≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 謹 賀 新 年 2011.1.1 No.133 *1月の休館日について ・年始は1月5日(水)から開館します。 ・毎週月曜日(17日、24日、31日)は休館いたします。 ただし10日(月・祝)は開館、翌11日(火)が休館です。   ・28日(金)は月末休館とさせていただきます。 ■==■目 次■==■ 《トピックス》1月前半のイベント 館長連載「図書情報の文化史」 図書情報館からのお知らせ 図書館員の気になる一冊 図書情報館−職員だより 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 《トピックス》1月前半のイベント■ ◇1月7日(金)「自分の仕事」を考える3日間プレイベント  佐藤初女さんのお話とわかちあい  (お詫び)   佐藤初女さんは、体調不良のため、ご来県いただけなくなりました。 ・初女さんのドキュメンタリー映像の上映 ・お話し ・わかちあい(質疑応答) の三部構成で予定していましたが、 映像上映は予定どおり行い、その体験を もとに初女さん宛の質問をみなで出し合って、 後日ご本人の応答をいただく ワークショップを、西村佳哲さんが担当します。 ご了承ください。  16:00〜19:45 1階交流ホール 申込不要、当日券500円。(フォーラム参加者は無料) 直接会場へお越しください。 ◇1月8日(土)〜10日(祝・月)「自分の仕事」を考える3日間 9:30〜19:00(最終日は16:00まで)  1階交流ホール  定員となりましたので、申込みは締め切りました。   ★その他のイベント申込みページはこちら http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html ■館長連載「図書情報の文化史」素描編■  第133回 隠者文学(11)        ―『方丈記』―(3)                       館長 千田 稔  悲劇の帝安徳天皇の時代である。清盛の福原遷都よって、天皇をはじめ、大 臣、公卿みな福原に移っていったのである。鴨長明の嘆き節は、恨み節のよう でもある。  「官・位を昇ることに執心し、そのために主君の加護を期待する者は、一日 でも早く移ろうと励み、時期を失して、残され、期待することもない者は、落 胆して京に留まってしまった。豪華を争って建てた住居は、日がたつにつれて 荒れていく。家は壊されて淀川に浮かび、土地は畑になる。遠くに行くための 馬と鞍を重宝する。都を移動するのに用いられた牛・車を用とする人はいない 。九州や四国の荘園を取得することを願って東国や北陸の方には希望しない」 。  遷都に伴う人々の変わり身の早さを指摘しているのである。この記述のとお りだとすれば、清盛の勢力がいかに強いか、そして遷都が人々の行動をこれほ どまでに慌ただしくするものかと、あらためて知ることができる。  遷都といっても、藤原京から平城京へ移った時には、これほどまでの慌ただ しさは史料にない。福原遷都の場合は、大臣をはじめ官にかかわる者の住まい も、既に用意されていたのだろうか。そのことについて、いささか、疑問に思 う。 (つづく) ■図書情報館からのお知らせ■  ★第4回たすけあい新作カレンダーチャリティーバザー展   2011年新作カレンダーの展示即売会を1月5日(水)から10日(月)ま で   10:00〜17:00に2階メインエントランスホールにて開催します。 ☆申込み受付中 □図書館劇場5『平城京をめぐる群像』第5幕「鑑真と吉備真備」を2011 年1月22日(土)に1階交流ホールにて開催します。 講師:千田稔(当館館長)、西山厚(奈良国立博物館学芸部長) 朗読:都築由美氏(アナウンサー) 参加申込み受付中です。参加料(資料代)1名500円 ※当日受付にてお支払い下さい。 詳細については  http://www.library.pref.nara.jp/event/librarytheater_2010.html をご覧下さい。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp) 当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、 来館(2F貸出・返却カウンターにて受付いたします)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館劇場5第5幕参加希望」とご記入の上、お申込み下さい。 ※1通につき、2名までのお申込みです。(2名参加の場合は「2名参加」と 明記下さい。) FAXでのお申込みの場合は、必ずFAX番号もお書き下さい。 往復はがきでお申込みの場合は、返信にも送付先の郵便番号、住所、氏名を必 ず記入して下さい。   □「花鹿乃芸亭(はなしかのうんてい)」第5回  3月12日(土)13:30〜(受付・開場12:30) 1階交流ホールにて開催します。 落語家 桂坊枝「天王寺詣り」、桂文鹿「8時ちょうどの「くろしお」1号」 「お文さん」、笑福亭風喬「首の仕替え」。 参加料1名1,000円、参加申込み受付中です。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp)、 当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、 来館(2F貸出・返却カウンターにて受付します)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館寄席第5回申込み」とご記入の上、お申込み下さい。 □「2010年国民読書年」企画 第2弾     あなたの体験を発表してみませんか?「図書情報館で想いがかたちに なった」 事例大募集!  奈良県立図書情報館は、開館以来、「想い(アイデア)がかたちになる」を合 い言葉に、編集・創造と情報発信の拠点を目指してきました。開館から5年、 利用者の方々のさまざまな想いがここ図書情報館で開花したという声をいただ くようになりました。 図書情報館では、そのような事例を広く募集するとともに、体験事例発表会 KATACHIセミナーU」を開催し、発表者の声に学びます。今回は昨年度に引き 続き2回目。 ★図書情報館で、「自分の想いがかたちになった」体験を募集します。 (例)図書情報館での資料調査で本を出版することができた、資料や情報機器 を活用し、成果物をつくることができた、など。 ○応募要領   体験談を800字〜1000字程度(様式は問いません。)にまとめて、可能な らば成果の実物(出版された書籍など)を添付。写真などでも可。 ○募集期間:平成22年11月2日(火)〜平成23年3月18日(金)必着 ○応募方法:郵送、2階カウンターへの持ち込み、またはメールでデータを添 付する。 ○その他: 応募された方は、体験事例発表会「KATACHIセミナー」で事例発 表していただきます。なお、応募者多数の場合は、発表の順番等調整させてい ただきます。 ○お問い合わせ・応募先    〒630-8135 奈良市大安寺西1-1000 奈良県立図書情報館  KATACHIセミナー担当              TEL 0742-34-2111 Eメールアドレス:info@library.pref.nara.jp ★「図書情報館で想いがかたちになった」事例募集に応募された方による体験 事例発表会 KATACHIセミナーU  開催日時:平成23年3月27日(日) 13:30〜16:30  会  場:1階交流ホール  定  員:100名  申込み等:事前申込み不要(当日会場にお越しください。)  プログラム:@事例発表:1人30〜50分程度        A参加者によるフリートーク □古楽器コンサート「イタリア音楽の波紋・甦るカンツォン黄金時代」  ヒストリカル・ウインド・アンサンブル 当館では開館以来、さまざまなコンサートを開催してきました。今回は、古楽 器アンサンブルグループのアンサンブル・プリンチピ・ヴェネツィアーニによ るコンサート。400年前の初期バロック時代の響きが器楽曲、声楽曲で甦り ます。 2011年1月30日(日) 開演14:00(開場13:00)                    無料、先着300名(定員になり次第締め切ります)。         ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp)、 当館のホームページ「申込みフォーム」にて受付します。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「古楽器アンサンブルコンサート参加希望」とご記入の上、お申込み下さい。  *1通につき2名様までのお申込みとします(2名申込みの場合は必ず「2 名参加」と明記)。 ★ホームページ「申込みフォーム」はこちらから http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html ☆企画展示 □「『自分の仕事』を考える3日間プレ企画展」を開催します。 5日(水)から10日(月・祝)まで。 □「第4回たすけあい新作カレンダーチャリティーバザー展」を開催します。 5日(水)から10日(月・祝)まで。 □「高山市図書館交流展示『飛騨の匠と奈良』展」を開催します。 12日(水)から29日(土)まで。 □「防災とボランティア週間・防災パネル展」を開催します。 12日(水)から16日(日)まで。  □ITサポターズの企画展「みんなで創ろう奈良 vol.4」を開催します。   18日(火)から29日(土)まで ☆図書展示 (3階ブリッジ) □図書展示「めでたづくし」を開催しています。  5日(水)〜2月6日(日)まで。 (3階レファレンスカウンター横) □図書展示「伝記 Biography」を開催しています。  5日(水)〜30日(日)まで。 (2階情報資料スペース) □図書展示「『仕事・働き方』を考える200冊」を開催しています。 5日(水)〜26日(日)まで。 (3階ヤングアダルトコーナー) □図書展示「小論文を書くために」を開催しています。 ☆ビジネス・生活支援(セミナー・相談会等) □ならジョブカフェ「仕事応援フェア」を8日(土)12:00〜18:00に2階エ ントランスホールで開催します。申込不要、入場無料、直接会場にお越しくだ さい。    □「法務無料相談会&知識セミナー」を16日(日)に1階交流ホールで開催 します。申込不要、入場無料、直接会場にお越しください。   第1部13:30〜15:00 知識セミナー(質疑応答含む)              「成年後見人制度について」 講師:行政書士 木元靖治 氏 第2部15:00〜17:00 無料相談会 受付順。  □「医療・健康相談会」を29日(土)13:00〜15:00に3階グループ研修室 で開催します。済生会奈良病院の瀬川院長が相談を受け付けます。先着順、無 料。   ※都合により開催日が変更となりました。2月は開催いたしませんのでご 了承ください。 ☆3階戦争体験文庫 □企画展「貯蓄報国」を開催します。  5日(水)〜3月30日(水)まで。   詳しくは、  http://www.library.pref.nara.jp/sentai/kikaku.html   をご覧下さい。 ☆図書情報館ITサポーターズによる「ITサポートデイ」、 開催日時等詳しくは、  http://www.library.pref.nara.jp/supporter/index.html  をご覧下さい。 ☆新着図書情報  月に1度更新します。下記ページをご覧下さい。  http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ☆館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧下さい。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html ■図書館員の気になる一冊(28)■ 『風をつかまえた少年 :  十四歳だったぼくはたったひとりで風力発電をつくった』 カムクワンバ・ウィリアム、ミーラー・ブライアン【著】 田口 俊樹【訳】 池上 彰【解説】 文藝春秋 ID 111182797 LIMEBIB 1255223 請求記号 936-カムク 本著の主人公、ウィリアム・カムクワンバ君は世界の最貧国の一つでもあるア フリカ、マラウイの農村で生まれ育ちました。彼は、貧困のため、授業料が払 えなくなり中学校を退学せざるをえなくなります。それでも学びたい、本が読 みたいと小学校の図書館に通い、独学で廃品を利用して風力発電をつくりあげ ました。 彼の生まれ育ったマラウイという国は、90%の地域で未だに電気が通っておら ず、識字率は6割程度、呪術や魔術といったものが生活の中心に存在している 国です。そんな環境で育った彼ですが、図書館で出会った本から、電気を通す ことができれば貧困は改善するのではないかと考えます。そして、疑問は図書 館の本で調べながら解決してゆき、風力発電を開発していきます。周囲からは 奇異な目で見られ、彼の作った風力発電は干ばつを起こす呪術だと噂され、風 力発電を壊されそうになるなど数多くの困難に見舞われますが、彼はあきらめ ませんでした。 彼のスピーチでの「トライして、やり遂げました。」という言葉には頭が下が る思いです。 学校を退学した時や、南アフリカの高校への留学中にホームシックになってし まった時など、彼の人生のターニングポイントでは必ず図書館が出てきます。 巻末でジャーナリストの池上彰氏は「図書館で出会った本がきっかけで、人生 が切り開かれていく。」と述べています。彼は現在、アメリカの大学でアフリ カの暮らしををより良くさせるべく学んでいるそうです。彼のこれからの活躍 に期待するとともに、彼のように「学びたい、本が読みたい」という声にこた えられる図書館を創っていかねばならないと強く感じました。                             (こざさ ゆき こ) 過去の気になる一冊はこちらからご覧下さい。 http://www.library.pref.nara.jp/reference/kininaru.html ■図書情報館−職員だより(114)■  あけまして、おめでとうございます。今年も皆様方にとって素晴らしい年と なりますよう祈念いたします。  ところで、昨年は村上春樹の『1Q84』(新潮社)が大きな話題になりま した。内容よりもその売られ方というか、買われ方というか、そっちの方が話 題になっていたような気がしますが。そして、『ノルウェーの森』の映画化。 そういえば、村上の小説の映画化は、『風の歌を聴け』以来だったかな、と思 って調べてみると、そんなことはありませんでした。 『風の歌を聴け』 (監督:大森一樹)、『100%の女の子』 (監督:山川直人 )、『パン屋襲撃』(監督:山川直人)、『森の向う側』(監督:野村恵一) 、『トニー滝谷』(監督:市川準)、『All God's Children Can Dance (神 の子どもたちはみな踊る)』 (監督:Robert Logevall 日本未公開)、『四 月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』 (監督: Tom Flint) 結構ありますね。そして、原作は短編が多いですね。長編の映画化は『ノルウ ェーの森』が初めてかもしれません(『風の歌を聴け』は中編ですかね)。あ れだけ、長編小説を書いているのに。  そういえば、辻原登の近著『東京大学で世界文学を学ぶ』(集英社)に、こ の短編、長編の話が出てきます(第四講義 私をどこかへ連れって−静かに爆 発する短編小説)。そのなかで辻原は、   「小説は短いものほど、爆弾のようでなければならない。一見静かで何も 起こらない作品もありますが、短ければ短いほど静かな爆発といっていいよう な爆薬がどこかに仕掛けられている。それが途中で爆発するのか、読み終わっ た途端に爆発するのか。」 また、   「個別の作家を超えて、あるいは時代を超えて短編というのは、長編とい うベーシックなものにいろいろなものを背負ってもらいながら、短く爆発させ る、そんな感じがします。」 と述べています。その伝で行くと、短編の方が映画化しやすいということかも しれません。しかし、村上のちょっとシュールで複雑な長編小説を映画化する のはそもそもたいへんなのかもしれませんね。  そんなことを考えていて、ふと、短編を仕事、長編を人生というか人間社会 と置き換えてみても、余り違和感がないなと思いました。辻原がいうような短 編小説のような仕事。自らの仕事もかくありたいと思いました。 今月8日から始まる第3回「自分の仕事を考える3日間」フォーラム。残念な がら参加申込みは締め切らせていただきましたが、最終回の今回、また熱い3 日間となることでしょう。第1回、第2回のフォーラムから生まれた、このフ ォーラムのファシリテーターでもある働き方研究家西村佳哲さんの『自分の仕 事を考える3日間1with 奈良県立図書情報館』、『みんな、どんなふうに働い て生きてゆくの? ―自分の仕事を考える3日間2―with 奈良県立図書情報館』 (いずれも弘文堂)が全国の書店で発売されています。このイベントの熱と爆 薬に触れてみてください。 (いぬい そういちろう) ■編集後記■ 新年あけましておめでとうございます。 本年も皆様に図書情報館をより身近に感じて頂けます様努力して参りますので 、どうぞよろしくお願いいたします。 さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県立 図 書情報館通信」第133号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第134号は、1月15日(土)に配信する予定です。 =================================== == ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/  「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信が不要な場合は、こちらで解 除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ トラブル等の対処については、「読者 まぐまぐ! ヘルプ」のページをご覧  下さい。 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