≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 2009.9.1  No.101 *9月の休館日について  毎週月曜日。ただし、9月21日(祝・月)は開館、24日(木)は休館。 30日(水)は月末休館日です。 9月19日(土)〜9月23日(祝・水)は、開館しております。 ■==■目 次■==■ 《トピックス》9月前半のイベント 館長連載「図書情報の文化史」 図書情報館からのお知らせ 図書情報館−職員だより 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 《トピックス》9月前半のイベント■ ◇9月5日(土)  14:00〜16:00(受付13:30〜) 1階 交流ホール  「済生会奈良病院市民公開講座」  無料。事前申込み不要です。当日直接会場にお越し下さい。  13:00〜16:00 2階 エントランスホール  「健康相談コーナー」  無料。事前申込み不要です。当日直接会場にお越し下さい。 13:00〜15:00 3階 グループ研修室 「医療・健康相談会」 無料。先着順。当日直接会場にお越し下さい。 ◇9月12日(土) 14:00〜16:00 1階 交流ホール 「やまとネットショップ成幸塾」 当日参加も可能です。  13:30〜15:00  「健康増進講座」1階 交流ホール  無料。事前申込み不要です。当日直接会場にお越し下さい。 13:30〜16:30 3階 グループ研修室  「経営無料相談会」  無料。事前申込み優先。当日参加可。 ◇9月13日(日) 13:30〜15:30(開場12:30) 1階 交流ホール 「平城遷都1300年奈良・読書の旅」第4回 申込み受付は終了しました。多数のご応募ありがとうございました。 ☆詳しくは、「奈良県立図書情報館イベント情報ブログ」 http://eventinformation.blog116.fc2.com/ をご覧ください。 ★イベント申込みのページはこちら http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html ■館長連載「図書情報の文化史」素描編■ 第101回 源氏物語つまみ食い(19)                      館長 千田 稔  第25巻は蛍。ますます、源氏は玉鬘への思いを深めて行く。夢中に絵物語 を読んでいる玉鬘に、源氏は絵物語は、真実が少ないと知りながら、こんなも のに気をとられて、と、いやなことをいう。玉鬘は、源氏のように嘘をつきな れた人にとっては、そのように思うが、自分にとっては真実のように思われて ならないと言い返す。そこで、源氏は、自分の発言を軌道修正する。「骨(こ ち)なくも聞こえおとしてけるかな。神代より世にあることを記し置きけるな なり。日本記などはたゞかたそばぞかし。これらにこそ道々しくくはしき事は あらめ」と、源氏は笑って応じた。その意味は「ひどく物語をけなしてしまっ たな、神代からこの世にあることを書き残したのだそうな。日本紀などはほん の一面にすぎない。物語のほうに、学問的なことも人間の一切も、あるのだろ う」(玉上訳)。  歴史書と物語とどちらに物事の本質があるのかという議論である。どちらか 、という選択にそもそも無理があって、双方が互いに補完することによって、 歴史の流れと、そこに生きた人それぞれの思いをフィクションによって、むし ろ真実性を読みとるしか方法はない。実は、この議論は、今でも耳にする。文 学研究者は、文学こそ人間の本質を探ることができ、社会科学より意味がある という意見が主張されることがある。議論としては、幼稚すぎる。文学で社会 構造の成り立ちを説くことができないし、社会科学では、人々の思いが取り残 されてしまう。             (つづき) ■図書情報館からのお知らせ■ ☆チケット申込み受付中 □図書館劇場4『平城京をめぐる宮都マンダラ』第3幕「難波京と難波津-海 のかなたへの憧れと不安」を9月26日(土)に1階交流ホールにて開催しま す。参加申込み受付中です。参加料(資料代)1名500円 ※当日受付にてお支払い下さい。 詳細については  http://www.library.pref.nara.jp/event/librarytheater_2009.html をご覧下さい。 ○申込み方法 往復はがき、FAX(0742-34-2777)、メール(koen@library.pref.nara.jp) 当館のホームページ「申込みフォーム」、 電話(0742-34-2111)、来館(2F貸出・返却カウンターにて受付いたします)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館劇場4第3幕参加希望」とご記入の上、お申込み下さい。 ※1通につき、2名までのお申込みです。(2名参加の場合は「2名参加」と 明記下さい。) FAXでのお申込みの場合は、必ずFAX番号もお書き下さい。 往復はがきでお申込みの場合は、返信にも送付先の郵便番号、住所、氏名を必 ず記入して下さい。   □「図書館劇場友の会」の会員を募集しています。 図書館劇場4に、お申込みなくご参加いただけます。 また、イベント情報や会員限定「館長文化サロン」をご案内いたします。年会 費3,000円です。 (一旦納入された会費はご返金いたしかねます。) お申込みは、2階貸出返却カウンターにて会費を添えて申込む(会員証は後日 送付)、あるいは FAX、メールにてお申込みいただいて、会費を下記にお振込 いただき、入金確認後に会員証を送付させていただきます。 なお、誠に恐縮 ですが、振込等にかかる手数料は、お申込み者のご負担でお願いします。 (銀行振込) 南都銀行大宮支店 普通 0587502 古都物語実行委員会委員長 奈良県立図書情報館 館長 千田 稔 (郵便振替) 加入者名:古都物語実行委員会 口座番号:00940-2-280620 □図書館寄席「鹿乃(しかの)芸亭(うんてい)」好評!!第3回 奈良市出身の落語家桂文鹿(ぶんろく)さん、奈良市内在住の笑福亭小つる( こつる)さん、笑福亭喬楽(きょうらく)さんを迎えて開催します。  10月10日(土)13:30〜(受付・開場12:30)  1階交流ホールにて開催します。参加料1名1,000円  当日参加も受付けます。 ○お申込み方法 FAX(0742-34-2777)、電話(0742-34-2111)、来館(2F貸出・返却カウンターに て受付致します)。 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「図書館寄席第3回参加希望」と、お申込み下さい。 ※2名までのお申込みです。(2名参加の場合は「2名参加」と明記下さい。 ) FAXでのお申込みの場合は、必ずFAX番号もお書き下さい。 ★ホームページ「申込みフォーム」はこちらから http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html ☆イベント □平城遷都1300年「奈良・読書の旅」第4回 奈良にまつわる作品を著者と語る「奈良・読書の旅」、第4回 となる今年は、作家の有栖川有栖さんを迎えて開催します。  9月13日(日)13:30〜15:30(開場12:30)  1階交流ホールにて開催します。  参加受付は終了いたしました。 多数のご応募ありがとうございました。 □「医療・健康相談会」を9月5日(土)13:00〜15:00 3階グループ研修室にて開催します。 「医療・健康情報コーナー」の本をいかしての済生会奈良病院、 瀬川院長による医療・健康相談を「済生会奈良病院市民公開講座」と併せて行 います。 先着順。お一人20分程度でお願いいたします。    ☆企画展示 (2階メインエントランスホール)   □企画展示「学ぼう医療 防ごう病気―これだけは知っておきたい病気の 知識」を開催しています。6日(日)まで。 共催:済生会奈良病院 ◎済生会奈良病院市民公開講座 日 時:9月5日(土)14:00〜16:00(受付:13:30〜)     会 場:1階交流ホール  定 員:200名 事前申込み不要です。直接会場にお越し下さい。     プログラム:1.「がんって何!?」 講師:西尾和司(済生会奈良病院 外科・手術部部長)           2.「共にささえ、共に生きる」           講師:沼野尚美(六甲病院緩和ケア病棟チャプレンカウ ンセラー)         ◎健康相談コーナー 日 時:9月5日(土)13:00〜16:00      会 場:2階メインエントランスホール     内 容:血圧・体脂肪測定など、健康・栄養・薬の健康相談コーナー アロママッサージ体験コーナー      □企画展示 「奈良のまほろば眺望スポット百選写真展」を開催します。 8日(火)から13日(日)まで。 共催:奈良県風致景観課 □企画展示 「食で創る魅力あふれる地域つくり展」を開催します。  8日(火)から13日(日)まで。 共催:奈良県健康増進課  12日(土)は「健康増進講座」を13:30〜15:00、1階交流ホール にて開催します。 事前申し込み不要。参加無料。    □企画展示 「つなげよう 広げよう 人の和」を開催します。  15日(火)から29日(火)まで。  共催:奈良県立図書情報館につどう会   〜関連イベント〜  ◎アジアお茶めぐりカフェ(一部有料) 期間中の、土日祝13:00〜15:00にOPENします。  〜体験ワークショップ〜(有料:材料費) ◎押し花体験  各日10:00〜16:00 15日(火)、17日(木)、23日(祝・水)、27日(日) ◎ウール手芸体験 各日10:00〜16:00 23日(祝・水)、27日(日) ◎フェルト小物作り体験 23日(祝・水) 10:00〜12:00   ☆図書展示 (3階ブリッジ) □図書展示「正倉院展関連展示−天平の輝き-」を開催しています。  10月29日(木)まで。 (2階セミナー室前)  □図書展示「防災の知恵と安全な家」を開催しています。 29日(火)まで。 ★新設コーナー!(3階ヤングアダルトコーナー) □図書展示「翻訳という仕事」を開催しています。 ☆ビジネス支援等(セミナー、相談会) □やまとネットショップ成幸塾 「モバイル最新情報」 を12日(土)14:00〜16:00に開催します。 メール、ファックスにて申込み受付中です。 ○申込み先 NPO法人チャレンジ企業支援隊 http://www.npo-gms.com/postmail_yamato2/postmail.html TEL&FAX 0743−73−1676  □「経営無料相談会」を9月12日(土)13:30〜16:00 に3階グループ研修室で開催します。事前申込み優先、無料です。 問合せ・事前申込み先 奈良商工会議所 TEL 0742−26−6222  □仕事無料相談会を9月1日(火)、9月8日(火) 13:00〜17:00に3階グループ研修室で開催します。 39才以下の若者やその家族等が対象です。 事前申込み不要、無料です。 お問合せ先 奈良県経営者協会 TEL 0742−20−2210  ―――――――――――――――――――――――――― ●図書情報館イベントの詳細は、ココ!!● 「奈良県立図書情報館イベント情報ブログ」 http://eventinformation.blog116.fc2.com/ をご覧下さい。 ―――――――――――――――――――――――――― ☆3階戦争体験文庫 □企画展「戦争と食べもの2」を開催しています。  第18回目の本展示は「野菜」です。  29日(火)まで。 詳しくは、     http://www.library.pref.nara.jp/sentai/kikaku.html     をご覧下さい。 ☆図書情報館ITサポーターズによる「ITサポートデイ」、 開催日時等詳しくは、    http://www.library.pref.nara.jp/supporter/index.html    をご覧下さい。   ☆新着図書情報    月に1度更新します。下記ページをご覧下さい。    http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ☆館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧下さい。   http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html     図書情報館−職員だより(81)■ 「さあ、寄席に行こう」 "So you go to YOSE!"  昨今、落語が静かなブームになっている。当館でも、今年6月から図書館寄 席「鹿乃(しかの)芸亭(うんてい)」と銘打ち、隔月で開催しているが、お陰様 ですこぶる盛況である。今春、転勤で広島に引っ越した友人にも愉しんでもら おうと、「お盆に帰省するなら是非、寄席においで。」と誘ったところ、「へ え?図書館で落語なんてやるのかい?」と怪訝そうに尋ね返された。  どうも落語といえば、お笑い・バラエティのジャンルに入るので、幾分スト イックなイメージの漂う図書館とは、直ぐには結びつかないのかも知れない。  しかし、江戸時代に発達した寄席が、パブリックスペースとして庶民のいわ ば情報源的な役割を果たしていたことを鑑みれば、現在の図書館と相通じる面 が多いといっても差し支えあるまい。また、近代日本文学と落語の関係にして も、切っても切れないものがあるようだ。  例えば、明治の文豪、夏目漱石。大の落語好きで、とりわけ三代目柳家小さ んのファンだった彼は『三四郎』の中で、「小さんは天才である。実は彼と時 を同じうして生きている我々は大変な仕合せである」とまで語っている。また 、子規との交友関係も寄席通いから始まった。両人とも落語通であったことで 、互いに「話すに足りる」と認め合う仲となったのである。  『吾輩は猫である』や『坊ちゃん』の歯切れの良さ、ユーモアや諧謔などに も落語が影響していることは、研究者の指摘を俟つまでもない。事実、『猫』 の場合、作品全体が落語風である。軽快で洒脱な会話が何十行にも亘って続く 箇所のみならず、全編がそうだ。つまり誰もが知っている「吾輩は猫である。 名前はまだ無い。」の条りから始まって、最後にビールに酔って、甕(かめ) に落ちて「南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏。ありがたいありがたい。」と念仏を 唱えながら溺死するまでの全編を、落語風に抑揚を付けて読もうとすれば、読 めなくもない。いや、それどころか『猫』くらい、こうした読み方が相応しい 作品はないと感じるのは、小生だけだろうか。  とりわけ、苦沙弥先生の家で哲学者の独仙と美学者で呑気者の迷亭が、駄洒 落合戦をしながら碁を打っている場面などは秀逸だ。小生も、下手ながら囲碁 好きなので、少し引用させていただこう。  「やや、大変大変。そこを切られちゃ死んでしまう。おい、冗談じゃない。 ちょっと待った」  「それだから、さっきから言わん事じゃない。こうなってるところへは入れ るものじゃないんだ」  「入って失敬つかまつり候。ちょっとこの白をとってくれたまえ」  「それも待つのかい」  「ついでにその隣のも引き揚げてみてくれたまえ」  「ずうずうしいぜ、おい」  「Do you see the boy か。――なに、君と僕の間柄じゃないか。そんな水 臭い事を言わずに、引き揚げてくれたまえな。死ぬか生きるかという場合だ。 『しばらく、しばらく』って花道から駆け出してくるところだよ」  いやはや、痛々快々、実に名調子である。他にも、この作品には随所に漱石 特有の軽妙な言葉遊びが見受けられる。が、これ以上、引用すると天国の漱石 先生から"Do you go to YOSE?" (どういうこと、よせ。)と叱責を受けそう なので、よそうとするか?いや、そんな気遣いは無用だろう。江戸っ子で気前 の良い漱石先生は、むしろ図書館寄席に次のようにエールを送って下さりそう だ。  ”So, you go to YOSE!”(さあ、寄席に行こう!) (よしおか ふみお) ※次回(第3回)図書館寄席「鹿乃(しかの)芸亭(うんてい)」 は、10月10日 (土)の開催です。   お申込は、以下のサイトからどうぞ。       http://www.library.pref.nara.jp/event/event_moushikomi.html 編集後記■  長かった夏休みも終わり、元気に登校されている学生の方々もいらっしゃる かと思います。夏休みや放課後、自分の時間があるのが、学生の特権です。 今思えば、学生時代は遊んでばかりいないで、もっと本を読んでおけば良かっ たと後悔しています。若いときに出合った本は、一生忘れない感動を与えてく れ、後の生き方に大きな影響を与えるものではないでしょうか。 そこで、感性豊かな若者と本との出会いを図書情報館がお手伝いすることにな りました。3階のブリッジ奥にヤングアダルト(略してYA)コーナーを新設し ました。若い方はもちろん、大人のかたも昔を懐かしんで、数々の名作に触れ て下さい。 さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県立 図書情報館通信」第101号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第102号は、9月15日(火)に配信する予定です。 =================================== ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/ 「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信  が不要な場合は、こちらで解除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ ◎トラブル等の対処については、「読者 まぐまぐ! ヘルプ」のページをご覧 下 さい。 http://help.mag2.com/read/ 当マガジンの解除は、こちらへ。 http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-1324.htm ■□===========================■□ 発行:奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地 TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777 http://www.library.pref.nara.jp e-mail info@library.pref.nara.jp ■□===========================■□