≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪     「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」            2011.2.1 No.135   *2月の休館日について   ・毎週月曜日(7日、14日、21日、28日)は休館いたします。   ・25日(金)は月末休館とさせていただきます。 ■目次■――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【1】《トピックス》2月前半のイベント 【2】館長連載「図書情報の文化史」 【3】図書情報館からのお知らせ 【4】図書館員の気になる一冊 【5】図書情報館−職員だより ◆ 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【1】《トピックス》2月前半のイベント  ■2月1日(火)・8日(火)「仕事無料相談会」   13:00〜17:00   2階エントランスホール   39歳以下対象、申込不要、無料。  ■2月13日(日)「法務無料相談会&知識セミナー」   13:00〜17:00   1階交流ホール   第1部13:30〜15:00 知識セミナー(質疑応答含む)            「確定申告にあたって知っておきたい基礎知識」            講師:行政書士 三好重孝 氏   第2部15:00〜17:00 無料相談会(受付順)   申込不要、参加無料。 ★その他のイベント申込みページはこちら http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【2】館長連載「図書情報の文化史」素描編  第135回 隠者文学(13)          ―『方丈記』―(5)       館長 千田 稔 長明が出家遁世するのは、承元二年(1208)、54歳のときである。出家の理 由につ いては、先に触れた。その頃の長明の心境を記した箇所を現代語訳でみておき たい。 「なにかにつきて、わずらわしい世の中と思いながら、過ごしつつ、心を悩ま して、 三十余年を経た。その間に、折々につまずきがあって、運の悪さを悟ったもの だ。 そこで、五十の春を迎えて、出家し、世に背をむける生活に入った。もとより 妻子は いないので、捨てては困るような生活の糧の心配もない。我が身には官位も俸 禄もな いので、何に執着しようと思っても何もないのだ。むなしいままに、大原山の 雲に臥 して、五年の年月が経った」 大原山とあるが、京都の北、八瀬大原の大原であろう。貴族や僧侶の隠棲の地 として よく知られている。たしかに、京都の市中から、かなり離れたところなので、 隠棲に かなった場所であったのであろう。さらに、大原を離れて日野(京都市伏見区 )に移 る。 私にとって関心があるのは、隠棲という抽象化された住まい方ではなく、具体 的にど んな生活をしたのかということである。何といっても、この日野で『方丈記』 が書か れたのである。隠棲の方法といったことを次回には取り上げてみたい。 (つ づく) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【3】図書情報館からのお知らせ  ■申込み受付中のイベント   □「花鹿乃芸亭(はなしかのうんてい)」第5回     3月12日(土)13:30〜(受付・開場12:30)    1階交流ホールにて開催します。    落語家 桂坊枝「天王寺詣り」、桂文鹿「8時ちょうどの『くろしお』 1号」    「お文さん」、笑福亭風喬「首の仕替え」。    参加料1名1,000円、参加申込み受付中です。   ○申込み方法   往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.j p)、   当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、   来館(2F貸出・返却カウンターにて受付します)。   1.郵便番号、住所   2.お名前(ふりがな)   3.電話番号、FAX番号   「図書館寄席第5回申込み」とご記入の上、お申込み下さい。   □「2010年国民読書年」企画 第2弾    あなたの体験を発表してみませんか?「図書情報館で想いがかたちにな った」    事例大募集!     奈良県立図書情報館は、開館以来、「想い(アイデア)がかたちになる 」を    合い言葉に、編集・創造と情報発信の拠点を目指してきました。開館か ら5年、    利用者の方々のさまざまな想いがここ図書情報館で開花したという声を いただ    くようになりました。    図書情報館では、そのような事例を広く募集するとともに、体験事例発 表会    「KATACHIセミナー2」を開催し、発表者の声に学びます。    今回は昨年度に引き続き2回目。    ★図書情報館で、「自分の想いがかたちになった」体験を募集します。    (例)図書情報館での資料調査で本を出版することができた、資料や情 報機器       を活用し、成果物をつくることができた、など。   ○応募要領   体験談を800字〜1000字程度(様式は問いません。)にまとめて、 可能な   らば成果の実物(出版された書籍など)を添付。写真などでも可。   ○募集〆切:平成23年3月18日(金)必着   ○応募方法:郵送、2階カウンターへの持ち込み、またはメールでデータ を添付。   ○その他 :応募された方は、体験事例発表会「KATACHIセミナー 」で事   例発表していただきます。なお、応募者多数の場合は、発表の順番等調整 させて   いただきます。   ○お問い合わせ・応募先   〒630-8135 奈良市大安寺西1−1000   奈良県立図書情報館 KATACHIセミナー担当   TEL 0742-34-2111  Eメールアドレス:info@library.pref.nara.jp    ―――――――――――――――――――――――――――――――― ―――    ★「図書情報館で想いがかたちになった」事例募集に応募された方によ る体験     事例発表会 KATACHIセミナー2     開催日時:平成23年3月27日(日)13:30〜16:30     会  場:1階交流ホール     定  員:100名     申込み等:事前申込み不要(当日会場にお越しください。)     プログラム:事例発表:1人30〜50分程度           参加者によるフリートーク    ―――――――――――――――――――――――――――――――― ――― ホームページ「申込みフォーム」はこちらから http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html  ■企画展示  □「カレル・チャペック展」を開催しています。   2月13日(日)まで  □「高校生の見た世界遺産」を開催しています。   2月6日(日)まで  □「ドイツユネスコ世界遺産写真展」を開催します。   2月15日(火)から3月6日(日)まで  ■図書展示  (3階ブリッジ)  □「世界のブックデザイン2009-2010」を開催します。   2月8日(火)から3月6日(日)まで  (3階レファレンスカウンター横)  □図書展示「カレル・チャペックとヨゼフ・チャペック」を開催しています 。   2月27日(日)まで  (2階情報資料スペース)  □図書展示「鬼」を開催しています。   2月27日(日)まで  (3階ヤングアダルトコーナー)  □図書展示「小論文を書くために」を開催しています。  ■3階戦争体験文庫  □企画展「貯蓄報国」を開催しています。   3月30日(水)まで。   詳しくは、   http://www.library.pref.nara.jp/sentai/kikaku.html   をご覧下さい。  ■図書情報館ITサポーターズによる「ITサポートデイ」、  開催日時等詳しくは、  http://www.library.pref.nara.jp/supporter/index.html  をご覧下さい。  ■新着図書情報  月に1度更新します。下記ページをご覧下さい。  http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html  ■館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペ ージ  の有料施設利用案内のページをご覧下さい。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html  ■□奈良税務署からのお知らせ□■  平成22年分の所得税の確定申告について、確定申告会場を図書情報館1階 交流  ホールに設けます。※不動産・株式の譲渡の相談は行っておりません。   ○開催日 平成23年2月16日(水)〜3月4日(金)    《土・日・祝は開催しておりません。》    なお、2月21日(月)、25日(金)、28日(月)は図書情報館の 休館    日となっていますが、確定申告会場のみ1階南西入口から入場していた だけ    ます。   ○開設時間 9時30分から16時《9時までは入館できません。》    ※来場者の状況によっては、受付を早めに終了する場合があります。    詳細については、    奈良税務署 http://www.nta.go.jp/osaka/kakutei/annai/73.htm    お問い合わせは、当館ではなく、奈良税務署(TEL 0742-26-1201)まで お願    いします。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【4】図書館員の気になる一冊(30) 『柑橘類(シトラス)の文化誌―歴史と人との関わり』  ピエール・ラスロー著 寺町朋子訳 (一灯舎) 2010.9 冬の風物詩と言えば、“こたつにみかん”、“お鍋に柚子・酢橘”です。初夏 になる と夏蜜柑が出まわり、運動会には青いミカン、紅茶にはレモン、ジュースと言 えばオ レンジなど、柑橘類は四季を通して私たちの身近にあります。   オレンジと言えば外国産のイメージがありますが、実は、柑橘類は中国で初め て栽培 され、ヨーロッパからさらに西、南北アメリカへと伝わったそうです。著者は 化学者 ですので、学者的な要素も多く盛り込まれていますが、著者自身のエピソード を織り 込みながら、柑橘類の起源や、栽培からその調理法、さらには色名から地名、 ギリシ ャ神話や絵画にまで話が及んでいます。また、章ごとに、諺や書物の一文が添 えられ ていたり、本文の所々にレシピが記載されていたりと、驚くほどに幅広い話題 が満載 の、柑橘類の文化誌となっています。因みに私が、一番興味を持ったのはオレ ンジジ ュースについて書かれた章です。ここでも単なる製造法だけでなく、その歴史 や成分 のことなど、話は多くの枝葉にもふれながら進んでいきます。 読後は、普段何気なく食している蜜柑ひとつから、さまざまな想いが膨らみ広 がって いくことと思います。              (まつむら じゅんこ) 過去の気になる一冊はこちらからご覧下さい。 http://www.library.pref.nara.jp/reference/kininaru.html ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――― 【5】図書情報館−職員だより(116)  「宮本常一雑感」  先日、ふとしたきっかけで、宮本常一の『忘れられた日本人』を読みました 。旅を する巨人といわれ、全国を歩き廻り、貴重な民俗調査資料を残した宮本。司馬 遼太郎 も「宮本さんは、地面を空気のように動きながら、歩いて、歩き去りました。 日本の 人と山河をこの人ほどたしかな目で見た人はすくないと思います。」と賞賛し ていま す。この著書の中で登場する人物は実によく、また雄弁に地域の話をしていま す。常 日頃は口が重く、ましてやよそ者には警戒心を持つ人々が、宮本を受け入れ、 飾らな い言葉で話をする姿が行間からにじんできます。それは、宮本の聞き上手がな せる技 なのかもしれません。別の言い方をすれば、宮本はインタビューの達人ではな かった のではないでしょうか。 話は変わりますが、図書情報館には連日2,000人以上の方の来館がありま す。2 階と3階にあるレファレンスカウンターにもたくさんの人が、それぞれの課題 や質問 をもって来られます。その課題や質問には、初対面の職員には話しづらいもの もあれ ば、はっきりと形になっていない場合もあります。カウンターに付く側として は、腕 の見せどころでもあります。抱えていらっしゃる疑問や課題をじっくりお聞き し、何 を求めておられるのかを相手の立場に立って理解し、より適切な資料や情報等 を提供 しなくてはなりません。 今後もインタビューの達人・宮本に習い、たしかな目を持ってレファレンスイ ンタビ ューの達人の域に少しでも近づきたいと思う日々です。                            (すずき はるお ) ***編集後記*** まだまだ寒い2月ですが、暦の上では2月4日は立春。春になります。 立春を含め立夏・立秋・立冬が各季節の始まりとされ、それぞれの前日が節分 と言わ れます。中でも立春が1年の初めと考えられることから重要視され、「節分」 といえ ば春の節分を指すようになりました。 節分と言えば、無病息災を祈願する行事やお祭りが各地で行われます。節分に 豆まき をされるご家庭も多いのではないでしょうか。 当館でも節分にちなみ、「鬼」をテーマに図書展示を行っています。日本固有 の妖怪 である「鬼」について興味を持たれた方は是非一度手にとっていただければと 思いま す。 さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県立 図書情 報館通信」第135号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第136号は、2月15日(火)に配信する予定です。 =================================== === ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いし  ます。*原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください 。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/  「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信が不要な場合は、こちらで解 除でき  ます。http://www.mag2.com/wmag/ ◎トラブル等の対処については、「読者 まぐまぐ!ヘルプ」のページをご覧 下さい。  http://help.mag2.com/read/ ◎当マガジンの解除は、こちらへ。  http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== === 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇   http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-1324.htm ■□================================= =■□ 発行:奈良県立図書情報館    〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地    TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777    http://www.library.pref.nara.jp    e-mail info@library.pref.nara.jp ■□================================= =■□