━━━━━━━━━━━━━━━━━   Lib Info NARA   −奈良県立図書情報館通信− ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2021.4.1  No.379 ■4月の休館日→5日、12日、19日、26日、30日 □休館日  月曜日(祝日・振替休日にあたるときは、その次の平日)  毎月月末(土・日・月曜にあたるときは、その前の平日) ★★利用についてのお願い★★ ■感染「予防」へのお願い ○来館の際にはマスクを着用するなど、咳エチケットにご協力ください。 ○ご利用時にはこまめな手洗い、消毒液での手指の消毒をお願いします。 ○他の人との距離を十分に取っていただくようにご協力をお願いいたします 。 ○下記の症状がある方、あてはまる点がある方は来館利用をご遠慮ください 。 ・風邪の症状(くしゃみや咳が出る)や、熱がある方 ・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさがある方 ・咳、痰、胸部不快感のある方 ・同居家族や身近な知人に感染疑いのある方 ・その他、新型コロナウイルス感染症の症状がある方 ★以下のページもご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/news/3362 ━━━━━━━━━━━   M E N U   ━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃1┃トピックス◆4月前半のイベント ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃2┃館長連載「図書情報の文化史」 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃3┃図書情報館からのお知らせ ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃4┃図書館員の気になる一冊 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┏━┓ ┃5┃編集後記 ┗━╋━━━━━━━━━━━━━━ ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━ ◇1◇トピックス◆4月前半のイベント └◇┘━━━━━━━━━━━━━ ■映像作家・保山耕一氏作品 常設上映          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 映像作家・保山耕一氏が綴る映像詩『奈良、時の雫(しずく)』からセレク トした作品を月替わりで常設上映します。 □上映期間:4月1日(木)〜29日(木) □正面玄関前 ※映像は、開館時間中リピート再生 ■さくらマルシェ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 奈良市中心部を南西に向かって流れる佐保川。奈良市法蓮町の下長慶橋から 同市杏町の大和郡山市境までの区間4.5キロの両岸には、ソメイヨシノ約100 0本の桜並木が続いています。佐保川沿いに位置する図書情報館では、美し い景観と、もっと情報館に親しみを持っていただきたいとの思いから「さく らマルシェ」を開催します。 □4月3日(土)、4日(日)10:00〜16:00 □2階 正面玄関  ※雨天開催:雨天の場合、正面入り口前広場で開催。 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3551 ■法務無料相談会&知識セミナー  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ※第1部知識セミナーのみの開催となります。 無料相談会は、「奈良県新型コロナウイルス感染症対策本部会議による行動 自粛の判断基準が『フェーズ3』の段階に移行してからの再開とします。 □4月4日(日)13:30〜15:00(質疑応答含む) □知識セミナー  「自筆証書遺言書保管制度、始まる!!」 講師: 木原 真俊氏(行政書士、1級ファイナンシャル・プランニング技能 士、消費生活アドバイザー) 内容: 遺言書の紛失・偽造の心配がなく、家庭裁判所での検認手続も不要 な法務局での自筆証書遺言書保管制度、その概要や注意点を確認してみまし ょう ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/consultation/3554 ■イベント等の中止について  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 4月中の下記のイベント等は、中止とさせていただきます。 □ITサポートデイ ■新着図書情報(月に1度更新!) ★詳細はこちら★ https://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ■館の有料施設の予約を受け付けています。 ★詳細はこちら★ https://www.library.pref.nara.jp/guide_payroom/request ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━ ◇2◇ 館長連載 └◇┘「図書情報の文化史」素描編    ━━━━━━━━━━━━━━ 第379回 折口信夫『死者の書』(43)           館長 千田 稔  そこで折口の『神の嫁』という『死者の書』を書く以前の、未完の作品が ある。なぜ未完になったのか。  前に述べたように『神の嫁』というのは折口の仮説なのだ。折口の魅惑的 な表現力が、古代の研究者をとりこにしてきた。  折口の基本的な論考の一つである『国文学の発生』(第二稿)の初章に『 神の嫁』がおかれている。折口自身にとって自負すべき仮説であったと思わ れる。前々回のくり返しのようになるが、概要を以下に書きとめておきたい 。  神主は高級巫女(みこ)の近親者である。/新しい時代にも、国々・村々 の主権者である巫女がいた。/古代に女帝が多いのも、これが理由である。 /卑弥呼(ひみこ)も巫女としての呪術的能力を有していた。/村々の高級 巫女は、独身を原則とした。神の嫁として進められたからである。/歌垣は 、神の嫁の遺風である。  以上にあげたのが折口の『神の嫁』についての仮説的叙述の大部分である 。  そして折口は『神の嫁』という小説を書きはじめるのだが、冒頭は、上記 の『神の嫁』のイメージを浮かばせない。むしろ後の『死者の書』のモチー フに近いといえる。しかし語り口調がちがう。『神の嫁』は、折口が「この 婆」という語り部になっている。『死者の書』は普通の小説体といってよい 。 さて『神の嫁』の語りはじめは、平城京の大路に何かの出来事に人々が集っ た情景である。  藤原ノ横佩(よこはき)ノ朝臣の家の野遊びに出た女たちが、夕方、戻っ て見ると、姉姫一人が、その仲間に居なかったというのである。  藤原ノ横佩ノ朝臣とは、藤原南家藤原豊成のことである。この家の郎女( いらつめ)が野遊びの途中その姿を隠したのである。つまり神隠しにあった 。『死者の書』では郎女が平城京から当麻寺に何者かを追うように南家の邸 宅を出ていくのである。南家の郎女の姿がわけもなく消えたといううわさが 京中に広がる。  なぜ折口は『神の嫁』という作品で、南家の郎女の消失の出来事を書いた のだろうか。南家の郎女が巫女として神に誘われたという設定によって書き 出しの場面を作ろうとしたのであろう。(つづく) ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━━ ◇3◇ 図書情報館からのお知らせ └◇┘━━━━━━━━━━━━━━━ ■大安寺歴史講座Ver.13 「大安寺と林邑僧仏哲」第1回  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 南都七大寺の一つ「大安寺」による歴史講座Ver.13の第1回を開催します。 □4月17日(土)13:00〜15:00 □1階交流ホール □テーマ:「仏哲が大安寺に渡来した時代背景」 □講師:大西和彦氏(一般財団法人アジア国際交流奨学財団日本語研究員) □参加料1000円(資料代として) ※事前申込が必要です。 ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/event/3485 ★(^−^)ノ★資料展示★★★★★★ ■観光地・奈良の姿 ―明治・大正・昭和初期の観光旅行をたどる―<開催中>  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 明治維新後、廃仏毀釈の影響により寺院が大きな打撃を受け、寺社の都でも あった奈良の町は衰退を極めました。しかし、その壊滅的な状況から復興し 、奈良県が日本を代表する観光地に数えられるまでの基礎が築かれた明治時 代に遡り近代観光の変遷を、昭和初期まで当館が所蔵する資料とともに振り 返ります。 □4月29日(木)まで □3階ブリッジ ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/gallery/3534 ■第56回戦争体験文庫資料展示<開催中> 昭和13年の第3機関銃中隊(2) 〜部隊陣中日誌から  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 当文庫には、歩兵第38連隊に属した第3機関銃中隊の公式記録ともいうべき 、陣中日誌が昭和13年に3か月分残っています。日中戦争開始間もないころ 、戦地における部隊を取り巻く情勢はどのようなものであったかを、本資料 から読み解きます。 □5月27日(木)まで □3階戦争体験文庫展示スペース ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/collection_sentai/exhibition ■奈良県のあたらしい本屋さん<開催中>  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 奈良県内で近年、複数の切り口から本をめぐる活動をされている4箇所のス ポットの活動内容をパネルで紹介し、併せてそのオーナーさんのおすすめす る本を展示します。ネット書店等が増え、いわゆる、街の書店が減りつつあ る中で、本と出会うということについて考える展示です。 □4月29日(木)まで □3階ブラウジングコーナー ★詳細は以下のページをご覧ください。 https://www.library.pref.nara.jp/gallery/3561 ■大人の発達障害  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 奈良県障害福祉課の企画展示「知っていますか?自閉症・発達障害」とタイ アップして図書を展示します。 □4月6日(火)〜11日(日)まで □2階情報資料コーナー ★○(^o^)○★webサービス★★★★ ■web展示「BBB」の公開  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  「館」という空間にとらわれず、たくさんの人とつながる、ともに学ぶ場 としてnoteアカウントを開設しました。第一弾としてweb展示BBBを公開して います。BBBとは「The Bridge Between Books and ____(本と____の架け橋 )」の頭文字で、私たちの発信するものが本と何か、本と誰かを結ぶ架け橋 になりますようにという意味を込めています。  第1回のテーマは「リンゴはどこ?」です。Noteではテーマに沿った3冊の 本の紹介と、テーマから連想した「連想図」とその一部の解説、テーマに関 する本を募集しています。館内でも本と連想図の展示を行っています。  館内展示とは一味違う、みんなで作る展示です。 □アカウント名:「奈良県立図書情報館【公式】」  □note ID:nara_preflibrary □URL:https://note.com/nara_preflibrary ■「古文書超入門講座」の公開について  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  古文書と聞くと、多くの人は和紙に行書体や草書体で書かれた墨の文字が 頭に浮かぶのではないでしょうか。これを「くずし字」といいます。古文書 を読むにはくずし字の勉強をするとともに、当時の文章の特徴を知ることが 不可欠です。  そこで、くずし字で書かれた古文書を読む手順を知ることを最終目的に、 動画「古文書超入門講座」の作成を開始し、当館のnoteアカウント内で公開 しました。  今後、日記を現代語に翻訳して古文書の知識を学びながら、近世奈良の様 子を紹介していく予定です。 □URL:https://note.com/nara_preflibrary/n/n04eaa30d155 e ★(^o^)ノ★企画展示★★★★★★★ ■知っていますか?自閉症・発達障害  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 自閉症をはじめとする発達障害全般について基本的な知識や関わり方、障害 特性に関するポスター等を展示します □4月6日(火)〜4月11日(日) □2階エントランスホール □奈良県障害福祉課・奈良県発達障害支援センター ■令和3年度 緑化啓発PR展  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 県内の小・中・高等学校から多数の応募があった中から選ばれた緑化作品コ ンクール入賞作品等を展示します。 □4月6日(火)〜4月11日(日) □2階セミナールーム前 □奈良県森林整備部 ┌◇┐━━━━━━━━━━━━━━━ ◇4◇ 図書館員の気になる一冊(367) └◇┘━━━━━━━━━━━━━━━ 『ハンコの文化史 : 古代ギリシャから現代日本まで』 新関欽哉 著 吉川弘文館 2015.6  宅配の受け取りや職場での文書など、私たちの日常生活にはハンコを捺す 場面が多くあります。そして日本人の多くは、普段使いの認印、銀行口座用 の銀行印、契約書に必要な実印など、用途別に複数のハンコを所持していま す。  このように現代日本に不可欠なハンコの起源は、実に古代メソポタミア文 明にまで遡ると言います。本書では、ハンコがどのように世界の各地に広が ったのかといった歴史や、それぞれの土地・時代に現れた特有の形状やデザ インなどの文化史が語られ、ごく身近な存在であるハンコの意外な姿や役割 を知ることができます。  ハンコはその始まりにおいては、物体に文様をつけたり、宗教的な目的に 使われており、現代に繋がる社会的機能を持つハンコの歴史は、シュメール 人の発明した円筒印章に始まるそうです。当初の目的は壺に貯蔵された財宝 に封印を施すことにあり、鍵の代用品であったと言います。  中世ヨーロッパでは主に信書の封緘に用いられ、内容の秘密保持の機能を 持ちました。特殊な封蝋にハンコを捺して封緘するそのスタイルは欧州上流 階級に広がりますが、公共の郵便制度が整った第一次世界大戦後にその姿を 消していきます。  一方、中国に伝播して独自の発展を遂げたハンコ文化は日本に渡り、後世 に大きな影響を与えました。  奈良時代には主に官印として、文書の記載事項が真正であることの保証と して使用されましたが、時代が下るにつれ文書に威厳を与えるという役割も 加わります。江戸時代になると庶民にもハンコが浸透し、貸借証文から個人 的な誓約書の類まで様々な証書類に捺印が必要とされるハンコ社会が形成さ れていきました。  元外交官でもあり、これまでに住んだ国々でハンコを収集しつつその歴史 を辿ってきた本書著者によると、ハンコなしには事が進まない日本のような 国は他に類を見ないそうです。折しもコロナ禍によりテレワークが推奨され 、不必要な押印の廃止を目指す「脱ハンコ」の動きも見られる昨今、ハンコ はにわかに注目を集める存在になりました。  本書は、おそらく誰の手元にもある小さなハンコが、実は長い時間をかけ て日本の社会に根づいてきた文化としての側面を持ちあわせていることにも 気づくことのできる一冊となっています。(とくやま さおり) ━━━━━━━━━━━━━━━ ★過去の気になる一冊はこちら★ ━━━━━━━━━━━━━━━ https://www.library.pref.nara.jp/reference/kininaru ┌◇┐━━━━━━━━━━ ◇5◇ ◆編 集 後 記  └◇┘━━━━━━━━━━  4月になりました。ネットのSNS(ソーシャルネットサービス)では、他の 図書館の友人が異動や退職したとの投稿記事を見る時期になりました。  ネットのサービスといえば、本号に掲載しましたnoteという文章、写真、 イラスト、音楽、映像などの作品を配信するメディアプラットフォームを利 用したサービスをはじめました。是非ご覧下さい。  さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良 県立図書情報館通信」第379号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第380号は4月15日(木)に配信する予定です。 ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△ ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/  ◎「まぐまぐ」では、無料メールマガジンに登録された読者のみなさんに、 旬な情報や面白いメルマガをお伝えするオフィシャルメルマガ「まぐまぐニ ュース」を無料でお届けしています。配信が不要の場合は、こちらから解除 できます。  http://www.mag2.com/wmag/ ◎トラブル等の対処については、「読者 まぐまぐ!ヘルプ」のページをご 覧ください。  http://help.mag2.com/read/ ◎当マガジンの解除は、こちらへ。  https://www.library.pref.nara.jp/libinfonara ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△ 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-1324.htm 【 当館のSNSもご覧ください 】 〇インスタグラム https://www.instagram.com/nara_prefectural_library/ 〇フェイスブック https://m.facebook.com/library.pref.nara.jp 〇ツイッター https://twitter.com/library_nara ○note https://note.com/nara_preflibrary ┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ ┏ 奈良県立図書情報館 ┏ 〒630-8135  ┏ 奈良県奈良市大安寺西1丁目1000番地 ┏ TEL 0742-34-2111 FAX 0742-34-2777 ┏ URL https://www.library.pref.nara.jp ┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏