≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 2010.2.15 No.112 *2月の休館日について  毎週月曜日。なお、26日(金)は月末休館になります。 ☆メールマガジン読者の皆様に、簡単なアンケート調査を実施しています。  まだ回答いただいてない方は、是非ご協力をお願いいたします。  アンケートはこちらから   →https://www2.library.pref.nara.jp/mlq/mlq.html ■==■目 次■==■ 《トピックス》2月後半のイベント 館長連載「図書情報の文化史」 図書情報館からのお知らせ 図書館員の気になる一冊 図書情報館−職員だより 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 《トピックス》2月後半のイベント■ ◇2月24日(水) 13:30〜16:00 3階 グループ研修室 「特許出願・情報相談会」 申込み受付中、無料。 ◇2月28日(日)   13:00〜15:00、15:30〜17:00 3階 調べ物・本の相談カウンター 「千田館長読書相談会」 申込み受付中、無料。 ★その他のイベント申込みページはこちら http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html ■館長連載「図書情報の文化史」素描編■ 第112回 『更級日記』―日記について考えるー                      館長 千田 稔  『更級日記』についてだけではないが、平安時代ごろから女性の日記文学が 世に出はじめるといわれてきたが、よく考えると「日記文学」ということばも よくわからない。とりわけ、どうして女性の日記が古典として位置づけられ、 それが「文学」という地位を獲得したのであろう。  もともと、平安時代ごろの日記は男が漢文で書いたのであったが、女性の日 記はひらがなを用いた。男の日記と女のそれとは、どう違うのかといっても、 一概にいえないが、男の場合は、政治など社会的というか外的な社会の記録性 を帯びており、女性の場合は、むしろ自分の境遇とか、家庭生活のようなこと を対象とする内的あるいは内面的なことがテーマになる傾向があるといってよ い。『更級日記』でも、「世の中むつかしうおぼゆるころ、太秦(うづまさ) こもりたるに、」という一文があって、「世の中むつかしうおぼゆる」とは、 夫婦の間がうまくいかないことだという解釈がある。とすれば、もともと日記 に書かれた私事が、やがて人々に読まれていくのである。今風にいえば個人情 報があからさまに、社会に発信されていくのである。だからこそ、「日記文学 」というような、理解しがたいジャンルを文学研究者は作ったのであろう。そ れが、長い年月の後に「私小説」のルーツのようにみなされるに至る。それに ついて問わないとしても、日記は、書くという行為によって胸のつかえを軽く することができ、それを読んだ者も、日記作者と心境を共有できたのであろう 。とりわけ、平安時代の女性にとって、内的世界の問題をいやすのに、いささ かでも意味があったのだ。現代のブログにも似通った点がある。                 正直なところ、このような現象をどうみるか、私には、十分に読み解けない。 日記といってもいろいろな書き方があるので、一つのジャンルに押し込めるこ とはできない。当然男性の日記もあった。ただ、私が思うに、日記とは現代の 私たちからみれば個人情報の最たるものであろう。もちろん、それは個人が密 かに一日の終りに書く日記を念頭におくからである。  『更級日記』は、そのような性質のものではないとも言い切れない。                     (この項おわり) ■図書情報館からのお知らせ■ ☆申込み受付中 □図書館劇場4『平城京をめぐる宮都マンダラ』第6幕「長岡京−なぜ平城京 は廃都されたか」を3月27日(土)に1階交流ホールにて開催します。 参加申込み受付中です。参加料(資料代)1名500円 ※当日受付にてお支払い下さい。 詳細については  http://www.library.pref.nara.jp/event/librarytheater_2009.html をご覧下さい。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp) 当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、 来館(2F貸出・返却カウンターにて受付いたします)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館劇場4第6幕参加希望」とご記入の上、お申込み下さい。 ※1通につき、2名までのお申込みです。(2名参加の場合は「2名参加」と 明記下さい。) FAXでのお申込みの場合は、必ずFAX番号もお書き下さい。 往復はがきでお申込みの場合は、返信にも送付先の郵便番号、住所、氏名を必 ず記入して下さい。 □「鹿乃芸亭(しかのうんてい)」第5回 千秋楽! 奈良市出身の落語家桂文鹿(ぶんろく)さん、林家染弥さん、桂まめださんを 迎えて開催します。今回は、千秋楽を祝い、お楽しみ抽選会も行われます。  3月20日(土)13:30〜(受付・開場12:30) 1階交流ホールにて開催します。参加料1名1,000円   参加申込み受付中です。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp)、 当館のホームページ「申込みフォーム」、電話(0742-34-2111)、来館(2 F貸出・返却カウンターにて受付します)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館寄席第5回申込み」とご記入の上、お申込み下さい。 ★ホームページ「申込みフォーム」はこちらから http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html □図書情報館2010年国民読書年特別企画 「千田館長 読書相談会」 歴史地理学の第一人者千田稔館長が直接カウンターにつき、利用者からの読書 相談にお答えします。 2月28日(日)13:00〜15:00、15:30〜17:00 3階 調べ物・本の相談カウンターにて。申込み制。(7名様抽選) ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(info@library.pref.nara.jp)、 電話(0742-34-2111)、来館(2F貸出・返却カウンターにて受付します)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「千田館長読書相談会希望」とご記入の上、お申込み下さい。 ☆エッセー募集中!  県立図書情報館創立100周年記念  「奈良・大和を愛したあなたへ」エッセー募集   県立図書情報館では、県立図書館創立100周年を記念し、「奈良・大和を 愛したあなたへ」というテーマで奈良にゆかりの著名人だけではなく、奈良・ 大和を愛した身近な人(場所など)に宛てた、ラブレター体裁のエッセーとそ れに付ける写真や動画作品を募集しています。 詳しくはこちら http://eventinformation.blog116.fc2.com/blog-entry-344.html ☆企画展示 (2階メインエントランスホール) □「ベルリンの壁崩壊・ドイツ再統一20周年記念巡回展示」を開催します。    16日(火)から28日(日)まで。     □「古都奈良から宇宙へ〜未来・夢・希望〜パネル展」を開催してい ます。       主催:(財)日本宇宙少年団(YAC)大和まほろば分団 (3階ブリッジ) □「世界のブックデザイン2008−09」を開催しています。  3月7日(日)まで。   ☆図書展示 (3階レファレンスカウンター横) □図書展示「幕末・維新を読む-坂本龍馬とゆかりの人物-」を開催しています 。   28日(日)まで。 (2階情報資料スペース) □図書展示「大和の風物詩」を開催しています。 28日(日)まで。 (3階ヤングアダルトコーナー) □図書展示「Let’s Enjoy Y.A. (ヤングアダルト) Books!」を開催していま す。 (3階ふるさとコーナー) □図書展示「児童文学作家川村たかし氏逝く」を開催しています。 18日(木)まで。  「ふるさとコーナー」をリニューアルしました! ★「奈良にゆかりのある人と作品-文学編-」コーナーを設けました。 ★纏向遺跡の発掘で大注目!「邪馬台国関連図書」コーナーを設けました。 ☆ビジネス支援(セミナー、相談会等) □特許出願・情報相談会を2月24日(水) 13:30〜16:00に3階グループ研修室で開催します。 事前申込み制、無料です。 お問合せ・申込み先 奈良県知的所有権センター(担当:島本勇治) TEL 0742-33-0863 □経営無料相談会を3月13日(水) 13:30〜16:30に3階グループ研修室で開催します。 事前申込み優先、無料です。 お問合せ・申込み先 地域力連携拠点 奈良商工会議所(担当:松本・西川) TEL 0742-26-6222(代表) □仕事無料相談会3月2日(火)、9日(火) 13:00〜17:00に2階エントランスホールで開催します。 39才以下の若者やその家族等が対象です。 事前申込み不要、無料です。 お問合せ先 奈良県経営者協会 TEL 0742−20−2210  ―――――――――――――――――――――――――― ●図書情報館イベントの詳細は、ココ!!● 「奈良県立図書情報館イベント情報ブログ」 http://eventinformation.blog116.fc2.com/ をご覧下さい。 ―――――――――――――――――――――――――― ☆3階戦争体験文庫 □企画展「戦争と食べもの4」を開催しています。     平成21年度の戦争体験文庫企画展示は、「戦争と食べもの」というテ ーマを設け、太平洋戦争期の食べものについて紹介しています。本年度4回目 の本展示は「代用食」と題し、戦時中の代用食の作り方に関する資料、家庭用 酒通帳など代用食の配給に関する資料、「コーンミールのおいしい食べ方を御 存知ですか」など戦後の代用食に関する資料などを取り上げておりますので、 ご覧下さい。  3月30日(火)まで。 詳しくは、     http://www.library.pref.nara.jp/sentai/kikaku.html     をご覧下さい。 ☆図書情報館ITサポーターズによる「ITサポートデイ」、 開催日時等詳しくは、    http://www.library.pref.nara.jp/supporter/index.html    をご覧下さい。   ☆新着図書情報    月に1度更新します。下記ページをご覧下さい。    http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ☆館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧下さい。   http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html ■□奈良税務署からのお知らせ□■ ☆確定申告会場(1階交流ホール)    ※不動産・株式の譲渡の相談は行っておりません。  ○開催日 平成22年2月10日(水)〜3月5日(金)   《土・日・祝は開催しておりません。》     なお、2月15日(月)、22日(月)、26日(金)、3月1日( 月)    は図書情報館の休館日となっていますが、確定申告会場のみ1階南西入 口から入れます。   ○開設時間 9時30分から16時(12時〜13時は除く)    《9時までは入館できません。》    ※混雑状況によっては、受付を早めに終了する場合があります。    詳細については、奈良税務署 http://www.nta.go.jp/osaka/kakutei/annai/73.htm お問い合わせは、 TEL0742−26−1201 まで ■図書館員の気になる一冊(7)■ 『名文で巡る阿修羅−天平の国宝仏−』  梅原 猛 ほか著 青草書房 2009年5月  書名は「阿修羅」となっているが、サブタイトルに天平の国宝仏とあるよう に、昨年話題になった阿修羅像のみではなく、興福寺の他の諸尊像や東大寺、 新薬師寺、唐招提寺、法隆寺、聖林寺の各国宝仏も取り上げられている。 諸尊像について語るのは、梅原猛から始まり、亀井勝一郎、岡部伊都子、白洲 正子、井上靖、高村光太郎などといった著名な哲学者、文芸評論家、随筆家、 小説家、詩人。大和の仏像によせる各人の思いを、それぞれ味わい深い文章で 綴っているのが本書の特徴である。仏像の方も何がしか、著者の深い感性に裏 打ちされた観察眼と心に響く名文によって、体内に秘めた魅力が引き出され、 一層の輝きを増しているといえる。  本書は全編、短文で構成されているので、興味のあるところから読み進めら れ、手軽で気楽に仏像鑑賞に浸ることができる。 なお、本書は『名文で巡る国宝の仏像』シリーズの1冊として出されたもの で、シリーズの姉妹編には十一面観音、弥勒菩薩、阿弥陀如来、観世音菩薩、 千手観音があり、各冊ともお勧めである。 多忙な日々の中、時には悠久の時の流れに身を置く諸尊像に向きあい生み出さ れた名文を思い起こしながら、ひと時の心の安らぎを求められてはいかがだろ うか。                       (すずき はるお) 過去の気になる一冊はこちらからご覧下さい。 http://www.library.pref.nara.jp/reference/kininaru.html 図書情報館−職員だより(93)■ 活字文化を取り巻く環境は出版不況、活字離れという寂しい話題が多いですが 、私は活字好きです。 小説、エッセイ、伝記、古典など、ジャンルを問わず活字が好きで、毎朝、新 聞を読まなければ、一日の調子がおかしくなってしまうような気がします。 休日に図書館や書店に行くと、どんな本に出会えるだろうかとわくわくして、 あっという間に時間が過ぎ去ってしまいます。 幼いころから本を読むことが大好きで、童話や昔話などの読み物を中心にたく さん本を読みました。 そんな私が活字好きのきっかけとなった一冊の本に先日再会しました。 『はしれ、きたかぜ号』(渡辺有一 作 童心社 1985年)です。 主人公のゆきこが一人で夜行列車に乗っておばあちゃんの家に訪ねていくので すが、真夜中にその列車の中で不思議な体験をするというお話です。主人公と 同じ名前だったからでしょうか、主人公のドキドキが自分のことのように思え 、夢中になってページをめくったものでした。久しぶりに読んでも感動は薄れ ることはなく、増すばかりでした。 こうした素敵な本との出会い、再会の感動は私の生活に潤いを与えてくれます 。 今後もこのようにいろいろなかたちで活字とのかかわりを持ち続けることが出 来たらうれしいなと思っています。 (こざさ ゆきこ) 編集後記■ バレンタインデーにチョコレートとともにラブレターをもらった方が読者の方 にもいらっしゃるかもしれません。しかし、ラブレターも携帯電話が普及して 以来、少なくなってしまったのではないでしょうか。 現在、当館ではラブレター体裁のエッセーを募集しています。奈良を愛した 人や愛する場所に宛てて心の中の想いを、言葉や映像、写真に託して表現して みませんか?皆様の熱いラブレターをお待ちしています。  さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県 立図書情報館通信」第112号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第113号は、3月1日(月)に配信する予定です。 =================================== ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/ 「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信  が不要な場合は、こちらで解除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ ◎トラブル等の対処については、「読者 まぐまぐ! ヘルプ」のページをご覧 下 さい。 http://help.mag2.com/read/ 当マガジンの解除は、こちらへ。 http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-1324.htm ■□===========================■□ 発行:奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地 TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777 http://www.library.pref.nara.jp e-mail info@library.pref.nara.jp ■□===========================■□