≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 2011.2.15 No.136 *2月の休館日について ・毎週月曜日(21日、28日)は休館いたします。   ・25日(金)は月末休館とさせていただきます。 ■目次■――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【1】《トピックス》2月後半のイベント 【2】館長連載「図書情報の文化史」 【3】図書情報館からのお知らせ 【4】図書館員の気になる一冊 【5】図書情報館−職員だより ◆ 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【1】《トピックス》2月後半のイベント ■企画展示  □日独交流150周年記念「ドイツユネスコ世界遺産写真展」開催中!   今年は日独交流150周年。これを記念して、ドイツ観光局と共催し、写 真展を 開催。ドイツの世界遺産33カ所のうち31カ所を写真パネルで紹介。    3月6日(日)まで    2階エントランスホール ■図書展示 □「世界のブックデザイン2009−2010」開催中!  毎年3月にライプツィヒ・ブックフェアで公開される「世界で最も美しい本 」コ ンクールの入選図書や、コンクール上位入賞常連国である日本・ドイツ・オラ ン ダ・スイスに、フランス・オーストラリア・中国を加えた7カ国の優れたデザ イ ンの書籍およそ240冊をご紹介。※日本での展示会は、当館と東京のみです !   3月6日(日)まで   3階ブリッジ □「YA!文学〜さあ!本を読もう!〜」開催中!  さあ!本を読もう! 思わずそんな気分になるようなヤングアダルト(10代の若者たち)向けの読 み物を集めて みました。楽しいPOP(本の紹介カード)をつけて展示しています。  3階ヤングアダルトコーナー ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【2】館長連載「図書情報の文化史」素描編 第136回 隠者文学(14)       ―『方丈記』―(6)            館長 千田 稔 京都市伏見区日野あたりは、今日では住宅地が密集しているが、長明の住まい した方丈は、日野山の奥と記しているように、東部の丘陵地であったようで、 法然誕生の地とされる誕生院から、さらに東3キロのところであったらしい。 方丈石と刻まれた石碑がたっている。 まずは、仮の庵と長明が称する家の造りである。東に3尺余りの庇(ひさし) があり、柴を折って、燃やすところとしていた。近くの樹木などの枯れ木を庇 の下に集めて雨によって湿らないようにしたのだろうか。南に竹の簀の子を敷 き、西に仏に供える水や花を置く棚をしつらえ、北側についたて障子を隔てて 阿弥陀の絵像を安置し、そばに普賢菩薩の像をかけた。その前に法華経の経典 をおき、東の端に蕨の穂のひなびたものを敷いて寝床とした。西南には、竹の 吊り棚を作り、黒色の皮ばりの籠を三つ置いた。そこには、和歌・管弦・往生 要集などから抜き書きしたものを入れた。片側に琴・琵琶それぞれ一張を立て た。この楽器類はおり琴、つぎ琵琶とよばれるように組立式である。 このように簡素にして、隠者の生活ができたのかと、驚きとそして憧れのよう な心情が、私の胸をよぎる。実は、この住まいを復元したのが下鴨神社摂社河 合神社にある。 (つづく) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【3】図書情報館からのお知らせ ■申込み受付中のイベント   □「花鹿乃芸亭(はなしかのうんてい)」第5回  3月12日(土)13:30〜(受付・開場12:30) 1階交流ホールにて開催します。 出演:桂坊枝「天王寺詣り」、桂文鹿「8時ちょうどの『くろしお』1号」 「お文さん」、笑福亭風喬「首の仕替え」。 参加料1名1,000円、参加申込み受付中です。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp)、 当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、 来館(2F貸出・返却カウンターにて受付します)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館寄席第5回申込み」とご記入の上、お申込み下さい。  □図書館劇場5『平城京をめぐる群像』第6幕「光仁天皇と桓武天皇」 3月26日(土)13:00〜(受付・開場 1階交流ホールにて開催します。 講師:千田稔(当館館長)    瀧浪貞子氏(京都女子大学教授) 朗読:都築由美氏(アナウンサー) 参加料(資料代)1名500円 ※当日受付にてお支払い下さい。 詳細については  http://www.library.pref.nara.jp/event/librarytheater_2010.html をご覧下さい。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp)、 当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、 来館(2F貸出・返却カウンターにて受付します)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館劇場5第6幕申込み」とご記入の上、お申込み下さい。 ※1通につき、2名までお申込み可能です。(2名参加の場合は「2名参加」 と明記して下さい。) FAXでのお申込みの場合は、必ずFAX番号もお書き下さい。 往復はがきでお申込みの場合は、返信用ハガキの表に、送付先の郵便番号、住 所、氏名を必ず記入して下さい。 □「2010年国民読書年」企画 第2弾 あなたの体験を発表してみませんか?「図書情報館で想いがかたちになった」 事例大募集!  奈良県立図書情報館は、開館以来、「想い(アイデア)がかたちになる」を合 い言葉に、編集・創造と情報発信の拠点を目指してきました。開館から5年、 利用者の方々のさまざまな想いがここ図書情報館で開花したという声をいただ くようになりました。 図書情報館では、そのような事例を広く募集するとともに、体験事例発表会「 KATACHIセミナー2」を開催し、発表者の声に学びます。今回は昨年度 に引き続き2回目。 ★図書情報館で、「自分の想いがかたちになった」体験を募集します。 (例)図書情報館での資料調査で本を出版することができた、資料や情報機器 を活用し、成果物をつくることができた、など。 ○応募要領  体験談を800字〜1000字程度(様式は問いません。)にまとめて、可 能ならば成果の実物(出版された書籍など)を添付。写真などでも可。 ○募集〆切:平成23年3月18日(金)必着 ○応募方法:郵送、2階カウンターへの持ち込み、またはメールでデータを添 付。 ○その他 :応募された方は、体験事例発表会「KATACHIセミナー」で 事例発表していただきます。なお、応募者多数の場合は、発表の順番等調整さ せていただきます。 ○お問い合わせ・応募先  〒630-8135 奈良市大安寺西1−1000 奈良県立図書情報館 KATACHIセミナー担当  TEL 0742-34-2111  Eメールアドレス:info@library.pref.nara.jp ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ★「図書情報館で想いがかたちになった」事例募集に応募された方による体験 事例発表会 KATACHIセミナー2  開催日時:平成23年3月27日(日)13:30〜16:30  会  場:1階交流ホール  定  員:100名  申込み等:事前申込み不要(当日会場にお越しください。)  プログラム:事例発表:1人30〜50分程度        参加者によるフリートーク ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ホームページ「申込みフォーム」はこちらから http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html ■図書展示 (3階新着図書コーナー)  □「あなたの書棚、公開しませんか!」を開催しています。   3月30日(水)まで   昨年の「あなたの書棚、公開しませんか!」に応募いただいた3名の方の 書棚を 展示。応募者が考えた「書棚のテーマ」「コレクションの趣旨」で構成された 各 100冊の個人書棚です。 図書館の展示とはひと味違う個人の書棚をぜひご覧下さい。 (3階レファレンスカウンター横) □図書展示「カレル・チャペックとヨゼフ・チャペック」を開催しています。 2月27日(日)まで (2階情報資料スペース) □図書展示「鬼」を開催しています。 2月27日(日)まで ■3階戦争体験文庫 □企画展「貯蓄報国」を開催しています。  3月30日(水)まで。   詳しくは、  http://www.library.pref.nara.jp/sentai/kikaku.html   をご覧下さい。 ■図書情報館ITサポーターズによる「ITサポートデイ」、 開催日時等詳しくは、  http://www.library.pref.nara.jp/supporter/index.html  をご覧下さい。 ■仕事無料相談会  3月1日(火)、8日(火)13:00〜17:00 2階エントランスホールで開催します。 39歳以下の若者やその家族等が対象です。 事前申込み不要 無料 ■新着図書情報  月に1度更新します。下記ページをご覧下さい。  http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ■館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧下さい。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html ■□奈良税務署からのお知らせ□■ 平成22年分の所得税の確定申告について、確定申告会場を図書情報館1階交 流ホ ールに設けています。※不動産・株式の譲渡の相談は行っておりません。  ○開催日 平成23年2月16日(水)〜3月4日(金)   《土・日・祝は開催しておりません。》    なお、2月21日(月)、25日(金)、28日(月)は図書情報館の 休館日と なっていますが、確定申告会場のみ1階南西入口から入っていただけます。   ○開設時間 9時30分から16時(12時〜13時は除く)    《9時までは入館できません。》    ※混雑状況によっては、受付を早めに終了する場合があります。    詳細については、http://www.nta.go.jp/osaka/topics/shinkoku/index .htm お問い合わせは、奈良税務署TEL0742−26−1201 まで ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【4】図書館員の気になる一冊(31) 『元素図鑑:世界で一番美しい』 セオドア・グレイ著;武井摩利訳 創元社 2010.11 431.11-クレイ LIMEBIB=1261138 元素とは、こんなにも美しい物だったのかと改めて思った本です。昨年に発売 されて以来、多く方がこの本の虜になったのではないでしょうか。何をかくそ う私もその中の一人です。 本書は、118の元素を見開き1ページで紹介しています。すべての元素の純 元素と私たちが日常生活で見かける化合物や応用製品の代表例が美しい写真で 紹介されています。 各元素の解説では、基本データとともに、その元素の発見・性質・用途などに ついて、さまざまなエピソードなども取り入れており、元素の最新の科学的デ ータ集としてもご覧頂けます。巻末の元素周期表もとても美しいものとなって います。科学ファン必携の1冊です。是非とも、ご一読下さい。        (にしかわ けいこ) 過去の気になる一冊はこちらからご覧下さい。 http://www.library.pref.nara.jp/reference/kininaru.html ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【5】図書情報館−職員だより(117)  2005年秋の開館から5年が経ち、その間多くの方々から資料のご恵贈を いただき、整理作業を進めているところです。平成22年度は「Web発信事 業 特定コレクションの整理」として山口定(やすし)氏のご所蔵本、和書約 1700冊, 洋書約1150冊の委託整理をすることになりました。 山口定氏は、大阪市立大学名誉教授および立命館大学名誉教授で、ご専門は政 治学および西洋史です。『現代ファシズム論の諸潮流(大阪市立大学法学叢書 )』(有斐閣、1976)、『ナチ・エリート(中公新書)』(中央公論社、 1976)、『ファシズム(有斐閣選書)』(有斐閣、1979)、『ファシ ズム(岩波現代文庫)新版』(岩波書店、2006)、『現代ヨーロッパ政治 史上、下』(福村出版、1982−1983)、『政治体制(現代政治学叢書 )』(東京大学出版会、1989)、『市民社会論(立命館大学叢書・政策科 学)』(有斐閣、2004)などの著書をはじめ『国防軍ヒトラー1、2 新 装版』(みすず書房、2002)、『ドイツの独裁1、2』(岩波書店、19 75)などの翻訳書も所蔵しております。今回いただきました資料は、戦間期 ドイツを中心とした政治史関連の図書で、この分野の専門書から一般書まで幅 広く所蔵することになりました。 受贈図書の確認作業をしていますと、専門書に混じって見覚えのある赤い本が 一冊あり思わず手にしました。岩波少年文庫の『あのころはフリードリヒがい た』です。お読みになられた方も多いと思いますが、戦争とはいえ、ひとりの 少年を見捨てた人たちの立場と苦悩が伝わってくる本です。巻末の年表はユダ ヤ人の差別と迫害が克明に記されており、少年の死は、ドイツという国家がた どった歴史とユダヤ人の運命を暗示して、ナチズムをめぐる専制と強制の時代 を国家に組み込まれていかざるを得なかった人たちの悲運のようなものを感じ ます。当館においても、チェコの作家、カレル・チャペックの企画展を開催し 、多くの方にご覧いただきましたが、チャペック兄弟はヒトラーとナチズムを 批判したことでもよく知られており、特に兄で画家のヨゼフ・チャペックはそ のために逮捕されドイツの強制収容所で亡くなっています。ヒトラーの「大ド イツ帝国」はドイツのみならず全ヨーロッパを、戦争によって支配しようとし たのです。 日本も三国同盟を1932年に締結し、英米、およびソ連と対抗していくわけ です。日中戦争から太平洋戦争へ、そして1945年の終戦まで、同じ戦下の 体験記を当館で公開していますが、戦場での記録はもとより、戦争という特殊 な日常を生きた大勢の人たちの手記が残されています。日本の戦中、戦後史関 係の図書も数多くいただき、あの時代を知るうえでも貴重な資料といえましょ う。 既に所蔵済の図書や、山口氏の書き込みのある図書もありましたが、そのまま 所蔵しております。和書の整理が終わり、現在ドイツ語や英語の図書の整理に とりかかっております。皆様のご利用をお待ちしております。                             (きくい なお こ) ****編集後記**** 2月を代表する花と言えば、梅でしょうか。 古今和歌集に「春の夜の 闇はあやなし 梅の花 色こそみえね 香やは隠る る」という歌があります。「春の夜の闇は、梅の花には意味のないことだ。そ の花の色は見えないけれど、香りを隠すことはできないのだから。」梅は昔か ら他の花に先がけて春を告げるものとして、人々を魅了してきました。そろそ ろ奈良県内でも梅の花が咲き始め、春の香りをただよわせてくれてます。 日々、忙殺されがちな私たちに確かな春の香りを運んでくれる梅を見に、足を 運んでみてはいかがでしょう。 奈良県の花の開花情報は、 「奈良県花のもてなし情報館」(http://hmj.pref.nara.jp/index.php)をど うぞ。 なお、県立図書情報館は佐保川沿いに建ってますが、佐保川沿いといえば桜並 木。こちらはまだ蕾が固いですが、着実に大きくなってきています。今からお 花見シーズンが楽しみです。 さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県立 図書情報館通信」第136号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第137号は、3月1日(火)に配信する予定です。 =================================== == ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/  「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信が不要な場合は、こちらで解 除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ トラブル等の対処については、「読者 まぐまぐ!ヘルプ」のページをご覧下 さい。 http://help.mag2.com/read/ 当マガジンの解除は、こちらへ。 http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== == 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-1324.htm ■□================================■ □ 発行:奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地 TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777 http://www.library.pref.nara.jp e-mail info@library.pref.nara.jp ■□================================■ □