≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 2010.12.1 No.131 *12月の休館日について ・毎週月曜日(6日、13日、20日、27日)は休館いたします。 ・28日(火)から1月4日(火)は年末年始の休館とさせていただきます。 ・年始は1月5日(水)から開館します。 ■==■目 次■==■ 《トピックス》12月前半のイベント 館長連載「図書情報の文化史」 図書情報館からのお知らせ 図書館員の気になる一冊 図書情報館−職員だより 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 《トピックス》12月前半のイベント■ ◇12月4日(土)図書館寄席「花鹿乃芸亭」第4回 13:30〜(開場12:30) 1階交流ホール 申込制、木戸銭1000円。 ◇12月7日(火)、14日(火)「仕事無料相談会」 13:00〜17:00 2階エントランスホール 39歳以下の若年者やその家族等が対象、事前申込み不要、直接会場へお越し ください。無料。 ◇12月8日(水)、22日(水)「創業・新事業展開相談会」 10:00〜16:00 3階グループ研修室  会場にて専門家が相談を受け付けます。 事前申し込みを優先しますが、事前の相談申し込みが少ない場合は当日、会場 にて随時相談を受付けますので、お問い合わせ下さい。無料。  問合せ・事前申込み先 奈良県中小企業支援センター 〒630−8031 奈良市柏木町129-1 TEL 0742−36−8312 / e-mail:keiei@nashien.or.jp   ★その他のイベント申込みページはこちら http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html ■館長連載「図書情報の文化史」素描編■  第131回 隠者文学(9)        ―『方丈記』―(1)                       館長 千田 稔  隠者の文学といえば、鴨長明の『方丈記』の方が『池亭記』よりもよくしら れている。しかし、加藤周一の『日本文学史序説』によれば、次のような評価 が与えられている。 「『方丈記』は、賀茂一族の慶滋保胤(よししげのやすたね)がシナ語で書い た『池亭記』(982)を下敷きとして、そこに自己の見聞を加え、読み下し漢 文にちかい日本語の散文で、書き綴ったものである。初に都の荒廃を述べて、 天変地異と人心の刻薄を語り、後に閑居の日常とその愉しみを語る趣向は、全 く『池亭記』に同じ。『方丈記』の文章の多くは、『池亭記』のシナ語散文の 意訳である。」  しかし、加藤周一は、「『方丈記』の全体が『池亭記』の意訳ではない。・ ・・第一に『方丈記』は『池亭記』よりも、詳細に大火・地震・伝染病の流行 を描き、はるかに生々と街頭の悲惨な光景を記録している」とも言う。  『方丈記』は建暦2年(1212)に成立するが、400字原稿用紙に換算してわず か20枚程度にすぎない。下賀茂河合(ただす)社の禰宜(ねぎ)就任をかなえ られなかった挫折感が『方丈記』執筆の直接の原因とされる。とすれば、深く 仏教的世界に沈潜した結果、襲われた無常観ではないという点が、私にはいさ さか気になるのだ。  (つづく) ■図書情報館からのお知らせ■ ☆申込み受付中 □図書館劇場5『平城京をめぐる群像』第5幕「鑑真と吉備真備」を2011 年1月22日(土)に1階交流ホールにて開催します。 講師:千田稔(当館館長)ほか 朗読:都築由美氏(アナウンサー) 参加申込み受付中です。参加料(資料代)1名500円 ※当日受付にてお支払い下さい。 詳細については  http://www.library.pref.nara.jp/event/librarytheater_2010.html をご覧下さい。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp) 当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、 来館(2F貸出・返却カウンターにて受付いたします)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館劇場5第5幕参加希望」とご記入の上、お申込み下さい。 ※1通につき、2名までのお申込みです。(2名参加の場合は「2名参加」と 明記下さい。) FAXでのお申込みの場合は、必ずFAX番号もお書き下さい。 往復はがきでお申込みの場合は、返信にも送付先の郵便番号、住所、氏名を必 ず記入して下さい。   □「花鹿乃芸亭(はなしかのうんてい)」第4回  今回は落語家の露の雅さん、桂文鹿さん、創世記ヤコブさん、笑福亭円笑さん を迎えて開催します。 12月4日(土)13:30〜(受付・開場12:30) 1階交流ホールにて開催します。参加料1名1,000円   参加申込み受付中です。当日の受付もいたしますので奮ってご参加くださ い。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp)、 当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、 来館(2F貸出・返却カウンターにて受付します)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館寄席第4回申込み」とご記入の上、お申込み下さい。 □「2010年国民読書年」企画 第2弾     あなたの体験を発表してみませんか?「図書情報館で想いがかたちに なった」 事例大募集!  奈良県立図書情報館は、開館以来、「想い(アイデア)がかたちになる」を合 い言葉に、編集・創造と情報発信の拠点を目指してきました。開館から5年、 利用者の方々のさまざまな想いがここ図書情報館で開花したという声をいただ くようになりました。 図書情報館では、そのような事例を広く募集するとともに、体験事例発表会 KATACHIセミナーU」を開催し、発表者の声に学びます。今回は昨年度に引き 続き2回目。 ★図書情報館で、「自分の想いがかたちになった」体験を募集します。 (例)図書情報館での資料調査で本を出版することができた、資料や情報機器 を活用し、成果物をつくることができた、など。 ○応募要領   体験談を800字〜1000字程度(様式は問いません。)にまとめて、可能な らば成果の実物(出版された書籍など)を添付。写真などでも可。 ○募集期間:平成22年11月2日(火)〜平成23年3月18日(金)必着 ○応募方法:郵送、2階カウンターへの持ち込み、またはメールでデータを添 付する。 ○その他: 応募された方は、体験事例発表会「KATACHIセミナー」で事例発 表していただきます。なお、応募者多数の場合は、発表の順番等調整させてい ただきます。 ○お問い合わせ・応募先    〒630-8135 奈良市大安寺西1-1000 奈良県立図書情報館  KATACHIセミナー担当              TEL 0742-34-2111 Eメールアドレス:info@library.pref.nara.jp ★「図書情報館で想いがかたちになった」事例募集に応募された方による体験 事例発表会 KATACHIセミナーU  開催日時:平成23年3月27日(日) 13:30〜16:30  会  場:1階交流ホール  定  員:100名  申込み等:事前申込み不要(当日会場にお越しください。)  プログラム:@事例発表:1人30〜50分程度        A参加者によるフリートーク □第3回 最終回 「自分の仕事」を考える3日間   *定員に達しましたので受付は終了しました。ありがとうございました。         □古楽器コンサート「イタリア音楽の波紋・甦るカンツォン黄金時代」   ヒストリカル・ウインド・アンサンブル 当館では開館以来、さまざまなコンサートを開催してきました。今回は、古楽 器アンサンブルグループのアンサンブル・プリンチピ・ヴェネツィアーニによ るコンサート。400年前の初期バロック時代の響きが器楽曲、声楽曲で甦り ます。 2011年1月30日(日) 開演14:00(開場13:00)                    無料、先着300名(定員になり次第締め切ります)。         ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp)、 当館のホームページ「申込みフォーム」にて受付します。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「古楽器アンサンブルコンサート参加希望」とご記入の上、お申込み下さい。  *1通につき2名様までのお申込みとします(2名申込みの場合は必ず「2 名参加」と明記)。 ★ホームページ「申込みフォーム」はこちらから http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html ☆企画展示 □「大安寺展―平城京の仏教研究センター」を開催しています。 5日(日)まで。 □「奈良を再発見 広告写真パネル展」を開催しています。 12日(日)まで。 □「瀧川みずほ展―人間と大地と宇宙」を開催します。 7日(火)から26日(日)まで。 □「奈良女子大学インターン企画展」を開催します。 14日(火)から26日(日)まで。 ☆図書展示 (3階ブリッジ) □図書展示「華麗なるファッション絵巻」を開催しています。  26日(日)まで。 (3階レファレンスカウンター横) □図書展示「三島由紀夫 没後40年」を開催しています。  8日(水)まで。 □図書展示「時代小説を愉しむ」を開催しています。  26日(日)まで。 (2階情報資料スペース) □図書展示「それぞれの忠臣蔵」を開催しています。 26日(日)まで。 (3階ヤングアダルトコーナー) □図書展示「小論文を書くために」を開催しています。 ☆ビジネス・生活支援(セミナー・相談会等) □「創業・新事業展開相談会」を8日(水)、22日(水)10:00〜16:00 に 3階グループ研修室で開催します。会場にて専門家が相談を受け付けます。事 前申し込みを優先しますが、事前の相談申し込みが少ない場合は当日、会場に て随時相談を受付けますので、お問い合わせ下さい。無料。   問合せ・事前申込み先 奈良県中小企業支援センター 〒630−8031 奈良市柏木町129-1 TEL 0742−36−8312/e-mail:keiei@nashien.or.jp □「医療・健康相談会」を18日(土)13:00〜15:00 に3階グループ研修室 で開催します。済生会奈良病院の瀬川院長が相談を受け付けます。受付順、無 料。   なお、次回1月の相談会は都合により開催しませんのでご注意ください。   □「法務無料相談会&知識セミナー」を19日(日)に1階交流ホールで開催 します。申込不要、入場無料、直接会場にお越しください。   第1部13:30〜15:00 知識セミナー(質疑応答含む) 第2部15:00〜17:00 無料相談会 受付順。   ☆3階戦争体験文庫 □企画展「工廠〜国営兵器工場」を開催しています。  12月26日(日)まで。    詳しくは、     http://www.library.pref.nara.jp/sentai/kikaku.html     をご覧下さい。 ☆図書情報館ITサポーターズによる「ITサポートデイ」、 開催日時等詳しくは、    http://www.library.pref.nara.jp/supporter/index.html    をご覧下さい。  ☆新着図書情報    月に1度更新します。下記ページをご覧下さい。    http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ☆館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧下さい。   http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html ■図書館員の気になる一冊(26)■ 『すぎされない過去 : 政治時評2000-2008』 井出孫六著 みすず書房 2010年7月発行  (所在: 一般開架 請求記号: 304−イテマ)   資料ID:1111764911 LIMEBIB : 1249747 今年も多くの出来事が起きては消え、もう師走である。 「すぎされない過去」というこの本は、正当なものの核心が見えにくくなって いる今、現代に立ちはだかる過去をも見据えて書かれた随筆で、信濃毎日に掲 載された新聞のコラムをまとめたものである。「政治時評2000-2008」と副題 があるように2000年から2008年までの9年間にわたって書き継がれた政治、社 会の考察で、その時代のその時に起こった事を、私たちはどのように感じたの かといったような読み方もできそうである。 文中に記された『答えが可能ではなくとも、考えてみなければならない問いと いうのがあるのだ。最も大切な問いとは往々にしてそういうものである』とい うトーマス・マンの第三子、ゴーロ・マンの回想録からの文章はこの本を読む 者にかえってくる問いかけでもある。 満蒙開拓団や中国残留孤児問題、従軍慰安婦の補償問題のこと、太平洋戦争、 沖縄と基地の問題など、いまだに過去が「過ぎ去ろうとしない」事実、また、 いまだにメディアに採り上げられ社会問題となっている中東からアメリカのこ と、アフガニスタン紛争(戦争)や、水俣病問題、原爆のことなど過去、現在 、そして未来をも包括して言及されている。 同じ著者により「わすれがたい光景 : 文化時評2000-2008」も9月に刊行され ており、こちらもぜひ読みたいと思っている。                              (きくい な おこ) 過去の気になる一冊はこちらからご覧下さい。 http://www.library.pref.nara.jp/reference/kininaru.html ■図書情報館−職員だより(112)■ 師走の頃になると、映画化、ドラマ化される物語として「忠臣蔵」があります 。 江戸から平成へと時代がどんなに移り変わっても、 近松門左衛門の浄瑠璃、 歌舞伎などさまざまなメディアで演じられてきたこの物語は、1701年 3月14日 江戸城松の廊下で播磨赤穂城主浅野内匠頭長矩(ながのり)が 高家旗本の吉 良上野介義央 (よしなか)に突然斬りかかって傷を負わせた事件を発端として 、その2年後旧浅野藩士が吉良邸に討ち入り吉良義央を殺害した事件を描いた ものです。 現代でも、色々な解釈によって数限りなく上演、小説、映画化されるのは、忠 臣蔵、赤穂浪士、赤穂事件に ついての公文書の類がまったく残っておらず、 唯一の資料が『堀部武庸筆記』と言われているためかと思われます。興味深い 話題としては、ハリウッド版「忠臣蔵」「ローニン47( 47Ronin)」の製作が 発表されたと聞きました。日本人にとっては説明の必要のない赤穂四十七士の 物語ですが、ハリウッドがどのように映画化するのか楽しみです。 図書情報館では12月1日(水)より12月26日(日)まで2階情報資料スペ ースで図書展示「それぞれの忠臣蔵」を行います。忠臣蔵を扱ったさまざまな メディア(歌舞伎、小説、映像作品など)にスポットを当てています。皆様は「 忠臣蔵」をどのように解釈されているのか。新たな解釈が生まれる可能性があ るかもしれません。                           (うえだ としえ) ■編集後記■  いよいよ2010年も残りひと月となりました。大掃除などで何かと慌ただ しい気分になりますが、来年1月30日(日)に開催される古楽器コンサート の申込みも始まっています。展示も新しいテーマに切り替わっていますので、 図書情報館に足をお運びいただければと思います。  さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県 立図 書情報館通信」第131号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第132号は、12月15日(水)に配信する予定です。 =================================== === ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/  「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信が不要な場合は、こちらで解 除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ トラブル等の対処については、「読者 まぐまぐ! ヘルプ」のページをご覧  下さい。 http://help.mag2.com/read/ 当マガジンの解除は、こちらへ。 http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== === 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-1324.htm ■□===========================■□ 発行:奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地 TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777 http://www.library.pref.nara.jp e-mail info@library.pref.nara.jp ■□===========================■□