━━━━━━━━━━━━━━━━━   Lib Info NARA   −奈良県立図書情報館通信− ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2021.9.15  No.390 ■9月の休館日→21日、27日  臨時休館日→9月28日〜10月1日 □休館日  月曜日(祝日・振替休日にあたるときは、その次の平日)  毎月月末(土・日・月曜にあたるときは、その前の平日) ■ご利用いただけるサービスについて  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  現在、ご利用いただけるサービスは以下のとおりです。なお、状況の変化 により、今後、閉館や利用サービスの休止等を行う場合がありますので、ホ ームページでご確認いただきますようお願いします。  新型コロナウイルスの感染症感染拡大防止のため、ご協力よろしくお願い します。 〇閲覧席の利用 席数を一部減らしています。(利用可能席 約250席) 〇新聞、官報、雑誌最新号、マイクロフィルムの閲覧 〇パソコン席の利用 利用席数を減らしています。 ・2F閲覧室  10台 ・3F閲覧室  5台 1日1人あたり2時間まで利用できます。 〇Wi-Fi、持ち込みパソコンの利用 〇アトリエ、AVブース(5席)、点字・音声出力装置室、対面読書室、グ ループ研修室2・3(4人以下)、データベース等利用席の利用 〇有料施設の利用 利用者数の定員を減らしています。 ・交流ホールA:20人以下 ・交流ホールBC:50人以下 ・交流ホールABC:75人以下 ・セミナールーム:20人以下(利用できるパソコンは16台) ・オーサリングルーム 3人以下 ・デジタルスタジオ  3人以下 利用についての詳細はお問い合わせください。 〇カフェレストラン(ブレーメン)も通常どおりご利用いただけます。 ★対面でのレファレンス業務は、当面の間休止いたします。 ※メール、FAX、郵送、電話によるレファレンスサービスをご利用ください 。 ★貸出冊数は10冊、貸出期間は30日間です。 ★郵送貸出サービス(資料の着払いによる郵送貸出)も行っておりますので ご利用ください。 ★以下のページもご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/news/3620 ━━━━━━━━━━━   M E N U   ━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃1┃トピックス◆9月後半のイベント ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃2┃館長連載「図書情報の文化史」 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃3┃図書情報館からのお知らせ ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃4┃図書館員の気になる一冊 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃5┃編集後記 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━ ◇1◇トピックス◆9月後半のイベント └◇┘━━━━━━━━━━━━━ ※新型コロナウイルス感染症の影響による情勢の変化を鑑み、内容の変更や 延期、中止になる場合もあります。 ■映像作家・保山耕一氏作品 常設上映          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 映像作家・保山耕一氏が綴る映像詩『奈良、時の雫(しずく)』からセレク トした作品を月替わりで常設上映します。 □9月の作品『夏の空』 □上映期間:9月1日(水)から9月26日(日)まで □2階東側正面入口 ※映像は、開館時間中リピート再生(上映時間約18分) ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/gallery/3672 ■【満席】声に出して読んで味わう読書会2021  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 声に出して本を読んで、言葉のもつ、響き、独特のリズム舌触りなどを楽し み、内容について感じたことを話し合ってみる読書会形式のイベントです。 参加者と一緒に一冊の本を出発点とし、音読することで物語が目の前に立ち 上がっていく快感や驚きを体感します。 □第8回:9月20日(月・祝)18:00〜19:50 □会場 1階交流ホール □ファシリテーター:小栗一紅氏(劇作家・俳優) □取り上げる本:『椿の海の記』(石牟礼道子/河出文庫) □定員等:15名(先着順)・無料・要申込 ※取り上げる本『椿の海の記』を購入のうえ、ご参加ください。 ※各回の終了翌日から、次回の参加申し込みを受け付けます。 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3661 ■【満席】大阪フィルハーモニー交響楽団団員による弦楽四重奏コンサート  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 延期しました「大阪フィルハーモニー交響楽団団員による弦楽四重奏コンサ ート」の開催日時は、下記のとおりとなりました。 □9月20日(月・祝)14:00〜15:30(開場13:00) □会場 1階交流ホール □演奏:大阪フィルハーモニー交響楽団団員 □プログラム:ピョートル・チャイコフスキー弦楽四重奏曲ニ長調作品11 他 ※改めて参加者の募集はいたしません。 ■キーワードから広がるブックトーク2021  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 一冊を読み解き理解するのではなく、テーマを設定し、ジャンルを超えた本 を複数読むことによってそのキーワードについて見えてくるものを共有する ためのブックトークです。同時に、どのようにして一つのテーマを掘り下げ 、サーチエンジンでは拾えない知識を身につけるのかという、読書法の実践 でもあります。事前にテーマ本を読む必要はありません、気になったテーマ の回にお気軽にご参加ください。 □開催日 第3回:9月24日(金)テーマ「サバービア(郊外)文化」 □コーディネーター 堀部 篤史 氏(誠光社店主) □開催時間 17:50〜19:50(17:20受付、20:00完全終了) □定員 各回20人(要申込・先着順)参加料無料 □会場 1階 交流ホール □各回の終了翌日から、次回の参加申込みを受け付けます。 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3662 ■【満席】図書館劇場16第3幕  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 図書情報館では、千田稔館長の公開講座を「図書館劇場」と銘打ち、平成18 年度以来、連続講座を開催しております。なお、本公開講座は、奇数月の第 4日曜日の13:00〜16:00に開催します。 □9月26日(日)13:00〜(開場12:00) □会場 1階交流ホール □プログラム ・映像詩 保山 耕一(映像作家) ・講演1 「法隆寺再建・非再建論争の論者たち」千田 稔(当館館長) ・朗読  都築 由美 ・講演2 「方言と古代日本語」中井 精一(同志社女子大学表象文化学部 教授) □資料代500円(当日受付にてお支払いください。) □定員70人(先着順・要申込) ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3647 ■新着図書情報(月に1度更新!) ★詳細はこちら★ https://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━ ◇2◇ 館長連載 └◇┘「図書情報の文化史」素描編    ━━━━━━━━━━━━━━ 第390回 日本人の風景観―試論(その9)           館長 千田 稔  古墳時代を通してこれまで多くの人たちによって議論されてきたテーマの 一つに、前方後円墳の形は何かということである。  中国の宇宙観から天円地方を表現したものと説かれた時があったが、今は この説を主張する研究者は少ない。近年では壺の形だとみなす説があるが、 今一つ納得させる論拠がない。壺説は、古代中国人は東の海中に壺型の霊山 があり、そこに不老長寿の仙人たちが住んでいたという伝説を受けて、壺型 の前方後円墳を造ったという。   私は鳥の形だと考えている。天皇の墓は、陵と書いて「ミササギ」と称さ れ「ミ」とは、天皇や皇族への尊敬の念をあらわした接頭語とすれば、「サ サキ」とは何か。ミソサザイ(鷦鷯)という鳥かいる。その古名をサザキとい う。スズメ目ミソサザイ科の鳥で、濃い茶色をした全長約10センチで、日本 産で最小の鳥の一つといわれる。私はこの鳥を知らないが、スズメ目に属す るから、スズメに似た小さな鳥のようである。ミササギの接頭語ミをとるサ サギとサザキとは発音上似ている。それでは、ミソサザイとミササギの場合 はどうか。これも発音する場合には、ミソサザイとミササギとはよく似た音 となる。ミササギ(陵)という言葉が、「サザキ」か「ミソサザイ」のどちら に由来したか、決め難いが、先に弥生時代や古墳時代の鳥についてみてきた ことから、その延長線上に、前方後円墳という墳墓を位置づけると、その平 面図がいかにも鳥に似ているように見えてくる。この考えは、小松格氏や川 崎保氏、梶田学氏の先駆的な指摘に導かれてることも記しておかねばならな い。(つづく)                      ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━━ ◇3◇ 図書情報館からのお知らせ └◇┘━━━━━━━━━━━━━━━ ※新型コロナウイルス感染症の影響による情勢の変化を鑑み、内容の変更や 延期、中止になる場合もあります。 ★(^−^)★イベントのお知らせ★★★ ■講演会「災害の記憶 ー被災を想起する、減災を喚起するー」  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 講師の矢守克也先生から「多くの災害について、被災の経験を継承しようと する人たちと活動をともにしてきました。しかし、その作業は一見するほど 、単純明瞭なものではありません。それは、時間に対して逆向するバックワ ードな力と、順向するフォーワードな力との間の微妙なバランスの上にたっ たデリケートな活動です。災害を記憶し伝承することの大切さと難しさにつ いて、主として心理学の観点からお話しします。」というメッセージをいた だいております。皆様、どうぞ、ふるってご参加ください。 □10月2日(土)13:30〜15:00(開場13:00) □会場 1階交流ホール □講師:矢守 克也(京都大学防災研究所 巨大災害研究センター教授) □参加料無料 □定員70人(先着順・要申込) □主催:なら・図書館につどう会、共催:奈良県立図書情報館 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3655 ■能の源流  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 第一部は、能狂言発達以前の古い形が残ることから「能楽の源流」とされる 、奈良豆比古神社(ならづひこじんじゃ・奈良市)の神事「翁舞」(国重要 無形民俗文化財)を公演。 第二部は、室町時代の能楽の大成者・世阿弥が著書『風姿花伝』に記した「 聖徳太子が秦河勝に命じて六十六番の芸能をつくらせた」伝承から、奈良盆 地中南部を流れる寺川流域の地理と政治的背景について、歴史地理学者の千 田稔・図書情報館長が講演。 □10月17日(日)14:00〜16:30(開場13:00) □会場 奈良春日野国際フォーラム □プログラム ・ごあいさつ  松岡 嘉平治(翁舞保存会 代表)  千田 稔(当館館長) ・「翁舞」解説  森本仙介(奈良県文化財保存課) ・第一部:特別公演  奈良豆比古神社「翁舞」(国重要無形民俗文化財)  出演:翁舞保存会 ・第二部:特別講座  「秦氏と申楽 聖徳太子伝承を紐解く」  講師:千田 稔(当館館長) □参加料無料 □定員350人(先着順・要申込) ※参加申込みの受付は、9月15日(水)午前9時より開始 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3669 ■イベント等の中止について  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 10月中の下記のイベント等は、中止とさせていただきます。 □ITサポートデイ ★(^−^)ノ★資料展示★★★★★★ ■第57回戦争体験文庫資料展示 愛国と国防の相克 〜国防婦人会奈良本部と 『大和婦人』<開催中>  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 太平洋戦争前、主婦層を組織して全国を席巻した「国婦」こと大日本国防婦 人会。軍に直結したこの組織が、どんな活動を繰り広げたのかを、当館が所 蔵する奈良本部機関紙「大和婦人」から、見ていきます。 □10月28日(木)まで □3階戦争体験文庫展示スペース ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/collection_sentai/exhibition ■夏のとも2021〜持続可能な社会について考えよう<開催中>  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 夏休みに向けて、今話題となっている「持続可能な開発目標SDGs」の紹介 ・関連本を展示します。青少年読書感想文全国コンクールの課題図書やおす すめ本、読書感想文の書き方など関連の本も併せて紹介します。 □9月26日(日)まで □3階YAコーナー ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/gallery/3632 ■災害防災文庫に「防災人間科学」のカテゴリーを新設  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 防災人間科学の第一人者である矢守克也教授の講演会「災害の記憶」(なら ・図書館に集う会主催、10月2日開催)にあわせて、当館の災害防災文庫に 防災人間科学の分野に関わるカテゴリを新設して図書を配架します。 □新設日:10月2日(土) □3階災害防災文庫 ★(^o^)ノ★企画展示★★★★★★★ ■はならぁと10年のあゆみ―芸術×まちづくり×環境問題の取組  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ はならぁと2020の展示風景、はならぁと2021の企画紹介などのパネルを展示 しています。また、2階図書展示スペースにて「エコとアートで地域の未来 をえがく」と題して「現代アート」「町家・古民家」「地域づくり」「エコ 」などをテーマにしてタイアップ図書展示(9月26日まで)を行っています 。 □9月20日(月・祝)まで □2階セミナールーム前 □奈良県まちづくり連携推進課 ■「和歌と香」(奈良女子大学前期インターンシップ企画展)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 奈良女子大学の前期学生インターンシップによる企画展示を開催しています 。 □9月26日(日)まで □2階エントランス □奈良女子大学 ★○(^o^)○★webサービス★★★★ ■「エコとアートで地域の未来をえがく 」 〜「はならぁと2021」〜@  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 当館では、2階セミナールーム前にて「奈良・町家の芸術祭はならぁと2021」 に関連したパネル展示(9月20日まで)と2階図書展示スペースにて「エコ とアートで地域の未来をえがく」と題して図書展示(9月26日まで)を行っ ています。noteでは、「奈良・町家の芸術祭はならぁと」の「さてらいとエ リア」・「宇陀松山エリア」の紹介、「はならぁと2021」に関わっている方 へのインタビュー記事を掲載しています。 □「エコとアートで地域の未来をえがく」〜「はならぁと2021」〜@ https://note.com/nara_preflibrary/n/n47f90d7463d7 □「エコとアートで地域の未来をえがく」〜「はならぁと2021」〜A https://note.com/nara_preflibrary/n/n2909f4e5ddad ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━━ ◇4◇ 図書館員の気になる一冊(374) └◇┘━━━━━━━━━━━━━━━ 『あの人が好きって言うから…有名人の愛読書50冊読んでみた』 ブルボン 小林 著 中央公論新社 2021.5  仕事柄、本に関する質問を受けることが多いのですが、その中でも「あな たの愛読書は何ですか?」という質問は、割と難しい部類だと思います。「 最近読んだ本で面白い本は何ですか?」「推理小説のおすすめは何ですか? 」などある程度範囲が限定された質問は答えやすいのですが、「あなたの愛 読書は何ですか?」という質問に答えるということは、自分と本をイコール でつなげてしまうというか、「自分はこの本のような人間です」と宣言して いるようで、なんだか恥ずかしくなってしまいます。  本書では、有名人50人が、インタビューなどで挙げた愛読書が、その有名 人の人となりを踏まえながらレビューされています。人物評と書評が一つの レビューになっているので、非常にお得な気分になります。50人の中には、 スポーツ選手から俳優、芸人、文化人、政治家などがいますが、著者は有名 人自身と愛読書を独自の着眼点で読み解いていきます。有名人の持つオーラ 、愛読書自体が持つパワー、そして著者のユーモアあふれる文章によって非 常に面白い書評となっています。有名人の中には著者のレビュー以後で人生 が大きく変わってしまった方もおられ、その点も非常に味わい深いです(本 書は雑誌連載が元となっています)。  例えばこの1年ほどで人生が激変した方に菅義偉氏がおられるでしょう。 菅氏が官房長官時代に挙げた愛読書は、堺屋太一著『豊臣秀長:ある補佐役 の生涯』(上下巻 文春文庫 1993年)です。豊臣秀吉の弟であり補佐役、 豊臣政権の調整役であった人物の評伝となりますが、著者はこの愛読書を官 房長官として「自然すぎる」と評します。「生涯官房長官なら問題はないが 、首相となった時に愛読書が縁の下の力持ちの評伝では具合が悪いのではな いか」と心配しています。また後記に、菅氏は首相となった後に、愛読書を コリン・パウエル、トニー・コルツ著『リーダーを目指す人の心得』(飛鳥 新社 2012年)に変更したとあります。著者の指摘が的中したのでした。さ て、本書が2021年5月に出版されてほどなく、菅氏は首相を辞任されること になったわけですが、今後菅氏はどのような本を愛読書とするのか、ちょっ と気になります。  ちなみに、このレビューを書いている現在、次期首相候補として名前を挙 げられている河野太郎氏の愛読書も本書では取り上げられていますので、御 興味のある方は御一読ください。(さいとう けいいち) ━━━━━━━━━━━━━━━ ★過去の気になる一冊はこちら★ ━━━━━━━━━━━━━━━ https://www.library.pref.nara.jp/reference/kininaru ┌◇┐━━━━━━━━━━ ◇5◇ ◆編 集 後 記  └◇┘━━━━━━━━━━  福井県立図書館のウェブページで公開している「覚え違いタイトル集」が 『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』として書籍化されるそうです 。  同ウェブページでは、このタイトル集について「本のタイトルがよくわか らない、うろおぼえ。 図書館のカウンターで出会った覚え違いしやすいタ イトル、著者名などをリストにしました。」、「このリストでは、司書が本 のタイトル以外の情報(著者、どこ・何でその本のことを知ったか、出版社 など)をたずねて一緒に探した結果のみを『こうかも!』の欄に掲載してい ます。お探しの本が見つからないときには、ぜひ図書館のカウンターで質問 して、司書と一緒に探してください。」と記載しています。  図書館のレファレンス・サービス(図書館の蔵書等を基にした調べ物支援 サービス)の一端を一般の方に知っていただく面白い取組みだと感じました 。  さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良 県立図書情報館通信」第390号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第391号は10月1日(金)に配信する予定です。 ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△ ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/  ◎「まぐまぐ」では、無料メールマガジンに登録された読者のみなさんに、 旬な情報や面白いメルマガをお伝えするオフィシャルメルマガ「まぐまぐニ 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