そんな謎の天体だからこそ、多くの天文学者が魅せ られ、存在の証明となる撮影を試みるのは必然的であった。著者の本間希樹 氏は、地球上の8つの電波望遠鏡を結合させ、ブラックホールの画像を撮影 することを目標としたEHT(Event Horizon Telescope/イベント・ホライズ ン・テレスコープ)プロジェクトに2008年から携わり、2017年4月に初めて の観測に挑戦することになる。  宇宙はいくつもの偶然が重なり奇跡的に成り立っていること、そして地球 上に生命が溢れていることもその奇跡の延長上にあることを強く意識させら れる。しかし、このEHTプロジェクトがブラックホールを撮影できたことは 、偶然や奇跡よりも学者たちの絶え間ない努力によって、知識と成果のバト ンが手渡され、さらに未来の学者たちに引き継がれ新たな成果につながって いくことを強く感じることができる。(やまざき じゅん) ━━━━━━━━━━━━━━━ ★過去の気になる一冊はこちら★ ━━━━━━━━━━━━━━━ https://www.library.pref.nara.jp/reference/kininaru ┌◇┐━━━━━━━━━━ ◇5◇ ◆編 集 後 記  └◇┘━━━━━━━━━━  明後日、11月3日は当館の開館日です。今年で開館十六年 となります。これまで、ご利用いただきました皆様に感謝いたします。今後 とも、よろしくお願いいたします。  さて、本メルマガにも記載のとおり、10月30日から新型コロナウイルスの 感染者数の減少から、当館の提供サービスをコロナ禍の前までの状態に近づ けることとなりました。このまま、感染者数が減少していくことを願ってい ます。  さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良 県立図書情報館通信」第393号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第394号は11月15日(月)に配信する予定です。 ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△ ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/  ◎「まぐまぐ」では、無料メールマガジンに登録された読者のみなさんに、 旬な情報や面白いメルマガをお伝えするオフィシャルメルマガ「まぐまぐニ ュース」を無料でお届けしています。配信が不要の場合は、こちらから解除 できます。  http://www.mag2.com/wmag/ ◎トラブル等の対処については、「読者 まぐまぐ!ヘルプ」のページをご 覧ください。  http://help.mag2.com/read/ 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