━━━━━━━━━━━━━━━━━   Lib Info NARA   −奈良県立図書情報館通信− ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2021.6.15  No.384 ■6月の休館日→21日、28日、30日 □休館日  月曜日(祝日・振替休日にあたるときは、その次の平日)  毎月月末(土・日・月曜にあたるときは、その前の平日) ■図書情報館のご利用について  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、令和3年6月20日(日)ま で、貸出・返却に限り、閲覧席やパソコンの利用、新聞・官報・雑誌最新号 の閲覧等は、下記のとおり休止させていただいております。  ご不便をおかけし申し訳ございませんが、ご理解ご協力のほど、よろしく お願いいたします。  状況の変化により、今後変更を行う場合がありますので、ホームページ等 でご確認いただきますようお願いいたします。 〇対面でのレファレンス・サービスは休止します。 (メール・郵送・FAX・電話によるレファレンス・サービスをご利用くだ さい。) 〇6月中のイベントは開催いたしません。 〇下記のご利用はできません。 ・新聞、官報、雑誌最新号、マイクロフィルムの閲覧 ・閲覧席(2F、3F) ・1F自動販売機前のベンチ ・2F飲食スペースのテーブルとイス ・2Fエントランス ・風除室のベンチ 〇下記の施設はご利用できません ・2Fアトリエ、AVブース ・2F点字・音声出力装置室 ・2F対面読書室 ・3Fグループ研修室 ・データベース等利用席 〇下記の有料施設はご利用できません。 ・1F交流ホール ・2Fセミナールーム ・2Fオーサリングルーム ・2Fデジタルスタジオ ※ただし予約済のものは除く。 〇利用者用パソコンはすべて使えません。 (資料検索用パソコンは使えます。) 〇Wi-Fi、持ち込みパソコンはご利用できません。 〇館内での滞在は短時間でお願いします。 〇来館者が一時に集中する場合は、入場を制限させていただく場合がありま す。 ★以下のページもご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/news/3609 ━━━━━━━━━━━   M E N U   ━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃1┃トピックス◆6月後半のイベント ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃2┃館長連載「図書情報の文化史」 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃3┃図書情報館からのお知らせ ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃4┃図書館員の気になる一冊 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃5┃編集後記 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━ ◇1◇トピックス◆6月後半のイベント └◇┘━━━━━━━━━━━━━ 6月中のイベントは中止・延期することとなりました。 ■映像作家・保山耕一氏作品 常設上映          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 映像作家・保山耕一氏が綴る映像詩『奈良、時の雫(しずく)』からセレク トした作品を月替わりで常設上映します。 □6月の作品「ナラノヤエザクラ」 □上映期間:6月29日(火)まで □正面玄関前 ※映像は、開館時間中リピート再生(上映時間約19分) ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/gallery/3599 ■新着図書情報(月に1度更新!) ★詳細はこちら★ https://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━ ◇2◇ 館長連載 └◇┘「図書情報の文化史」素描編    ━━━━━━━━━━━━━━ 第384回 日本人の風景観―試論(その3)           館長 千田 稔 弥生土器に描かれた高楼  弥生土器にはしごを伴った高楼風の建物があちこちの遺跡で出土する。奈 良県の唐古・鍵遺跡でも高楼風の建物を描いた土器片が出土し、それが現地 にあったとし、遺跡には復元したような高殿建築が建てられている。この土 器片が見つかった時、この遺跡に実在した建物かどうかの議論はあった。別 の場所にあった建物をここに住んでいた人が土器に描いたという意見である 。決着のつかない議論である。むしろ、土器に高楼風の建物が描かれたとい う、そのことが私の関心をひく。眼前の高楼風の建物を、粘土で成形した土 器に、箆(へら)のようなもので描いたらしい。当時の集落には、日常生活の 住居が並んでいたであろうが、高楼風の建物は、目立っていたに違いない。 おそらく、人々の生活の精神的支柱といえるような存在であったのではない か。数多い高楼を描いた土器の中で、唐古・鍵遺跡の土器片の一つに鳥が屋 根にとっているのがあるのは、描いた人の心を探り当てることができるかも しれない。  高楼建築は、おそらく宗教的施設であるのは、鳥とのつながりから、想定 できそうである。鳥は、人間にとってふしぎな存在であったにちがいない。 空中に飛ぶということに神秘性を感じたであろう。天に向かって飛ぶ。それ は天空の神に向かって飛ぶことだ。ひとは、高楼に上って神に祈り、鳥に祈 りを神に伝達させた。祈りの風景が土器に刻まれた。鳥に対する神への伝達 者としての人々の思いは、この国だけではないと思う。(つづく) ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━━ ◇3◇ 図書情報館からのお知らせ └◇┘━━━━━━━━━━━━━━━ ★○(^o^)○★webサービス★★★★ ■web展示BBB「映画を楽しむ」(再掲)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  「館」という空間にとらわれず、たくさんの人とつながる、ともに学ぶ場 としてnoteアカウントを開設しweb展示BBBを公開しています。BBBとは「The Bridge Between Books and ____(本と____の架け橋)」の頭文字で、私た ちの発信するものが本と何か、本と誰かを結ぶ架け橋になりますようにとい う意味を込めています。  今回のテーマは「映画を楽しむ」です。読書も良いですが、映画を見てみ ませんか。あなたはどんな映画が好きですか。 どんな風に映画選んでいますか。なに見たらいいのかわからないといった方 むけに映画を紹介する本を選んでいます。子ども向け映画を紹介した本もあ ります。  また、前回のテーマBBB「リンゴはどこ?」も更新しました。館内展示と は一味違う、みんなで作る展示です。 □アカウント名:「奈良県立図書情報館【公式】」  □note ID:nara_preflibrary □https://note.com/nara_preflibrary ■「古文書超入門講座」の動画追加について(再掲)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  古文書と聞くと、多くの人は和紙に行書体や草書体で書かれた墨の文字が 頭に浮かぶのではないでしょうか。これを「くずし字」といいます。古文書 を読むにはくずし字の勉強をするとともに、当時の文章の特徴を知ることが 不可欠です。  そこで、くずし字で書かれた古文書を読む手順を知ることを最終目的に、 動画「古文書超入門講座」を順次作成し、公開していますが、5月15日に動 画の(4)と(5)を追加しました。是非ご覧下さい。 □https://note.com/nara_preflibrary/n/n04eaa30d155e ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━━ ◇4◇ 図書館員の気になる一冊(370) └◇┘━━━━━━━━━━━━━━━ 『じゃじゃ馬にさせといて』 松田青子著 新潮社 2019.6  本書は、翻訳家・作家の著者による雑誌連載エッセイをまとめたものです 。著者は海外芸能ウォッチャーでもあり、海外の映画やドラマ、音楽や舞台 作品などを中心に、日本における自身の経験なども織り交ぜながら、軽快な 文体で日々のあれこれを綴ります。そこに一貫しているのはフェミニズムの 視点で、女性として感じる日常の違和感を次々に指摘していきます。  例えば2015年に公開された映画『マイ・インターン』。電話帳会社を定年 退職した後の悠々自適の生活に飽きた70歳の男性(ロバート・デ・ニーロ) が、ニューヨークのウェブ・ファッション通販会社にシニア・インターンと して就職し、40歳年下の女性社長(アン・ハサウェイ)をサポートするとい うストーリーです。私も観ましたが、憶えているのは、YouTubeに投稿した 自己紹介動画を審査するという入社試験が日本の70歳にはハードルが高いと 驚いたことと、一歩引いてネット世代の若い社員たちへのサポートに徹する デ・ニーロの姿が再雇用職員のお手本だと思ったことぐらい。コメディタッ チということもあり、特に分析することもなく気軽に楽しんだだけでした。  しかしフェミニズムの視点に立つと見え方が変わります。著者は、この映 画を「仕事を頑張っている女性を周囲がどう思い、どうサポートすべきかを デ・ニーロが体現してくれるフェミニズムの教科書みたいな作品」とし、「 私にもこのデ・ニーロください。すべての職場にこのデ・ニーロを設置して ください。この映画を見ないと社会に出られないシステムにしてください。 」と訴えます。その上で、他者に気を使わないことや大切にしないことが“ 自由”の時代はとうに終わっており、今必要なのは「柔軟な心で新しい世界 を観察し、自分にできることを見つけようとする姿勢」と述べます。  フェミニズムは一例ですが、日常に一つの視点を持つことによって、それ まで強く意識していなかった大事なことに気づかせてくれます。本書は映画 評としても面白く、さらにここ数年のカルチャー情報を知ることもできる一 冊です。(なかにし げん) ━━━━━━━━━━━━━━━ ★過去の気になる一冊はこちら★ ━━━━━━━━━━━━━━━ https://www.library.pref.nara.jp/reference/kininaru ┌◇┐━━━━━━━━━━ ◇5◇ ◆編 集 後 記  └◇┘━━━━━━━━━━  図書館業界のある方のお話を聞く機会がありました。その方が「マイナン バーカードの交付率は現在3割しか普及していないですよね。これは、いろ いろな要因がありますが、まずは国民の利便性向上というより、交付してい る政府にとって必要な機能により設計した仕組みとなっているからではない でしょうか。皆さんが勤務している図書館の利用者カード(貸出券)の登録 率は何割ですか。図書館は市民にとって必要な施設(機能)になっているで しょうか。」と問題提起されていました。  マイナンバーカードと利用者カードでは交付の目的に違いがありますが、 さらに多くの方に利用いただくよう、考えていくことは必要だと感じました 。  さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良 県立図書情報館通信」第384号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第385号は7月1日(木)に配信する予定です。 ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△ ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/  ◎「まぐまぐ」では、無料メールマガジンに登録された読者のみなさんに、 旬な情報や面白いメルマガをお伝えするオフィシャルメルマガ「まぐまぐニ ュース」を無料でお届けしています。配信が不要の場合は、こちらから解除 できます。  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