≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 2010.4.15 No.116 *4月後半、ゴールデンウィークでの開館日、休館日のお知らせ ・4月19日(月)、26日(月)は月曜休館日でお休みをいただきます。 ゴールデンウィーク(4/29〜5/5)中、4月29日(木)、5月1日(土)、 2日(日)、3日(月)、4日(火)、5日(水)は、開館いたします。 4月30日(金)は月末休館とさせていただきます。 なお、GW明けの5月6日(木)は休館させていただきますので、ご注意くだ さい。     皆様のご理解とご協力をお願いします。 ■==■目 次■==■ 館長連載「図書情報の文化史」 図書情報館からのお知らせ 図書館員の気になる一冊 図書情報館−職員だより 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■館長連載「図書情報の文化史」素描編■ 第116回 『古今和歌集』(4)        ―本歌取り―                            館長 千田 稔 和歌の作法に本歌取りというのがある。有名な古い歌(本歌)の1句あるいは 2句を取り入れて歌をつくる方法である。『万葉集』巻1の 額田王の「三輪山 を しかも隠すか 雲だにも 心あらなも かくさふべしや」を本歌として、紀貫 之は、 「三輪山を しかも隠すか 春霞 人に知られぬ はなやさくらむ」 (『 古今和歌集』94)と詠んだ。額田王の歌は、「三輪山をこんなにも隠すのか、 せめて雲だけでも思いやりがあってほしい」という意味である。紀貫之の歌は 「三輪山をこんなにも隠すのか、春霞よ、人に知られていない花が咲いている のかなあ」と歌う。額田王は、雲が三輪山を隠すと詠んだが、紀貫之は、春霞 で人には知られない三輪山の花が隠れるというのだ。『新古今和歌集』には、 多くの本歌取りが所収されている。 次の例をあげてみよう。 『古今和歌集』のよみ人しらず 「五月まつ花たちばなの香(か)をかげば昔の人の袖の香(か)ぞする」(13 9) を本歌として、藤原俊成の『新古今和歌集』に所収されている歌は、 「たれかまた花たちばなに思ひ出でんわれも昔の人となりなば」という歌が詠 まれた。「私が過去の人になってしまったら花たちばなの香りで私のことを思 い出してくれる人がいるだろうか」というのが歌意である。 ひるがえって、本歌取りについての評価は分れている。つまり、古歌を盗むと いう見方と、表現技法として高く評価するという立場である。私のような歌の 心得のないものからすれば、本歌取りはいかにも日本的で、原型をアレンジす るという日本文化のあり方と似ていて、オリジナルを作り上げる意気込みが伝 わらないと思える。 (つづく) ■図書情報館からのお知らせ■ ☆申込み受付中 □図書館劇場5『平城京をめぐる群像』第1幕「藤原不比等と元明天皇」を5 月22日(土)に1階交流ホールにて開催します。 参加申込み受付中です。参加料(資料代)1名500円 ※当日受付にてお支払い下さい。 詳細については  http://www.library.pref.nara.jp/event/librarytheater_2010.html をご覧下さい。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp) 当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、 来館(2F貸出・返却カウンターにて受付いたします)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館劇場5第1幕参加希望」とご記入の上、お申込み下さい。 ※1通につき、2名までのお申込みです。(2名参加の場合は「2名参加」と 明記下さい。) FAXでのお申込みの場合は、必ずFAX番号もお書き下さい。 往復はがきでお申込みの場合は、返信にも送付先の郵便番号、住所、氏名を必 ず記入して下さい。  □「図書館劇場友の会」の会員を募集しています。 図書館劇場5に、お申込みなくご参加いただけます。 また、イベント情報や会員限定「館長文化サロン」をご案内いたします。年会 費3,000円です。 (一旦納入された会費はご返金いたしかねます。) 申込みは、2階貸出返却カウンターにて会費を添えて申込む(会員証は後日送 付)、あるいは FAX、メールにて申込みいただき、会費を下記にお振込いただ き、入金確認後に会員証を送付させていただきます。 なお、誠に恐縮ですが 、振込等にかかる手数料は、申込み者のご負担でお願いします。 (銀行振込) 南都銀行大宮支店 普通 0587502 古都物語実行委員会委員長 奈良県立図書情報館 館長 千田 稔 (郵便振替) 加入者名:古都物語実行委員会 口座番号:00940-2-280620 □「花鹿乃芸亭(はなしかのうんてい)」第1回  奈良市出身の落語家桂文鹿(ぶんろく)さん、桂三金さん、桂珍念さんを迎え て開催します。寺西美紀さんによる出囃子の生演奏もお楽しみ下さい。お楽し み抽選会も行われます。  6月19日(土)13:30〜(受付・開場12:30) 1階交流ホールにて開催します。参加料1名1,000円   参加申込み受付中です。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp)、 当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、 来館(2F貸出・返却カウンターにて受付します)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館寄席第1回申込み」とご記入の上、お申込み下さい。 ★ホームページ「申込みフォーム」はこちらから http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html ☆企画展示 (2階メインエントランスホール) □うつす想い「鎮目直樹・バードカービングの世界」を開催しています。   29日(木)まで。        □「古都奈良から宇宙へ〜未来・夢・希望〜パネル展」を開催してい ます。       主催:(財)日本宇宙少年団(YAC)大和まほろば分団   ☆図書展示 (3階ブリッジ) □図書展示「平城京の世界」を開催しています。 29日(木)まで。 (3階レファレンスカウンター横) □図書展示「漢字のなりたち〜白川静生誕100年〜」を開催しています。   29日(木)まで。 □図書展示「劇作家・小説家 井上ひさし氏 逝く」を開催しています。 29日(木)まで。 (2階情報資料スペース) □図書展示「大和の桜紀行-奈良から吉野へ」を開催しています。 22日(木)まで。 (3階ヤングアダルトコーナー) □図書展示「学校司書が読んだYA!」を開催しています。 ☆3階戦争体験文庫 □企画展「海軍志願兵」を開催しています。     6月29日(火)まで。 詳しくは、     http://www.library.pref.nara.jp/sentai/kikaku.html     をご覧下さい。 ☆図書情報館ITサポーターズによる「ITサポートデイ」、 開催日時等詳しくは、    http://www.library.pref.nara.jp/supporter/index.html    をご覧下さい。   ☆新着図書情報    月に1度更新します。下記ページをご覧下さい。    http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ☆館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧下さい。   http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html ■図書館員の気になる一冊(11)■ 『道は必ずどこかに続く(15歳の寺子屋)』 日野原重明著 講談社 2009 (一般資料  159.5-ヒノハ)  「大きくなったらなにになりたい?」なんて聞かれて気軽に答えることがで きた頃とは違って、微妙な年頃 15歳。やりたいことがみつからない、なんと なく不安…そんなときには、「自分がこうなりたい!と思えるモデルを見つけ てください。」とおっしゃるのは、97歳の現役医師 日野原先生。ご自身の経 験をもとにした、やさしく力強い言葉が心に響きます。どんなことがあっても 、道は必ずどこかに続くのです。 (みやけ かずえ) 過去の気になる一冊はこちらからご覧下さい。 http://www.library.pref.nara.jp/reference/kininaru.html 図書情報館−職員だより(97)■ 図書情報館前の佐保川沿いの桜も満開の時期を過ぎ、チラホラと散り始めてい ます。今年は寒暖の差が大きく、例年より早咲きとなったようです。 気候の良いこの時期、お出かけには最適ですが、皆様のご予定は決まりました か? 私は「旧居」訪問が好きであちこちに出向いていますが、これまでに印象に残 っているところは、岩崎弥太郎の「旧岩崎邸」と白洲次郎・正子の「武相荘」 でしょうか。それぞれの趣は全く異なりますが、どちらも気骨あふれる主の息 吹が感じられ、当時その場所でどのようなドラマが繰り広げられていたのかを 想像するのは胸躍るものです。 ところが、残念なことに、邸を取り巻く周囲の環境が当時と激変しており、門 を一歩出ると興ざめの感があります。 奈良には、白樺派の文豪志賀直哉が昭和初期に暮らした旧居がありますが、そ の周辺は今もなお、閑静な当時のままの情景を残しており、往事の様子がしの ばれます。 図書情報館ではこのたび図書館創立100周年を記念して「読み歩き奈良の本」 を刊行しました。前述の志賀直哉旧居も「作家が歩いた奈良の小径」と題し、 作品を介して紹介しています。その他のさまざまなテーマで、これまで気づか なかった奈良の魅力が満載の冊子となっています。 変われない、のではなく、変わらなかったからこそ今の奈良があります。そん な奈良の緩やかな空気を感じに是非奈良を訪れてください。この本が皆様の奈 良歩きのお供になることができれば光栄です。                          (なかた ゆかり)                                            ■編集後記■ 以前より利用者の皆様からご要望いただいておりましたカフェ・レストランが 当館2階エントランスホールにオープンいたしました。オープン初日の4月1日 より、たくさんのお客様にご利用いただき、ご好評をいただいております。営 業時間は午前9時〜午後6時30分(オーダーストップ午後6時)です。飲み 物だけでなく、サンドイッチ・サラダ・ピラフ等軽食の用意もしておりますの で、読書や調べものの合間に、お食事を楽しみながら、憩いのひとときをお過 ごしください。  さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県 立図書情報館通信」第116号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第117号は、5月1日(土)に配信する予定です。 =================================== ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/ 「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信  が不要な場合は、こちらで解除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ ◎トラブル等の対処については、「読者 まぐまぐ! ヘルプ」のページをご覧 下 さい。 http://help.mag2.com/read/ 当マガジンの解除は、こちらへ。 http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-1324.htm ■□===========================■□ 発行:奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地 TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777 http://www.library.pref.nara.jp e-mail info@library.pref.nara.jp ■□===========================■□